あらすじ
「1億円が12本」も出た宝くじ売り場で買えば、当たるのか? 本当に、会計がわかればビジネスもわかるようになるのか? 少子化対策のトンデモ結論、求人広告のワナ、グラビアアイドルに学ぶ「カードの切り方」――といったエピソードから、数字・会計・ビジネスについて解き明かします。コンセプトは「数字のウソから、数字を学べ」。数字や常識に騙されない“考える力”を鍛えるための、「さおだけ屋」完結編。
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Posted by ブクログ
仕事で企画を立てることがありました。
売り上げ目標を立て、それを実現するための行動計画を描きました。
数値がでてきますね。
描いていたのはお餅でした。
おいしそうに描けました。たべられないけど。
会社の決算報告、中期計画、国家予算まで、スケールは違うけれど同じことだったと、この本を読んで改めて気づかされました。
計画書を書くときは、狙いがある。その狙いに合わせて数値が、そう見えるようにストーリーを組み立てる。集計結果が意図したグラフにならないようであれば、改ざんはしないまでも、単位を%(本当なら売上金額にすべきところを)に変えたり、見せたくない年の売り上げは対象から除外してみたり、売上(本来なら粗利にすべきところを敢えて)に変えたり工夫(そう、工夫です!)、作品(計画書)に仕上げました。
当たり前ですよね。お仕事ですから。嘘のない範囲でほんとのこと言ってますよ。隠してることあるけど。そう、やる気見せないとね。
読み手は、(作品に描かれた)数値の意味するところを理解しなければならないし、
理解できれば、ははん、そうね、こんなこといいたいのね、裏にはこんなことありそう、わかっちゃったよ~、と余裕が出る。
余裕が出れば面白さが倍増しますね。
まさか通販番組の数値をそのまま解釈するひとはあまりいないと思いますが(確かに、「92%の人が〇〇を選びました!(メンバー8人の英会話サークルの意見=事前に当社対象ドリンクをプレゼントしました!)」「販売台数1位!(島田商店の3年前の販売台数)」「200%向上(当社比=根拠なんてあるわけない。言ってみただけ。)」←まーた、こんなこと言ってる、と冷めてみてますよね)、落ち着いて考えればみんな同じ。会社の決算も額面ではなくて、彼らが何を考えているのか(悪く言うなら、たくらんでいるのか)きっと見えてくることでしょう。
数字を賢く、楽しくみたいな、とそんなきっかけをもらえる本でした。
でもね、会計検査院の指摘金額(こんなに指摘できるなんて、頑張ってるなあ)、政府発表景気動向指数(あれ?まだまだ景気上向きなんだ。。。)、NHK契約率・支払い率(こんなに多くの人が契約してるんですね~、それなら義務化でも仕方がないですねぇ)、、、← 醜い~(※本書とは関係ありません。こころの声が洩れました)
Posted by ブクログ
下巻は上巻のタイトルを真向から否定している。興味津々で読めた。しかし、著者の語り口は非常に読みやすい。
禁じられた数字と言う、意味をなさない数字や作られた数字など、身近にはこんなにも溢れているのかと感じた。
二文法は実生活でも生かしていきたい。どちらか判断がつかない時、タイトルのように多面的にみる事が出来るようになりたい。また、妙手というのもまさにアイデアの世界だと思う。これはつまりWIN-WINの事だと感じた。多面的に見て、かつ相乗効果が期待される事、それには科学的見解な会見的視点を持つ事なのだろう。
Posted by ブクログ
分析とは、÷こと。
スウェーデンの銀行やフランスの化学メーカーは脱予算経営で、KPIを代わりに導入した。
コストパフォーマンスとかっこいいこと言っても、人や状況によって「費用」に何を計上するかは様々だから、そこが確定していないのにコストパフォーマンスを比較しても意味なし。
会計は科学、ビジネスは非科学。
ビジネスの妙手とは、トレードオフになる関係をどちらも取れるようにする手。
Posted by ブクログ
計画信仰からの脱却→予測不能な状況に合わせ複数のカードを用意しておくことの重要性。
上巻は会計の本だったが、今作はビジネス書の性格が強くなってる。
会計的な視点に加え、非会計的なものの見方もないと、ビジネスや生活がうまくいかない。
費用対効果や二分法などを使った話し方の説得力。
Posted by ブクログ
「食い逃げされてもバイトは雇うな」の続編というか下巻です、はい。
内容としては計画信仰、科学的なものと非科学的なもの、会計とビジネス…
