あらすじ
「好き嫌いはいけない」「大人の言うことはきちんと聞きなさい」「基礎が大切」「わがままはダメ」「嘘はつかない」「秘密は持たない」・・・・・・。しつけや教育の現場でよく聞かれるこの言葉。でもそれって本当の事だろうか?注目の精神科医が最近のクライアントの傾向から現代のしつけ、教育の常識に強烈にダメ出しする。人間らしい真の思考を目指すためのヒント。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
⚫︎教育とは
泉谷先生の本として他書から派生。良い子ほどダメになるというタイトルに妙に惹かれて読んだ。技術は原子力の時代にあり、心は石器時代にあるという言葉に納得であった。
わかりやすい、きめ細やかな教育などとさまざまな場面で行われているが、果たしてそれが教育される側にとって有益となっているか、教育方法が発展してると言われるが、果たして人は成長しているか常々疑問であった。
本書に言う音楽道に陥っている自分がいた。練習や、基礎理論を重要視していたのである。なんでも基礎から学ぶことや、学校で学び直すことが教育である、正しい流れであると思っていた。しかし、それは明確に異なる。心からの学び、自発的な興味に導かれたものは頭の力が一番発揮される。応用から基礎へという順番でしか楽しむことはできないのだ。
一方、守破離の考えが必要であり、守として、自分探し、自分という独自性を追求する時期を経て、外へ出てゆける。この時期、師は時間がかかっても探し出ことが必要。なんでもかんでも師のいうとおりではなくていい。師から習う、そして卒業するのがよい。心の疑問を解消してくれる本であった。