あらすじ
『手負い(スカー)』を倒し故郷の危機を退けたユルグ。昔は悪たれ小僧として煙たがられていた彼を軽視する人間はもうおらず、ユルグを慕ってやってきた元国選パーティの参謀と聖女も逗留する村は活気に溢れていた。
巡回中、村周辺の迷宮化に気づいたユルグたちは、村を迷宮都市に発展させるため動き出す。注目を浴び、王都からの招集を受けパーティ全員で向かうことになるものの、その隙をついて、辺境を脅かす“淘汰”が再び動き出し……?
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完結なのに中途半端
完結させたのは良いと思いますが、元々は続きがあったのか、回収されない伏線が複数あって落ち着かない感じです。
王都への旅も2巻完結なら必要なかったような。やっぱり尻切れトンボな印象は残ります。
ただ、最大の問題は、聖女フィアナとの関係と主人公ユルグの心情の中途半端さです。
振り返るとここがメインテーマだったのに、なんだかうやむやなままに、ユルグがいいとこ取りをするような感じで、すっきりしない読後感でした。