【感想・ネタバレ】怖い絵の中のモノ語りのレビュー

あらすじ

「怖い絵」シリーズの著者が、「生活用品」「食べ物」「動物」「装飾品」「シンボル」「楽器」の6章から成る全32作品を読み解く! ルノワールが描いた作家史上唯一の男性ヌード(『猫を抱く少年』)、クリムトが黄金色で描いた知恵と戦の女神(『パラス・アテナ』)、ミュシャがギリシャ神話の王女に施した流麗な装飾品(『メディア』)など名画に描かれたアイテムから歴史的背景や絵に秘められた画家の思惑を解き明かす保存版。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いつもの中野先生の御本の感覚に慣れていると、各項目見開き約1ページ半という文章量ではどうにも物足りなさを感じてしまった。
もう少し、もう少し読ませてくれよ!という。

人物でも歴史でもなく、絵画に出てくる「もの」に着目した話としては珍しいし、その点は凄く面白かった。
前述通りの文章量なので、その分紹介されている「もの」は実に多数。
また数が多いからか、先生の解説がキレッキレなときとそうでないときも入り乱れていて、その差がちょっと気になりもした。
あの文章量ならさもありなん。

あとタイトルにある『怖い絵』にもクエスチョンが。
文庫化にあたってタイトルに足されたようだが、怖い絵を目当てで読むと少し肩透かし感があるかと。
怖い絵でもお馴染みの絵も出てくるが、怖いエピソードや背景がある絵ばかりではないので、どうにも違和感があった。
初手の絵から怖さはないので。
原題の方が断然よかった。
先生の著作には何が何でもタイトルに『怖い(絵)』を入れなきゃいけないのだろうか角川よ……

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2025年11月29日

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