あらすじ
江戸時代、国内最大の叢書『群書類従』の編纂に生涯を懸けた、全盲の学者・塙保己一。盲人とは思えぬ前代未聞の偉業の傍らに常にあったのは、目明き――妻、学者仲間、門弟らとの、すれ違いだった。 “天才・塙保己一”の目に映っていたのは、絶望か希望か、それとも――。「あのお方は、我々には見えぬものまで見えているのさ」
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Posted by ブクログ
塙保己一も「群書類従」もこの本を読んで初めて知りました。盲目で本発行するってどういうことと興味津々で購入。
文章も読みやすく、自分が知ってる歴史上の人物が出てきたりして楽しく読めました。特に根岸鎮衛が実はあの人で…というのがあって、根岸様好きなので嬉しかったです。
最初の方は、保己一視点で話が進むので、周りの人達の無意識に発した言葉や、良かれと思ってついた嘘にこちらも一緒に振り回されました。
最初の奥さんになった人がお弟子さんと浮気してるのですが、保己一視点だと奥さんの言葉を鵜呑みにして浮気に気づかなかったり、お弟子さんに嘘をつかれて疑心暗鬼になってしまったり…。あと輝ちゃん…。何してんだこの人と思いました。
最後に保己一が盲なんだから見えるわけないだろって切れるところ好きでした。なんか、すみませんでしたって気持ちになりました。
なお、保己一の生涯に焦点が当たっているため、「群書類従」については詳しく触れられてませんでした。
あとで「群書類従」について検索してみましたが、どういう本なのか分かったような、分からないような。
Posted by ブクログ
面白かった。目が見えないと騙され続けて猜疑心の塊になるのわかる。塙保己一、天才がゆえに周囲の人が自分と比べてしまい悩むのもわかる。
全然本筋と関係ないけど、今の今まで塙保 己一だと思っていた。保己一さんだったんですね。途中でああ、あの塙保己一!と気づいて驚いた。
Posted by ブクログ
塙保己一という偉人を寡聞にして知らなかったので江戸時代にこんな人が居たんだなぁ、ヘレン・ケラーも尊敬する人?この人が居なければいまの昔話はなかったかもしれない……なんて見たら読むしかない。
しかも発売日にオーディブルでも配信されていた。著者の蝉谷さんの希望らしい。保己一同様話を聞いていくことを体験することになるんだからとオーディブルで聞いた。
物語は等身大というか、保己一の一生に関わった人達からの視点も描いていて、仕事に人間関係に四苦八苦している様子が可笑しい悲しい。
最後の保己一とてるあきのやり取りに感動した。保己一はずっと自分であん摩は下手くそだと言っていたのに、それは学問をしたくてわざと下手にしていると勘違いし、そうあって欲しいという願望の押し付けだったことがわかるし、あまつさえ手前勝手な願望で感動していたり、自分の子供にさえ急に飛びついて来られるのに心底驚いていたり。
彼が後世に残した偉業を小説内ではほとんど書いてなくて、読み終わってから少し調べただけでめっちゃびっくりするくらいすごいことをしていたって分かる。