あらすじ
愛した男に騙され仕事を失った美菜代は、凄腕の復讐屋がいるという噂を聞きつけ、その男、成海慶介の事務所を訪ねる。しかし提示された依頼料は高額で、とても払えない。追い返されても諦めきれない美菜代は成海のもとで働かせて欲しいと頼み込み、押しかけ秘書となるが――。どうしようもない人生の不条理に直面する人々の悲喜交々を描いた、ユーモアと優しさ溢れる復讐劇が新装版となって登場! 解説:奥田亜希子
※本作品は2018年7月に小社より刊行した文庫『復讐屋成海慶介の事件簿』を改題した新装版です。
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Posted by ブクログ
ひどいことをしてきた相手に復讐するスカッと系かと思ったら良い意味で違くて、あっという間に読み終わった。
成海の過去、もっと深く知りたいなと思った。
続きがあれば読みたい。
Posted by ブクログ
個人的には湊かなえさんの『告白』に続き、復讐をテーマにした作品を読むことになりました。偶然とはいえ、続けて読むことで「復讐」という行為のさまざまな形が描かれていて興味深かったです。
本作は、復讐代行を請け負う成海事務所を舞台に、依頼人である女性たちの物語が連作形式で描かれています。主人公の神戸美菜代は、元恋人に裏切られ退職に追い込まれたことをきっかけに事務所を訪れ、成海慶介と出会います。復讐を望んでいた美菜代ですが、依頼は断られ、なりゆきで事務所を手伝うことになります。
婚約破棄をきっかけに復讐を望む女性、オーケストラ内の人間関係に悩むヴァイオリニスト、遺産相続をめぐる複雑な事情、盗作問題に苦しむシナリオライター志望の女性など、それぞれ異なる事情を抱えた依頼人が登場します。どの話も単純な勧善懲悪ではなく、「復讐したい」という感情の裏にある事情や弱さが丁寧に描かれているのが印象的でした。
特に印象に残ったのは、成海が必ずしも復讐を積極的に勧めるわけではない点です。依頼人の感情を受け止めながらも、結果として憎しみが薄れる方向へ導くことが多く、復讐屋でありながらカウンセラーのような側面も感じられました。一方で、対象となる人物には裏から手を回して報いを受けさせる場面もあり、単なる善人ではないところが物語に奥行きを与えています。
美菜代は秘書として非常に有能で行動力もありますが、イケメンに弱いという人間らしい一面があり、その危うさも含めて印象的なキャラクターでした。復讐に向き合う中で彼女自身がどう変わっていくのかも見どころのひとつだと思います。
復讐は何も生まないと言われますが、理不尽な目に遭った相手を簡単に許して前を向くことの難しさも本作は描いています。復讐という行為そのものよりも、そこからどう気持ちを整理していくのかを考えさせられる作品でした。
物語はまだ続きがありそうな終わり方で、美菜代の今後の活躍をもっと読んでみたいと感じました。ドラマ化にも向いていそうな作品だと思いました。
Posted by ブクログ
おもしろかった。
学生時代はたくさん読書したのに社会人になってから億劫になり本が読めていないことが悲しかった。
積読は増えていくものの手に取ることはない毎日だったが、思い切って読み始めたのがこの本だった。最初に選んだ意味は特になかったが進みが良く一話一話読んでいると週間ドラマ?を観ているようで楽しかった。
会話が多いからかな?
主人公も共感しやすく等身大のひとがたくさん出てきて、まさに人生ドラマ、な感じ。
人の人生には目に見えることだけではなく、また受け取り方次第でどうにでもなることが救いになる物語だな、と感じた。
【ネタバレ?】↓
最後の最後、この流れからどう終わるんだ…?!あとこのページ数しかないのに…!と本の内容とは違う意味?ではらはらしたがスカッと終わり、後味のいい作品だった。
見てくれていること、気付いてくれること、動いてくれることがものすごく嬉しかった。
嫌なことがあるとその嫌なことばかりに執着してしまうけれど、そうでないこともたくさんあって、そうじゃない人もたくさんいて、なんとかなると思うしかない。
復讐するは我にあり、覚えていたい言葉ですね。
なんとかなる日がいつくるかわからないけど
いつまでも来ない気がするけれど、
それでも信じて自分を大事にしなきゃね。難しいけど。
こんな人生も悪くない、と思える日が来ますように
Posted by ブクログ
読みやすくてあっという間に読みました。
復讐なんてしない方がいい。
主人公の女性、思いとどまれてよかった。
その後復讐しなくてよかったって思えたかな?
2人の今後も気になりました。
ドラマ化出来そうな話!
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて読みました。
読みやすくて面白いので一気に読めました。
他人だけでなく、自分への復讐の意味なども含まれる案件もあったり、、
復讐とは、、!?
