【感想・ネタバレ】ケンブリッジ・シックスのレビュー

あらすじ

キム・フィルビーら5人のケンブリッジ大学卒業生がソ連のスパイだったことが発覚し、英国は大打撃を受けた。だが彼らのほかに、もうひとり同時期に暗躍していたスパイがいたという。歴史学者のギャディスは親友の女性ジャーナリストからこの人物に関する本の共同執筆を提案されるが、その女性が急死し、彼は後を継いで調査を開始する。が、やがて国際情勢を左右する事実が明らかに! 巧妙に構築されたスパイ小説の力作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最近では珍しい、冷戦期のスパイ、それに続く現在のイギリス諜報部(SIS)とソ連との確執をそれに巻き込まれていく作家でもある教授を中心に描く。
キム・フィルビーらケンブリッジの著名なスパイ以外に6人目がいた、という掴みが面白いし、その正体が中盤で分かってからもロシア大統領の秘密に話がスムースに移行して最後まで読める。ただ、実在の人物も多く会話中に登場するがエスピオナージュの世界に詳しくないと全くわからないのが残念だし、話が次々に動くのは良いが最後まで主人公の曖昧なキャラがドラマの流れを阻害している。あまりにも被害者として巻き込まれていく主人公の主観が長すぎてだれてしまうし、他の人物(彼女やSISの女性オフィサー)との関わりも中途半端。
多彩な人物を配して読みごたえがあるが、もう少し整理しても良かったのでは?しかしこれだけストレートなエスピーナージュ物は久々で総じて楽しめたし次回作が翻訳されることに期待。

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2015年06月16日

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