【感想・ネタバレ】仄暗い水の底からのレビュー

あらすじ

夫と離婚し、港区の埋立地に建つマンションに引っ越してきた淑美と5歳の娘・郁子。
ある日2人は、マンションの屋上でおもちゃの詰まった赤いバッグを見つける。
しかし、このマンションに子供は郁子以外いないはず……
その日を境に、不可解な現象が起き始める(「浮遊する水」)。

大ヒットホラー映画原作「浮遊する水」、『ユビキタス』の原型ともいえる「孤島」など、
“水”をモチーフとした7篇を収録。
『リング』著者による至高の恐怖短篇集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

10代で読んだときとは読後感が随分と違った気がする。
どの話も基本的にオチを十全語ってはくれない。
ほぼ答えは確定しているようなものの、他の解釈もできる余地がある。
当時はそれを物足りなく感じたが、今はその余地というか余白が嬉しいという。
最近は何でもかんでも説明しがちだから余計に。

おいしいところでぶった斬られている話もありつつ、それでも物足りなさを感じないのは、人物や情景描写が驚くほど緻密で、いい意味で生々しいから。
実に様々なキャラクターが出てくるが、どのキャラクターも本当に生々しかった。
それを思い知らされた短編集だった。

個人的には、悲しい設定ながら希望も持てる『森に沈む森』が他のホラー作品とはまた毛色が違って印象深かった。
この話の情景描写も見事なのだ。
プロローグ・エピローグにも繋がる話だから、より思い入れが強いのかもしれない。

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2026年01月19日

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