あらすじ
子供の頃から引越しを繰り返してきたサトルは、相棒猫ナナを連れて、懐かしい人々を訪ねる旅に出る。家業を継いだものの妻が家出中の幼馴染、今や立派な農業家となった中学時代の親友、高校・大学の同級生同士で結婚してペンションを営む友人カップル……行く先々で思い出を語る時間は、サトルとナナを迎える人々の胸の内にもささやかだが大切な変化を芽吹かせてゆく。旅の果てに1人と1匹が見る風景とは。現代最強のストーリーテラーが贈る、光あふれる傑作長篇!※本作品は文藝春秋、講談社で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
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Posted by ブクログ
号泣しました。
ナナの引き取り手を探すことで、悟の大切な人たちへのお別れができたのかな。
悟の生い立ちを聞いてなんて辛い人生なんだろうと思ったけど、そんなことなかった。悟はみんなに愛されてた。なによりも、ナナがいた。
悟とナナの絆がすごい。猫ってこんなに愛情深いんだな。
また、2人の旅が始まるといいなと思います。
Posted by ブクログ
泣きました。こんなに泣く!?ってくらい泣きました笑
ラスト30ページはもう涙で文字が見えなくて。でも休憩してもまた読んだら号泣すると思ったので一気に読みました。
悟もナナもとても魅力的でした。
ナナの話し方がとてもツボで、うちの猫もこんな風に思ったりするのかなーと思いながら読みました。
とても素敵な話でしたが、できれば明るい未来を想像させる、死んでしまわないラストが読みたかったです。。
これはどこまでも自分勝手な意見だと思いますが…笑
生き物は必ず死ぬので、死=悲しいではないですね。
それはわかってはいるんですけどね…。。
Posted by ブクログ
旅の途中で読んだので、自分も悟とナナと旅をしているような感覚でした。
悟の旧友(引き取ってくれそうな人)と再会することができたのは、ナナのお陰。旧友との思い出話は温かなものだったり、切ないものだったり、青春のしょっぱさだったり、いろいろですが、ナナの猫らしい態度に救われる思いでした。
そして旅を続ければ続けるほど、ナナと悟の絆の強さに気付かされ、最後は胸が熱くなりました。
幸せは、他人のものさしでは計れないもの。
亡くなった後でも、大切な人の心の中で、生き続ける。
支えるべき存在に、支えられてもいながら生きている。
そんなことを思いながら、読みました。
うちの猫もカギしっぽだった。細やかな幸せを、今でも家族で共有できていることに感謝。
大切な一冊となりました。
Posted by ブクログ
涙なしでは読めなかった…。途中まではナナのこざっぱりとした性格のおかげで楽しく読めてたけど、最後の方はもう号泣…。でもサトルとナナが最後まで素敵な関係だったので良かった。野良になってまでサトルに会いにいくところ、愛が深くていいな。猫飼ってないけど、猫が大好きになりました。
反省
電車の中で読んではいけません。いえ、ホントに。私は、涙をこらえて、こらえながらも、どーしても読むことをやめられなくて、本当に大変でした。
以下、ネタバレ
人の死が悲しい涙ではなく。命と命のいたわりと交流と、そして愛情がとても心に響いて、の涙だったように思います。
やさしい、とてもやさしい物語でした
Posted by ブクログ
どうしようもない事情から愛猫を手放さねばならなくなった青年が、新しい飼い主を求めて旧知の人々を訪ねる旅物語。
「吾輩は猫である。」から猫の独白から始まる物語だったけれど、正直、猫の独白部分はあまり面白くなかった。
しかし、旧知の人々の青年とのエピソードは面白く読めた。時には、涙を誘うところもあったし。
青年が、どうして愛猫を新たな飼い主に託さねばならないのかという理由は大きな謎だったけれど(物語の中では青年のリストラだと旧知の人々は思っていたが)、私の推理は、青年が結婚する女性に体質的な強度の猫アレルギーがあるからじゃないかと考えていた。というのも、私の娘が猫アレルギーで、猫の毛を吸い込むと顔が腫れて真ん丸になるから。本気でそう思っていたのだけれど。。。
物語の終盤で、真の理由が明かされるのだけれども、語られてみれば「なるほどね!」
この小説は映画にもなるそうだけれど、「植物図鑑」みたいな甘い、でも切ない映像になるんだろうなぁ~
Posted by ブクログ
コレは完全に泣かせにきてると感じつつもあっさりやられました。自分はそこまで猫好きじゃないけど猫好きの人は絶対に公の場で読まない方がよいかもしれませんね〜(T_T)b
ちなみにナナの声はジジの声で脳内再生されてたのは自分だけ…(´・_・`)?
※2024/07/30
“みとりねこ”読むために11年振りに再読
そして再泣w
あぁ…何度読んでもダメだこれ。
Posted by ブクログ
12
もう駄目だって思ったとき、思い出したのはあんただったんだ。
62
俺のハチはもう死んでるんだ、高校生のときに。幸介のハチはまだ生きてる
63
悲しまないと死んだ猫は片付かないんだ
237
だから、サトルが僕を飼えなくなっても、ボクは何も失わないんだ。
たとえサトルが僕より早く死んでしまうとしても、それでもサトルに出会わないより出会ったほうが僕は幸せだったんだ。
247
サトルは声もなく僕を抱きしめた。
255
「私たちは訊かれたら駄目だと言うしかないんです!」
「ナナ!ナナ、おいで!」
夜の中からナナは白い弾丸のように飛んできた。