世の中はとかく複雑でそれを読み解くには単純化させるのが手っ取り早いですし、手がけやすい。しかしながらそれが万能なわけではない。
このほか、言われてみればそのとおりなんだけれど今まで盲点だったことや、こんな方法があるんだと目から鱗の内容までいろいろありました。
もちろん書いてあることが全面的に正しいとは思いませんが、色々ためになりました。
Posted by ブクログ
会計的視点、非会計的視点、両方を持つことが大事。計画的経営は変化に対応するダイナニズムを奪い、効率化の重視は数値の帳尻合わせに終始して本質的な解決を遠ざける。
Posted by ブクログ
計画信仰の歪みやリスクにも触れている。仕事上、計画立案に携わらざるをえない身としては大いに頷くところあり。たまに読み返してみたい一冊。
Posted by ブクログ
上巻とは逆の視点。数字だけではない。という点に主眼を置いた作品。常に複眼またそれ以上の視点で物事を判断しよう。ということ。会計では世の中の半分しか表現できないということ。上下巻合わせて読むとよい。
Posted by ブクログ
上巻が面白かったので読んだ本。この本を読んで計画の立て方と実行の仕方について考えさせられた。ジュンク堂書店の戦略のエピソードが印象にに残った。読みやすくて為になったので山田先生の他のの著作を読みたいと思った。タイトルが上巻を全否定しているのでインパクトがあった。
Posted by ブクログ
下巻では会計的思考だけでなく、それも踏まえた複眼的な思考で妙手を叩き出せって話。他にも禁じられた数字として無関係な数字や作られた数字、机上の数字に踊らされるなってことや、会計士の小説みたいな話を通して会計について教えてくれます。
Posted by ブクログ
なかなか刺激的なタイトル。何せ上巻のタイトルを完全否定するのだから。
しかし、会計と非会計、勘定と勘定、確かにさまざまなものには複数の視点が重要であることが良く分かった。(どうも時代がデジタル重視のためか一か八かの両極が結論となりがちなことが多いと感じる。)
あまり上から視点ではなく、読みやすいし、分かりやすいところが好感が持てる。
Posted by ブクログ
上巻共に、数学の苦手なものが読むビジネス書としても、大変分かりやすく興味の持てる内容である。随所にクイズ形式で実際に使われた広告、実在した事などが用いられており実践形式で読みすすめることができる。会計初心者におすすめ。
Posted by ブクログ
上巻より読み物としては面白かったと思います。
著者の書いている小説、女子大生会計士が出てきたりするしね。
すぐに使える数字が上巻、出てきた数字の意味を考えるのが下巻。そういう役割です。
両方セットで、上巻だけでも、下巻だけでも楽しめます。
ですが、著者が上巻のタイトルをなぜ否定するタイトルを下巻に出したのか?と言うことを知るには下巻を読まなくてはなりません。
上巻では数字だけで食い逃げを放置する方がバイトを雇うよりもコストが少ないと説きましたが、今回は数字だけじゃない!数字を見るためにはもっとみなくてならない!と言う話ですからね。
軽く読めて、それなりにタメになる本だと思います。
Posted by ブクログ
先週(2012.11)この本の上巻である「食い逃げされてもバイトは雇うな」を読みました。食い逃げされるラーメン屋は、それを防止するためにバイトを雇うかどうかを会計学的に解説した下りがあり、違和感を覚えていた状態でこの本(下巻)を読みました。
それによると、会計学的には正しい(食い逃げの方がバイトを雇うよりコスト的に有利)としても、経営的には「大間違い」ということが解説されていました。
この本では、数字に巷に出回っている数字に騙されない「考える力の大切さ(複数の視点を持って数字をみる、p240)」を解説しています。
よくコンサルトのアドバイスは、優秀な経営者ほど「頼りにしていない」と言われますが、第三者のアドバイスは、今までの結果である数字を解析してあれこれ言うよりも、将来を考えた経営的アドバイスをすべきだというのが、この本のポインドだと私は感じました。
特に、計画の重要性が示される本が多い中で、敢えて「成長性が見込まれない現在で計画をするこに対する疑問を投げかけている点(p107)」、計画よりもカード(複数のオプション)を持つ重要性を説いている(p118)のは、印象的でした。
以下は気になったポイントです。
・事実なのだろうけれど人の判断を惑わせる数字のことを「禁じられた数字」という(p12)
・スポーツなどでの禁じ手という考え方の特徴は、「やろうと思えば誰にでもできるけれど、お互いのために決してやらない」という点にある(p14)
