【感想・ネタバレ】二人キリ 下のレビュー

あらすじ

昭和11年、日本中が狂騒した阿部定事件。脚本家の波多野吉弥は、少年時代に事件に遭遇。以来、訳あって定の関係者を探し出し、証言を集めてきた。幼なじみ、初めての男、芸妓屋に売った女衒、更生を促した学校長、被害者の妻、そして、事件から30年が経ち、刑務所を出て小料理屋の女将となっていた阿部定自身。それぞれが語る証言は食い違いながらも交錯する。その果てに浮かぶ“真実”、猟奇殺人犯と呼ばれた女が見た、永遠とは? 傑作評伝小説!

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Posted by ブクログ

『やっと二人っきりになれたと思ったら、あたし一人きりなんだもの。』

泣いた。

解説を読むまで、本作品は全くのフィクションだと思っておりました。阿部定事件も、評伝小説という言葉も知らず、知識がないため、すべて創り物だと思いながら読んでいました。実際の事件を小説としているのですね、、たまげた。すごい作品に出会ってしまった。

上巻に続き、わからない読めない言葉がたくさんありました。勉強になります。

純愛です。ほんとに。
この猟奇殺人の事件について、予備知識もなにもない私には、まっすぐな恋愛小説のように感じました。

彼女が望んだのはずっと二人キリでいられること。
叶えられない現実に、より彼の沼に溺れ狂わされてしまう。
ただ、二人キリ、それを願って、
気づけば、彼のいない、二度と彼に会うことのできないたった一人キリの人生に。

2026.9.5-2026.9.8

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2026年09月08日

Posted by ブクログ

おもしろくて、一気読み。
事件の概要だけ見れば加害者の行動は到底理解できなかったのが、心理描写が巧みで、気づけば、そんな気持ちになるのかも、そんなこともあるのかも、なんて思ってしまうほど。

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2026年09月06日

Posted by ブクログ

定さんが語るか、吉弥君が語るか、聞き取った証言を吉弥君がまとめるか………
複数回の証言は定さん、あの世の方の証言も有って ふふふ
解説を読んで、上巻を読み始めた時に??と思ったことを思い出した。
表紙を捲ると 題名と作者名、続いて目次がある。もう一度題名だけあって、次に献辞。あれ?献辞ってここに?
そうだったのか………

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2026年09月18日

Posted by ブクログ

二人キリ
このタイトルに惹かれていました。
カタカナの“キリ”なぜか より孤独感を表すなと思っていました。
そして、それが 阿部定が殺人後に記した言葉と知りました。
お定サンは生まれたところが違えば、全く違った人生だっただろうか?

主となる語り部にとても工夫があり、事実と証言と創作を象徴する存在と思います。
各章は、その語り部と 残されている証言、お定さんの語りという綿密で濃厚な構成です。
時々 出会う違った人からの視点を重ねてその人を見つめ直すといった趣向でしょうか。


村山さんの熱量というか、お定さんを書き切ろうという意欲に圧倒される大作でした。

ただ、正直に言えば、私自身は阿部定という人物への関心がそれほど強くなく、綿密に積み重ねられる証言や背景描写に、読むことに少し息切れしてしまう部分もありました。

それでも、事件だけで消費されてきた女性を、時代背景とともにひとりの人間として描こうとした村山由佳さんの執念は素晴らしい。

阿部定という人物や、この事件に強い関心を持つ方には、読み応えのある作品だと思います。

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2026年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

証言パートは話し口調のような文体で実際に聞き込みをしているような感じで読めた。愛し過ぎて二人とも覚醒状態だったのだろう。お加代の全てを受け入れ死までも許した吉蔵と吉蔵の妾を目にしたのをきっかけに人が変わりシンボルを切り取って自分だけのものにし軀に刻み込んだ定、二人だけの色褪せることのない究極の愛だと思う。

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2026年07月12日

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