あらすじ
このライトノベルがすごい!2026(宝島社刊) 新作文庫部門第2位!
次にくるライトノベル大賞2025 文庫部門第3位!
人の渇望(ねがい)が固有の魔法になる異世界。固有魔法を扱い邪神から人類を守護する超越者〈アデプト〉たちには、あらゆる権利が与えられる。
転生したコノエは永い修行の末、遂にその資格を得たのだった。
――惚れ薬〈きんしやくぶつ〉を使うために。
「……惚れ薬があれば、僕でも、誰かの一番になれるんだろうか。」
前世のトラウマから、人を信じられず生きてきたコノエ。そのせいで固有魔法が発現せず、転生しても孤独に苦しんでいた。そんな彼に助けを求めてきたのは、死病に侵された金色の少女で――。
「私、コノエ様の為なら何でもさせて頂きますので!」
これは、渇望〈ねがい〉を持たない白い孤独が、黄金の愛と出会う物語。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
すごくすごく良かったです(´;ω;`)
転生前の人生で心に深い深い傷を負い、誰も信じられない疑り深い性格になった極度の人見知りのコノエと、貴族として生まれた自分の役目をボロボロになってでも決して諦めず前を向いて強く生き続けた強い覚悟と勇気があるテルネリカの温かで不器用すぎる関係に涙が止まりません......!!
志望動機があまりにも不純なコノエを最初は何だこの男と思って読んでいたのですが、人見知りと言うだけで限界まで努力できる人は少なくないし、毎日毎日努力を続けることができることがただの真面目以上にすごいことは伝わってきて、それなのに誰も信じられず、孤独を埋めるためにただ薬の力だけを信じて求める姿が切なかったです。。。
たった30日、されど30日。
アデプトになって初めて出会ったテルネリカと過ごした日々は短いようで2人にとっては確かに意味のある30日で、確実にそこに感情が少しずつ生まれていくのが感じられてほっこりしました(•ᵕᴗᵕ•)
めちゃくちゃ強い上に街を救ったのに自分に自信の無さすぎるコノエと口数の少ないコノエにただ黙って寄り添いたった一人で契約を果たそうとしたテルネリカ......2人とも不器用すぎてお互いを理解するにはもう少し時間が必要なのにその時間もなくて、もどかしかったです。
間に合って本当に良かったです( இ﹏இ )
戦闘シーンも大迫力でコノエの強さが桁違い過ぎて頭の中で映像化されてるかのような描写に手に汗握りながら読みました:(っ'ヮ'c):
空っぽで真っ白だったコノエの胸の穴に少し埋まった金色の温かさに、教官や神様も少しホッとしたことだろうなと思います(•ᵕᴗᵕ•)
少し青臭いけど良作です
主人公が、調子に乗り過ぎたり、モテ過ぎたり、褒められまくったりしないのが良かったです。
途中、そういう展開にするルートもあったんだろうと思いますが、易きに流れなかった作者さんが立派と感じます。
1巻を読んで
失礼ですみませんが、他に読むラノベかなく軽い気持ちで読み始めてましたが、めちゃくちゃラッキーでした!あまり感動しない私がホント感動しました!素晴らしい作品と出会えたことに感謝してます。
匿名
人生経験の欠如がここまで影響している主人公も珍しい。これを青いと見るか、愚かと見るかで作品に対する印象がガラッと変わる。
些か拗らせてるパートを挟み過ぎかなと思ったし、その感情を起爆剤として、限界を超えてなおオリジンの能力に覚醒するわけでもなかったりと若干モヤッとしたのも事実。
終わり良ければ全て良しとはいえ、個人的にはそこが減点かな。
Posted by ブクログ
著者初読。KU。
この作品は、異世界転生を題材としながら、その表層的な娯楽性に留まらず、“胸の穴”という心の深い喪失を真正面から扱った稀有な物語だった。主人公コノエの渇望は、単なる力の源として描かれるのではなく、彼の生き方そのものを形づくる根源的な痛みであり、読者はその孤独と誠実に向き合わされる。しかし、この重さは決して読後の気分を曇らせるためのものではない。むしろ彼のひたむきさは、絶望の中に差し込む細い光のように、ページをめくるほどに温度を帯びていく。
そんな彼の隣に立つテルネリカの存在は、とりわけ鮮烈だ。無償の愛という言葉を軽々しく使うことが憚られるほど、彼女の優しさは静かで揺るぎない。コノエの“穴”を埋めようと無理に踏み込むのではなく、寄り添いながら彼の影そのものを受け止めていく。その態度は、物語全体に柔らかな光を投げかけ、重厚なテーマを包み込む温かさを与えている。
また、この世界で生きることの痛みや選択の重さが、派手な活劇や魔法設定よりも前面で語られることで、物語は単なる異世界ファンタジーを超え、人が「救われるとは何か」を問う深い作品となっている。コノエが背負ってきた過去と、その痛みを理解しようと手を伸ばす者たちの姿に、読者までが静かに励まされていく。
読み終えたあと、胸の奥に残るのは沈痛な余韻ではなく、あたたかい息のようなものだ。癒えない傷があったとしても、人は誰かと出会うことで、歩く速度を変えられる。そうした希望を丁寧に示してくれた本作は、重厚でありながら、確かな救いを感じさせる一冊だった。