あらすじ
シングルマザーに育てられた奈々は、結婚を翌年に控えた12月、実の父親が軽井沢で働いていると聞き、ひとり訪ねていく。ランタンが灯る教会で聞かされたのは意外な真実だった(「ひかりのひみつ」)。愛犬を亡くし哀しみに暮れる男、ダンナの浮気を疑う妻、義母の介護を献身的に続ける主婦……毎日を懸命に生きながら少しずつ歩みを進める人たち。大切な人との絆を丁寧に描いた、心にじんわりとしみわたる8つの家族の物語。
...続きを読む日々の、嬉しい出来事、悲しい出来事。登場人物達は、様々なハードルを乗り越えていく。結婚、離婚による家族の形。両親、子供、犬、友人、職場の同僚との関係。生き方や働き方について、子供も大人も、みなそれぞれの悩みを抱えている。人との距離感を測りかねたり、口論になったり、これからの人生をどう過ごしていくかなど思い悩むことも。そんな主人公達は関わる人たちの優しさに助けられて、次のステップに進むことができる。人が人を想う心は連鎖していき、その関係が切れることはない。8つの家族の物語は、どこかで繋がっていて、それを読み解くのも楽しみの一つ。迷っているとき、勇気が出ない時、そっと背中を押してもらえるような作品です。
...続きを読む感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
*シングルマザーに育てられた奈々は、結婚を翌年に控えた12月、実の父親が軽井沢で働いていると聞き、ひとり訪ねていく。ランタンが灯る教会で聞かされたのは意外な真実だった(「ひかりのひみつ」)。愛犬を亡くし哀しみに暮れる男、ダンナの浮気を疑う妻、義母の介護を献身的に続ける主婦…毎日を懸命に生きながら少しずつ歩みを進める人たち。大切な人との絆を丁寧に描いた、心にじんわりとしみわたる8つの家族の物語*
ありふれた日常の中の、でも本人にとっては感情が波打つような出来事を丁寧に掬い取って綴られた短編集。
全てが解決するわけではないけど、小さな一歩が踏み出せるような終わり方が優しい。