【感想・ネタバレ】二流小説家のレビュー

あらすじ

映画化決定! 上川隆也主演「二流小説家―シリアリスト―」 全国東映系で6月公開! 残忍な手口で四人の女性を殺害したとして死刑判決を受け獄中にある男から、しがない小説家に手紙が届く。死刑執行を目前にした男が事件の全貌を語る本の執筆を依頼してきたのだ。世間を震撼させた殺人鬼の告白本! ベストセラー間違いなし! だが刑務所に面会に赴いた小説家は、思いもかけぬ条件を突きつけられた……史上初! 年末ミステリ・ベストテンで三冠達成の傑作が電子書籍化。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

おおいに楽しめる小説だった。まず『二流小説家』という邦題がなんともよろしい。原題では「The Serialist」(連載作家)となっている。主人公であり語り部である「ぼく」は、大衆雑誌にヴァンパイア系小説やポルノ小説を書いたり、バイトで家庭教師をしたりと気ままに暮らす「二流小説家」。その「二流小説家」がある日、連続殺人鬼で死刑が迫る囚人からファンレターを受け、独占の告白本執筆を持ちかけられるが・・・という物語。ミステリー小説なのに私小説風で、最初のうちは「ライ麦畑でつかまえて」のような感触を持ったが、主人公の書く連載作品が微妙な関連性を示唆しつつ並行して挿入され、読んでいるうちに「ぼく」の実在感覚が幻惑されていく巧みな構成に入る。そして「ミステリー」らしく、ちゃんと猟奇連続殺人に「ぼく」は巻き込まれ、作家から探偵に流れが変わり、本格推理を気取った「読者への挑戦状」まで用意されている。やがて明らかになるのは連続殺人犯人と被害者たち、そして「ぼく」の皮肉で悲しい人生の交錯。物語の横軸には愛と別れが綴られる。残されたのは小説家としての「ぼく」独り。そんな終わり方に、なぜかハードボイルドな爽快さが感じられた。評判通りの傑作。

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2020年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

半分で意外な展開、後半スピーディーだしどんでん返しもあって楽しめた。
ハリーの愛すべき負け犬っぷりは好きじゃないけどヴァンパイアの話は読んでみたいと思ったよ。読書は旅。

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2017年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本名を出さずに仮名で色々なジャンルの小説を書いている小説家が主人公。
主人公のハリーがある日、収監されている死刑囚の連続殺人鬼からの依頼である条件と引き換えに告白することを出版してもいいという依頼があり、死刑囚のダリアンに会うこととなる。

ハリーの仕事を手伝う女子高校生、双子の姉妹を殺されたダニエラ、ハリーの弁護士のキャロル、その助手のテレサ、刑事のタウンズ等が登場し物語が進んでいく。

出筆作業中にダリアンの手口と同じ殺人事件が起こり、その第一発見者がハリーであったことから、容疑者扱いされたりする。
その殺人事件を解決する為にハリーが活躍していくのが、中盤からの流れになる。

本書の戸途中でハリーの著作が出てくるので、それが謎解きと何か関係があるのかと考えながら読んだが、結局何も関係なかった。
全体的に読みやすく、ユーモアもあり登場人物にも個性があり面白かった。

が、焦点が分かりにくいのと、余分な文章が多いためページ数が増えた感があるのでマイナス面も多く、評価を低めにした。
このミス等では、1位に輝くだけあり面白いのは面白い。

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2019年10月10日

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