あらすじ
罪を犯した者を必ず捕らえて有罪にする「絶対に逃さない探偵」草津正守。旧友である霧島は、草津の「助手」として彼の探偵事務所に勤めている。
ある日、雪山の別荘で発生した殺人事件の調査が舞い込み、霧島は現地調査へ向かう。事務所に戻った霧島から報告を聞いた草津は、すぐさま犯人を見抜く。
早くも事件解決――と思われた矢先、犯人確定に必要な証拠が「消失」してしまう。
事件を隠蔽・捏造して犯人を確実に逃がす「必ず無罪にする仕事人」ヒミコが裏にいると気づく草津。
「事件は犯人が分かってからが本番だよね」
草津は霧島と共に現地へ臨場し、仕事人ヒミコとの上書き推理合戦に挑む!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
役割が探偵と助手。だけでなく、知と暴力に分かれていて、その両方を駆使して事件を解決するのが面白い。どこかドライな文体、内容なので、感情を込めずに読みやすい。今読むのにぴったりの本だった。
続編も期待。
Posted by ブクログ
超★5 絶対に逃さない探偵VS必ず無罪にする仕事人! 次々と謎解きが発展していくミステリ #盾と矛
■あらすじ
どんな謎解きも解決してしまう探偵の草津と、かつて犯罪組織に使われていた霧島の二人は、K&K探偵事務所を営んでいた。捜査一課の田辺は彼らへの信頼が厚く、捜査協力を依頼していた。
草津はどんな難事件も状況を聞いただけで犯人とトリックを解いてしまう。しかし事件を起こした犯人の証拠を隠蔽、捏造を請け負うヒミコが妨害してくるのだ。ふたりは事件現場に赴き、犯人とヒミコの謀略に立ち向かう…
■きっと読みたくなるレビュー
超★5 こりゃスゴイ、新しい風を感じさせるパワフルなミステリーです。
本作の大きな流れとしては以下の感じでしてーー
事件と謎の提示→草津が即時犯人とトリックを明示→犯人目線で犯行語り~隠蔽依頼→ヒミコ(氷見)の裏工作→霧島&草津が現場で対抗策
怪人VS名探偵、安楽椅子探偵、バディもの、倒叙ミステリーあたりの美味しいところを全部MIXして、さらに最後はエンタメで仕上げてる。もちろん方丈貴恵先生ですから、いつもの通りロジックはピカピカに光ってます。新しく、深みも、バランスもあるミステリー作品ですね。
もっというと本作は、数ページ進むごとに次々とストーリーや謎解きが発展していくんすよ、プロットの密度が濃い。この濃度の謎解きミステリーを書かせたら方丈先生は国内トップレベルですね、参りました。
本作は全部で三篇の連作短編集になっています。探偵の二人が難解な事件と氷見に立ち向かうの基本の流れではあるんですが、三作目は物語が大きく変化するんすよ。
当然、証拠捏造を請け負い人である氷見と戦うことになるんだろうなーと思っていたら… ちょっと想像つかない展開だったし、これお話まとまるの? と思いながら読んでました。もちろんご心配はいりません、ビシッとシマッてました。
あとキャラクターも魅力的なんだよね。草津は頭が良すぎるんだけど、情がやたら薄っぺらい。さらには運が悪いという奇抜なキャラ。そして霧島は力でねじふせるという暴君キャラ。もうどっちも濃いのよ。
ミステリーの内容については、もう実際に読んでみて欲しい。脳みその体操だと思ってお気軽にどうぞ。本作は『名探偵のいけにえ/白井智之』『伯爵と三つの棺/潮谷験』みたいに、本格ミステリー好きなら読み逃さないほうがいい作品すね。謎解きミステリーのターニングポイントとなるような作品になるのではと思いました。
■ぜっさん推しポイント
ヒミコ(氷見)は、何故「必ず無罪にする仕事人」なることをやっているのか?
本作で最も重要な謎であり、テーマの核なる部分だと思います。あまり詳しくは語れないんだけど、もっと別の方法はありませんでしたかね… と思わずにはいられない。過去はどうあれ、人の生き方や価値観なんて縛られる必要ないということを分かって欲しかったです。
Posted by ブクログ
絶対に逃さない探偵草津と必ず無罪にする仕事人ヒミコの攻防戦!くるくる変わる状況に次はどうなるんだ〜?!とワクワク。仕事の疲れが吹っ飛びました。最終、ヒミコとどう対峙するのか?と思っていたら予想外の展開に。それもまたよかった。すっかり方丈貴恵さんのファンになり、本作で2冊目ですが、他の本もどかっと購入しました。読むの楽しみ〜!
Posted by ブクログ
紹介文の「絶対に逃さない探偵」vs.「必ず無罪にする仕事人」が魅力的なミステリーで、一癖も二癖もある探偵と助手、仕事人の人物描写と「事件は犯人が分かってからが本番」という斬新な構成と互いの推理と隠蔽が入り交じる頭脳戦が抜群に面白く戦闘シーンも臨場感満載で最高だった。
Posted by ブクログ
プロローグ
本作ミステリーの題名で『盾と矛』に興奮を憶えた
表紙のアートカバーを見てセンスの良い欧米の
ペーパーバックのアートワークを想起し、本年度のベストアートワークであると確信した
っけか、表紙カッコ良すぎでしょ!!
