あらすじ
ウォルカが片目と片足を失う原因となったダンジョンの“踏破承認事故”。
これが何者かに引き起こされた人災である可能性が浮上し、あるAランク冒険者パーティの裁判が開廷する。
審判を執行するのは『原作キャラ』の聖女たち。神の権能を振るう聖女たちの手ですべての真実が今、白日の下に晒される……!
――その裏でウォルカはベテラン冒険者に絡まれていた。
片目と片足が無いまま剣を振り続ける覚悟を問われ、決闘で証明することになったウォルカ。戦いの最中に彼の剣が新たな境地へ足を踏み入れる一方、見守る仲間たちの想いはさらに重さを増してゆく――
「――ねえ、ウォルカ。お話があります」
「わたしたち、本気ですよ? 先輩が、悪いんですから……」
「おばばが言ってた。――男は責任を取るのが仕事だって」
ハッピーエンド至上主義な転生者の【曇らせ】異世界譚、第3幕!
【書籍版限定の書き下ろしエピソード収録】
・書き下ろしエピソード『銀雷一閃に心を焼かれて眠れないユリティアの話』
※1 KADOKAWAの分類において「新文芸」とジャンル分けされている作品のうち、2024年4月~2025年3月にKADOKAWAから発売された新シリーズ第1巻目のタイトルを対象としています。
※2 紙書籍の発行部数+電子書籍有料DL数(2025年5月時点)
ヒロイン達の愛が重すぎる!!
胸クソ展開が大嫌い、ハッピーエンド至上主義な主人公・ウォルカ。
そしてそんな彼に激重な想いを持つパーティメンバーの女の子達による“曇らせ”異世界ファンタジー!
ダンジョンで強敵に遭遇し絶対絶命のピンチに陥る一行。
しかしウォルカの片目片足を犠牲になんとか生還。
皆を守る為に死ぬ覚悟で戦い、自身も含め全員無事だったことにウォルカは胸を撫で下ろすのだが…。
「彼が片目片足を失ってしまったのは私のせい」
彼女らは原因は自分にあると思い詰め、なにかとウォルカの世話を焼こうとしたりクソデカ感情をぶつけるのだった…。
全体的にシリアス寄りだが、ウォルカと女の子達との間の想いのすれ違いや勘違い。
女の子達の愛の重さ、男のプライドとの狭間で胃痛に苦しむウォルカの様子などにはクスリとしてしまう。
読者によって解釈は異なりそうだが、陰鬱な雰囲気もなくこれは「病んでる女の子カワイイ」を楽しむ作品なのではないだろうか。
あ、これが“曇らせ”ってやつか。