と考えさせられる本でした。
第1話は猿のハナコを殺してほしいなんて、なんて酷い女の人なんだ、と思いました。
猿が幸せでありますように…。
第四話の盗まれた原稿が好きでした。
読みながら盗作した大日向さんが許せませんでした。
盗作なんて何でするんだろう??
そんなに名声が欲しいのかな…歪んでる人すぎる!酷い!なんて思って読んでいました。
栗原さんが出てきて才能のない人が盗作をする…まさに!極論だわ。と思いました。
確かに才能がない人は盗作をしても消えていく、そりゃそうだ!スッキリでした。
栗原さん、ありがとう!がんばれ、めぐみー!
第五話は陣内ってマジで最低な男なんだな〜としみじみ。美菜子は結婚しなくて本当に良かったよ。
だけど、めちゃくちゃ悔しいし、腹立つし、復讐したい!って思うよ、そりゃあ思うよ。
なのに、成海さんが…成海さんだから?復讐を止められたのかもしれないと思いました。
あんな酷いことされて復讐やめろなんて普通は難しいと思います。
この後、2人は新しい恋へと発展したのかな〜成海さんと美菜代はどうなったのか気になるな〜。
Posted by ブクログ
初めての作家さん。
復讐屋なのに復讐しなくて思ってたのとちょっと違ったけど面白かった。
私も以前、あることで「絶っっ対に復讐してやる‼︎幸せになんかしてやらない‼︎」って腹わた煮えくり返ってた時期があったから()、酷い目に遭って復讐したいと考える登場人物たちの気持ちはまぁわかる…
でも怒りのエネルギーなんて大して長続きするはずもなく結局何も行動しないまま時が経ち、今はもう「あんなことのために自分が手を汚すのなんて馬鹿らしい」と思えるようになった。変な事を起こして両親を悲しませるのも嫌だったし…
復讐しないことが復讐になる、というか幸せでいられるという成海の言い分は、怒り心頭だった当時だったら綺麗事だと一蹴してたけど、穏やかに過ごせてる今ならくだらない相手にお金や時間や労力使ったりしなくて済んで良かったと思えるから結果オーライなのかな。
ただ復讐心が全くなくなったのかと言うとそうとも言えないから、「復讐するは我にあり」または「因果応報」がいつかちゃんと発動されてくれればいいなと願ったり……笑
Posted by ブクログ
とても読みやすくおもしろかった。
恨みを持った依頼人が、大金を払って復讐屋に復讐を依頼するお話。
どのように復讐するのかが気になるところだが、復讐屋の成海は積極的に動かない。
「復讐するは我にあり」をモットーにしていおり、その意味は「復讐するのは神様であり、人は何もしない」ということ。ではなぜ復讐屋なんてやっているのか?
その意味までは書かれていないが、金の亡者である成海には割りの合った仕事なのかな、と。
依頼人に対し、「復讐しなくてよかった、と思える日が必ず来る」と言い諦めるよう促す成海。
そこには過去の悲しい出来事も関係していると推測する。
理不尽な出来事に苦しんで復讐することが全てとなってしまっている人に諭すのは大変ではある。考え方次第で今後の自分の人生が幸せになるのなら、嫌なことは忘れて楽しく生きていった方が充実した毎日になりそうだと思った。
この本に対して、復讐してぎゃふんと言わせるのを期待して読むとしたら...ちょっと違うかも笑
Posted by ブクログ
復讐屋と名乗る事務所に、失恋した女性が復讐しようとしたがお金がないために断られたがスキルを学ぶために秘書として転がり込む話。復讐屋というのはテーマとして面白かったが、依頼の話が(主人公含)詰まるところ男女の関係のもつれでしかないのが残念だった。現実はそれが多いかもしれないが。とはいえスッキリ!というわけではないが、読みやすい話ではあった。
Posted by ブクログ
ううむ……生意気なことを言うけど、有機栽培の新鮮な野菜をあれこれ集めたが、結局全部くたくたに煮込んでしまったスープ、といった印象のお話。ひとつひとつの素材は光ってるのに、それらがうまく生かされていないような。
「口が悪いイケメン」「人の話を聞くと(恨みつらみを吸い込むと?)すぐ眠くなる」「部屋や食材には無頓着なのに服装は完璧」など、マンガ的ではあるが面白い設定がある成海氏と、同じく「容姿はイマイチだが声だけは天下一品」なオイシイ設定の神戸氏。彼らの設定が物語に効果を与えず、それ書く必要あった?と疑問に。
「朝はゲスパン以外のしっかりした朝食を食べられないのに、おにぎりにしたら食べられた」という神戸氏のエピソードも深め甲斐がありそうだけど、しっかりした理屈は描かれず。
成海氏の過去が、またヘビー。それがいち登場人物の口頭説明で最後一気に明かされるので、各章でじわじわ小出しされる方が感情移入できるよなと思ったり。
「復讐するは我にあり」の教えを楽しいエンタメ小説に仕立て上げた手腕には拍手。