あらすじ
今すぐここから逃げ出したい。でも、どこへ?
大手銀行の一般職として働く平田さやかは、念願のタワマンに住みながらも日々ストレスが絶えない。
息子のお受験、最上階に住む医者一族との関係etc.
タワマンには3種類の人間が住んでいる。資産家とサラリーマン、そして地権者だ――。
同じタワマンに暮らすからこそ、低層階と高層階、子供の成績、学歴、年収など、他人と比較して羨むことを止められない。
世間体に翻弄されるさやかは幸せを見つけることができるのか?
文庫書き下ろし短編のほか、単行本時の特別短編も収録!
・単行本カバー裏特別短編「高杉隆の初恋」
・単行本電子特別短編「目黒奈々子の後悔」
・書き下ろし短編「伊地知琉晴の進路」
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Posted by ブクログ
タワマン住まいの三家族。中学受験息子を交えて
"何でも態度や声に出すのはよろしくない、もういい歳した大人だから"というフレーズが多用される
だから夫婦が三者三様、他人に見せない苦悩があり、隣の芝は青い。羨むあの人もどこか惨め
青春時代に語り合ったこと、もしもあの時、私の代では出来なかったことを、子に託す滑稽さ
この小説は章ごとに大人が心の中で罵り僻み、全体的に憂鬱。人物設定と心理変遷が薄っぺらく想像の域を出ない
最後の素直な答辞に涙がこぼれた
十二歳の今後の人生なんて、分からない。まだ決められない
大人になっても人生なんて、分からない。まだ変えられる
埼玉出身銀行員共働き夫婦と叱咤激励一人息子
群馬飛び出し医者玉の輿最上階専業主婦と塾トップ息子