・アンケートは、前提条件や対象範囲のちょっとした違いによって、出てくる数字が異なる(p30)
・会社の業績などの指標の平均値は、うまくいっている会社とそうでない会社がゴチャ混ぜになっているので、その間をとった数字と比べても意味はない(p51)
・利益を減らすための方法としては、コンサルタントを頼んで多額のコンサルタントフィーを払ったり、大規模は社員研修を行って多額の研修費を計上する、社員への決算賞与(役員賞与は対象外)などがある(p76)
・以前よりも計画が難しくなった環境で、以前よりも計画が重視されている現状は、どう考えてもムリがある(p107)
・計画は、「作られた数字」「根拠のない数字」を生み出す土壌になっている(p114)
・計画よりも「カード(切り札)」の時代になる、環境の変化に応じたカードをいくつ持っているかが問われる(p118)
・予算計画を廃止した代わりに、KPI(Key Performance Indications:重要業績達成指標)をつくる、KPIとは、目標に向けてのプロセスの進捗状況を調べるために、達成度合い(performance)を定量的に示したもの、最終目標ではなく、中間的目標であることがポイント(p123)
・計画信仰は言葉を換えれば「計画幻想」、計画は個人や企業から自由を奪い、ムリ・ムラ・ムダを生む(p124)
・金持ちが、美術品・土地・株を買うのは、価値が上がる場合がよくあるから、非減価償却資産は、好きだからではなく、持っていても価値が下がらないから意味がある(p136)
・費用対効果と言う言葉を聞いたら、「効果」とは何を示すのかを質問すべき(p160)
・ムラやムダを把握して初めて効率化が行えるのに、何も把握せずに人員や予算が減らされれば、ムラ・ムダならぬムリが生じてしまう、準備された効率化は人や会社を豊かにするが、準備なき効率化は人と会社を疲弊させる(p166,168)
・二分法(社内と社外等)を使用する理由として、1)論理的に見せる、2)ものごとをわかりやすくする(p175)
・長期間販売する商品の値付けにこだわったのは、定番商品ともなれば、他の商品との価格バランスも考える必要があるし、数年後に出るであろう同種の商品価格をも制約するから(p182)
・「食い逃げされてもバイトは雇うな」という、会計の観点からしか見ていない短絡的な考えは、大間違い(p192)
・二分法を捨てる代わりに重要なのは、視点を大きく変えることで、妙手に近づくこと(p198)
・中国の進出に成功した社長がこっそり言っていたのは、「中国企業や中国市場を制した外国企業が日本に進出するのを事前に防ぐため」であった、公式見解は「中国は成長市場だから」(p201)
・限定販売は、「希少性の追加」と「在庫の恐怖からの解放」という、非会計と会計の両方を満たした妙手である(p206)
・フォードが1914年に「フォード工場のすべての有資格労働者に日当5ドル(当時の平均は1-2ドル)与える」と発表したが、労働者の多くは対象者ではなかった(p215)
・会計は科学的(だれが計算しても同じ結果)だが、ビジネスは非科学的、なのでビジネスと会計では、求められる能力が全く異なる(p220)
・310億円の無駄遣いを考えるには、一般会計と特別会計の重複分を除いた250兆円(2006)の割合で考えるべき、すると異なった見解が見えてくる、複数の視点を常に持つことが大事(p233)
・数字のセンスの真髄とは、複数の視点を持つこと(p240)
2012年11月18日作成
Posted by ブクログ
上巻に続き、今度は使い方によって危険な数字について取り上げる。
各章の冒頭部分を、小説形式に割いているため、内容がやや薄くなってしまっているのは残念。
各章ごとにまとめがしっかりと書かれているので、理解を深めるのに役立った。
結局は、数字や会計に限らず、物事を一面的には見ずに、いろいろな側面から見るようにということだった。
Posted by ブクログ
会計から見た経済、会計の限界みたいなものを公認会計士である著者が吐露した作品。そう言えば、経理ばたけから社長になった人などあまり見たことないな。文章は軽快で読みやすかった。
Posted by ブクログ
ビジネスに会計はつきものですが、数値を使った会計上の仕掛けが沢山あります。例えば計画数値ですが、長期計画の数値が途中で達成度が変わって来たらどうするか?そのまま維持するか?あるいは柔軟に変化させるか?ビジネスとして考えた場合と会計として考えた場合では大きく変わって来ます。と言うようなことから、変化の大きい社会状況の中で、どう数字を読み解いていくか?そんなことのヒント満載。金額以上のお得な本です。