そして、帯の謳い文句“罪を犯したものを必ず捕らえて有罪にする絶対に逃さない探偵VS事件を隠蔽・捏造して犯人を確実に逃がす必ず無罪にする仕事人”の文言を読んで、傑作かもしれないと予感した!
本章
『盾と矛』★5
方丈貴恵さんは、『アミュレットホテル』や続編の
『アミュレット・ワンダーランド』を読んで
もしやと思っていた作家さん
設定及びストーリーは、斬新かつ新鮮でキャラクターも最高だったけど、傑作までは、、良作ですな!
でも、この作家さんはいずれ大きな賞を獲ると思ってる
そんな兆しが多分に秘めた作品である
次も追っかけるぞー
そう思った!
エピローグ
いつものように一人掛け用の安楽椅子(登場26回目)で本書を読み終えた
複数の事件と結末が、ある事件の結末へと終結していく
複数に絡まっていたと思っていた糸が、引っ張ってみると1本の糸だったような
文字通り、完璧に“意図”された物語
貴方もこの新感覚ミステリーに唸らされてみては!?
にしても、表紙のアートワークのデザインや構図は完璧だなー
最後にそう思った!!!
完
Posted by ブクログ
犯人がわかってからが本番の新しいミステリ。
犯人が証拠を隠滅し、その上でもう一度犯人を推理で追い詰める。
多重解決に近いが、従来の多重解決は最初の推理に重要な見落としがあったりする一方。こちらは最初の推理の証拠を消された上で新たに追い詰める点で、推理の納得度や驚きが段違いであった。
車椅子の探偵が物理的に捜査に出れない設定も、よくある安楽椅子探偵の王様感がなく自然であったし、動けない分、捜査や暴力的な要素は助手が引き受ける。という役割分担のキャラ付けが自然になされていて、捜査パート、推理パートのメリハリがあった。
Posted by ブクログ
探偵・草津の推理により、事件が解決に向かうと思われた矢先、犯人確定の証拠が「消失」してしまう。
事件を隠蔽・捏造して犯人を確実に逃がす仕事人・ヒミコが裏にいると気づいた草津が、助手の霧島と現場に臨場し、ヒミコとの推理合戦を繰り広げていくというお話し。
探偵vs犯人という設定はよくありますが、犯人側(仕事人・ヒミコ)が事件の証拠を隠蔽・捏造し、探偵側も証拠を捏造するという内容は読んだことがなく、なかなか面白かったです。第一章と第二章は犯人側の視点も描かれており、追い詰められていく過程にハラハラしましたが、第三章はミステリー要素盛り沢山といった内容でした。知の領分・草津と暴の領分・霧島の関係性も良かったです。
Posted by ブクログ
やっぱりこの人の作品いいねー
同年齢であることもあるかな。
連作長編で章ごとに犯人や謎は解かれるけど終盤である繋がりになり二転三転の構図になるのは良かった。
3178冊
今年77冊目
Posted by ブクログ
あらすじを読んでも意味がわからなかった。
犯人がわかってからが本番とはいかにと思ってたんだけど、犯人を逃がす工作されるんじゃそうだよなって納得。
そして最終的に、全部伏線で1つの結末に収束していくのが見事だった。
Posted by ブクログ
悪運を招く車椅子の探偵・草津と、暴力担当の助手・霧島、犯罪者の依頼を受けて無罪を請け負う仕事人・ヒミコ。探偵と仕事人のなんでもありの「証拠の捏造vs証拠の捏造」。
“知の領分”担当と“暴の領分”担当というコンビと違法行為もなんでもありの仕事人の対決という趣向は面白かったけど、事件のトリックがなんとも大味というか、荒唐無稽というか、やられた感がないのが残念。
中学生の頃からの三人の関係性とか、互いを大事に思うところとか心情的な部分は良かったんだけど、いかんせん事件そのものが今ひとつ。
氷見がいなくなったことで面白さは半減だけど 、草津と霧島だけでシリーズ化するのかな。
Posted by ブクログ
うーんちょっと期待したのとは違ったかな…
主役コンビは絶対最強No.1!追い詰められたように見えても全部演技!みたいなにおいが終始プンプンしてて推理!ミステリ!というよりは主役コンビサイッキョ頭脳☆なライトノベルを読んでる気分だった。
頭脳戦でハラハラというより、不利そうに見えてても主役たちが一段上をいってるのは決定事項ということがもう見えていて、それをどう辻褄合わせる展開にするのかな〜という読み方になってしまうというか。
評価は2にしたけど、3にちかい2って感じ。
つまらなくはないけど、帯の煽りのような「ああこれを永遠に読んでいたい」と思うこともなく。