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Posted by ブクログ 2023年08月01日
最後のフレーズが、すべてを語っていると思います。
「僕らは旅の思い出を数えながら、次の旅へと向かうんだ。
先に行った人を思いながら。後から来る人を思いながら。
いつかまた、愛しいすべてのひとびとと地平線の向こうで出会うだろう。」
電車の中で読んではいけません。いえ、ホントに。私は、涙をこらえて、こらえながらも、どーしても読むことをやめられなくて、本当に大変でした。
以下、ネタバレ
人の死が悲しい涙ではなく。命と命のいたわりと交流と、そして愛情がとても心に響いて、の涙だったように思います。
やさしい、とてもやさしい物語でし...続きを読むた
Posted by ブクログ 2023年08月09日
余命一年の青年と愛猫の物語。
自分の死後に愛猫を飼ってくれる人を求めて、学生時代の友人のもとを巡る旅を、人視点と猫視点を交えて語る。
結構感動した。若くして病気で死ぬ話は怖い。
主人公は小学生の頃に両親を事故で亡くしており、しかも生みの親は産んだだけで育児放棄したまた別の犯罪者。
数々の友人に...続きを読む出会い、過去も回想を交えて語られる。
小学生の頃の同級生のコースケは、ナナの先代の猫を飼うきっかけになった。屋上で飛び降り自殺未遂を装ってまで、猫を飼おうとしたころ。
中学の頃のヨシミネは、一緒にハウス栽培をやったり、ヨシミネのおばあちゃんにも可愛がってもらう。ヨシミネの両親が離婚した話などあり、修学旅行で先代猫に会うために小倉まで行こうと脱走する話がある。
高校の頃のスギとチカコは、溺れかけた犬を助けた話や、チカコを昔好きだった話や、スギの卑屈な話が描かれる。
その後、北海道で両親の墓参りをして、叔母と暮らして最後は臨終する。