Posted by ブクログ
第3章までは、偏った視点で物事を考えることのリスクを示唆する内容であり、"ではどういう視点で考えればいいの?"という著者の主張に充たる内容は、第4章に集約されています。タイトルの意味も、この章まで読んで初めて腑に落ちました。
Posted by ブクログ
山田真哉(1976年~)氏は、阪大文学部卒、受験予備校勤務を経て、公認会計士。2002年に『女子大生会計士の事件簿』で小説家としてデビューし、2005年に出版された『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』は、160万部を超えるミリオンセラーとなっている。その後、会計関係の一般書を多数執筆。
私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。
本書は、『さおだけ屋~』の最終章に取り上げられていた「数字のセンス」というテーマへの読者の関心が高かったことから、会計に留まらない数字の使い方を紹介した続篇の下巻(2008年)で、「数字に騙されない」と「会計の限界」という観点から書かれている。(上巻の『食い逃げされてもバイトは雇うな』(2007年)は、「数字がうまくなる(数字をうまく使いこなす)」という観点)
目次・内容は以下である。
第1章 数字の達人は、特になにもしない・・・数字には、①作られた数字、②関係のない数字、③根拠のない数字、④机上の数字、という「禁じられた数字」もあるので、数字の裏側を読むことが大事。
第2章 天才CFOよりグラビアアイドルに学べ・・・現在は「(事業)計画」への信仰が強いが、本来は、計画に囚われ過ぎず、環境の変化に応じて切れるカード(切り札)を増やすことが大事。
第3章 「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い・・・「効率化」は会計的には正しい行動だが、本来は、非会計的視点も考慮ことが大事
第4章 ビジネスは二者択一ではない・・・会計的視点と非会計的視点の双方から解決策(妙手)を見つけるのが経営者の仕事
終章 会計は世界の1/2しか語れない・・・科学的性格の強い「会計」と非科学的性格の強い「ビジネス」のバランスが大事
私は長年、会計・財務のスキルを必要とする仕事をしており、『さおだけ屋~』はとても楽しく読ませてもらい(内容は平易なので、新たな知識が得られたということはないが)、続篇(上・下)も期待していたのだが、残念ながら、続篇の常として、前著ほどの切れ味は見られなかった。
特に、下巻の本書では、著者が日頃感じている「会計が信頼されすぎている」こと、それ故に、企業の事業計画と効率化が重視されすぎていることへの問題意識がベースとなっており、最終的には、経済活動は、科学的な「会計」と非科学的な「ビジネス」のバランスが大事と結ばれているのだが、私自身その主張には大いに共感するものの、本書を会計・数字に関する入門書として読む向きには、焦点が定まりにくくなってしまったかも知れない。
(2022年7月了)
Posted by ブクログ
上巻を否定する刺激的なタイトルです。,会計だけでビジネスができるようになるという昨今の風潮を批判する思いが込められています。,大変、好感が持てます。,事例紹介が小説仕立てで萌さんが登場しています。
Posted by ブクログ
シリーズ下巻。
まずは、数字を用いたトリックにだまされないために気をつけなければならないことが説かれています。さらに、『女子大生会計士の事件簿』に登場するカッキーと萌実が登場するショート・ストーリーを題材に、会計における「計画信仰」とその問題点を解説しています。
本書の後半では、会計的な考え方はビジネスにおいて役に立つところもあるけれども、ビジネスには非会計的な決断が必要になる場面もあるということが説明されます。そして、会計的な観点からも非会計的な観点からも問題を一挙に解決するような「妙手」を見つけ出すためのテクニックを、いくつかのケース・スタディを通して紹介しています。
「「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い」という、上巻のタイトルを否定するようなタイトルは、非会計的な観点も考慮しなければならないということを示しています。
Posted by ブクログ
