あらすじ
それで、僕らの結婚はいつにしようか?
五年ぶりに訪れた王都で、幼なじみのリオンと再会したユニス。平民の自分にも分け隔てなく優しかった彼は、ユニスにとって淡い初恋の相手だった。伯爵位を継ぎ、以前よりも大人びたリオンにときめくが、よく見ると彼の瞳はどこか仄暗い様子……? 思わず逃げ出したくなるユニスだが、突然縋ってきて泣き出した彼をなだめているうちに、成り行きで彼の屋敷に泊まることに。ユニスの姿が見えないと不安定になるリオンを放っておけず、いつの間にか滞在期間はずるずると延びていき、彼のお願いで添い寝までするようになり……!? 知らぬ間に外堀を埋められていたユニスの運命は――?
【目次】
1 嵐を呼ぶ再会
2 覚悟を決めろ
3 精神安定剤にして抱き枕
4 新たな一歩
【著者】
山野辺りり
2013年『影の花嫁』(ソーニャ文庫)にて作家デビュー。近著に『冷徹伯爵の愛玩人形』(ソーニャ文庫) 、『居座り花嫁!? 行き場なし歓迎されない婚約者の溺愛プロセス』(蜜猫文庫) 等がある。
感情タグBEST3
なんか笑える
ヒロインがすごく面白いです。
リアクションがなんかツボでした。
そういうとこ可愛いんだよね!とヒーローの気持ちに共感できました。
ヒーローは序盤からかなり狂ってるのですが、ヒロインも市政で逞しく生きてきたからこそ、そんな彼に付き合えるんだろうなと思いました。
没落した生粋のご令嬢とかじゃあれは無理。
後半はヒーローもちゃんと正気を取り戻しつつ、でもヒロインありきの正気なんですよーとの仄暗さを残しつつのハッピーでよかったです。
いい狂いっぷり
作家さん買いです。
リオンの精神破綻ぶりが大変よかったですな!
サイコパスと言ってもいいくらいかと思ったら、すごく素敵な一面もちゃんと残していて、きちんと正気と狂気が共存している。
バランス感覚が素晴らしくよい人だなぁと感心しました。
でも大変だったねぇ、とユニスのように慰めたり寄り添ったりしたい気持ちにもなりました。
ユニスのしなやかさは本当に魅力的で、でもきちんと線引きをしようとするのがまたよかったです。
卑屈とも取れるけど、そういうバランス感覚はとても大事だと思うので共感するところが多かったです。
あー、おもしろかった!