内容は分かりやすく、それでいて数字が仕掛けてくる罠に対して的確に説明している。具体的には「作られた数字」「関係のない数字」「根拠のない数字」「机上の数字」の4パターンがあるという。
後半は企業活動にまで視野を広げ、企業活動には会計的な判断と非会計的な判断の両面をおさえていく必要があると説いている。会計的な側面だけに縛られることによる罠について説明している。
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食い逃げされても〜の下巻です。
上巻読んで無くてもこちらからでも分かるような内容です。
数字のセンス…複数の視点を持つこと
数字に騙されない、考える力を身につける
Posted by ブクログ
≪目次≫
はじめに
第1章 数字の達人は、特に何もしない~数字のウソ
第2章 天才CFOよりグラビアアイドルに学べ~計画信仰
第3章 「食い逃げされてもバイトを雇うな」なんて大間違い~効率化の 失敗
第4章 ビジネスは二者択一ではない~妙手を打て
第5章 会計は世界の1/2しか語れない~会計は科学
あとがき
≪内容≫
「さおだけ屋~」の山田真哉の第2弾。上下2巻の下巻である。上巻で「食い逃げされてもバイトを雇うな」と銘打ちながら、下巻では「~大間違い」と謳って、読者を好奇心(もしくは憤慨)に誘っている。
はしがきに書くように、会計は「科学」なので、数字を扱うが、それだけに踊らされてはいけない(上巻は、数字を大切にしよう、だったが…)と言う。なぜなら、ビジネスは非科学だからだ(この言い方は若干物言いしたくなるが…)。やや厚いが読みやすいし、中盤には小説チックな部分があるので、さらっと読みとおせるでしょう。
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☆費用対効果の濫用に気をつける
→効果の定義は?それだけ解釈の幅は広い。
☆二分法とは
→複雑な対象をわかりやすくシンプルにするためのテクニック。とりあえず物事を二つに分けて考え、思考のとっかかりや道筋を探すこと。
☆ビジネス=会計的行動+非会計的行動
非会計的行動とはお金をかけてもリスクを下げる行動のこと
☆二分法で考えない。相反する物事を解決するためには複数の視点が必要。
Posted by ブクログ
前著「食い逃げされてもバイトは雇うな」の下巻。
ちなみに私は上巻は読んでいないが、下巻だけ読んでも大丈夫な内容。
上巻をひっくり返したタイトルにした理由はこちらのあとがきで分かります。
印象に残った点は作者も主張する「会計信仰」
本当はもっと売上があるのに「成長率」という%を上げるためにそれを抑えるといった、予想のために現実を調整する逆転現象が起こってしまっている。
果たしてそれは健全な状態なのか、といったところ。
予算のためにお金を使い切るというのは割と聞く内容だが、ビジネスにおいて、その方法は推進をストップさせてしまうのでは?と思うのだ。
「禁じられた数字」という数字のトリックについても色々と学べるところはあるが、一番印象に残ったのはそこ。
Posted by ブクログ
以下、備忘録
◆計画信仰は言葉を換えれば「計画幻想」である。計画は個人から自由を奪い、ムリ、ムダ、ムラを生むことがある。
◆費用対効果は便利な言葉。ただしここでいう「効果」とはいったい何を指すのか、意識すること。
◆二文法は論理的に見え、複雑な対象をシンプルにすることができる。
◆ビジネスは二者択一ではない。「妙手」を打つことが大切である。
Posted by ブクログ
さおだけ第三弾
気になって読んでしまいました。
サブタイトルにもある『禁じられた数字』とは世間にある数字によって私達を惑わせる数々の数字のことだ。
これらによって判断を迷わされてはいけない
�作られた数字
誘導尋問によって導かれたデータなど
�関係のない数字
あたかも関係ありげに買いてある数字
�根拠のない数字
経済効果の数字など
�机上の数字
理論上はうまくいくが実際にはうまくいかない数字
様々な事例を用いて数字に対するセンスを身につけることの重要性を著者は説く。
その真髄はひとつのことを複数の視点から見ることにある。
また最近、会計至上主義的な本が多数見受けられるが、会計が見ることができるのはビジネスの半分であるという著者の考え方が面白い。
タイトルにある、「食い逃げされてもバイトは雇うな」は短期的には食い逃げ費用>バイト費用ではあるが、食い逃げができることが噂になることで食い逃げが頻発し、長期的には食い逃げ費用<バイト費用になる。
複数の視点をもつことは言うは易しき、行うは難しだなとつくづく思う。