あらすじ
片目と片足を代償に、絶体絶命の全滅エンドから仲間たちを救ったウォルカ。旅先から聖都へ帰る道すがら、あるパーティが協力を持ちかけてきた護衛の依頼は、『原作』の悪辣なエピソードを彷彿とさせるものだった。ここが“クソッタレ”なダークファンタジー漫画の世界だと再認識したウォルカは、バッドエンドを否定せんがために再び剣を抜き放つ。
そんな己の姿が、仲間たちに更なる激重感情を抱かせてしまうと知らぬまま――
「ウォルカがずっと一緒にいてくれないとね、生きていけないの」
「これからもずっと、ずーっと、いつまでもお傍にいますからねっ」
「この体も、魂も……ボクのぜんぶ、キミの好きにしてね?」
一方聖都では、『原作キャラ』の聖女たちがウォルカの存在に目をつけており……!?
ハッピーエンド至上主義な転生者の【曇らせ】異世界譚、第2幕!
【書籍版限定の書き下ろしエピソード収録】
・書き下ろしエピソード『アンゼがウォルカのために魔物と戦った話』
ヒロイン達の愛が重すぎる!!
胸クソ展開が大嫌い、ハッピーエンド至上主義な主人公・ウォルカ。
そしてそんな彼に激重な想いを持つパーティメンバーの女の子達による“曇らせ”異世界ファンタジー!
ダンジョンで強敵に遭遇し絶対絶命のピンチに陥る一行。
しかしウォルカの片目片足を犠牲になんとか生還。
皆を守る為に死ぬ覚悟で戦い、自身も含め全員無事だったことにウォルカは胸を撫で下ろすのだが…。
「彼が片目片足を失ってしまったのは私のせい」
彼女らは原因は自分にあると思い詰め、なにかとウォルカの世話を焼こうとしたりクソデカ感情をぶつけるのだった…。
全体的にシリアス寄りだが、ウォルカと女の子達との間の想いのすれ違いや勘違い。
女の子達の愛の重さ、男のプライドとの狭間で胃痛に苦しむウォルカの様子などにはクスリとしてしまう。
読者によって解釈は異なりそうだが、陰鬱な雰囲気もなくこれは「病んでる女の子カワイイ」を楽しむ作品なのではないだろうか。
あ、これが“曇らせ”ってやつか。
感情タグBEST3
匿名
パーティ全員が順調に病んでますね。
一巻で既に大分病んでいたので、まだ先があるとは思っていませんでした。
原作キャラである聖女全員と交友を持つなど、モブから逸脱した方向に進みつつあるので、今後のパーティの展開がどういった形で進むのか楽しみです。
次回は噂のマッドサイエンティストでも出るのかな。
Posted by ブクログ
全滅エンドを回避できたが、病んでるヒロイン達の回復への道程は前途遼遠だ。
抜刀術馬鹿の主人公が頑張るほどヒロイン達が病んで行くのは読んでて面白い♪
イラストの目がカラーになっていて魅力的になっている。
Posted by ブクログ
ウォルカに関しては1巻の時点で他者と常識の基準が異なる様子が描かれていた。それは原作知識があるからだと軽く考え過ぎていたかもとちょっと自分の浅さを思い知る内容でしたよ…
てか、ここまで常識が異なり過ぎると本作を理解する上でウォルカって「信頼できない語り部」に属するかもとすら思えてくるね
ウォルカには原作知識がある。普通の転生ライトノベルなら、その要素は他の登場人物に対する優位性になったり今後起きる問題の指南書となったりする
けれど、舞台がド外道ファンタジー世界であり、原作キャラやストーリーラインに関わる事が殆どない本作の場合は意味が変わってくるね。ウォルカはあの世界を作り出した人物を知っている、あの世界では人々が残酷に命を落としてしまうと知っている。何よりも自分達が<摘命者>に殺される運命を見ている。だから運命を回避して、それ以上の原作要素に巻き込まれないなら既にハッピーエンドへの道程は始まっている認識となる
これはあの世界に暮らす者達と常識が異なってくるのも仕方ないというもの。特に神様が信仰される世界において、あの世界を作り出した『神様』という名の作者が存在していると知っているのは大きな差異となる。ウォルカの中に信仰が育まれる事はなく、むしろ原作知識を思い出した事で残酷な世界を生み出した『神様』への憎悪は増すばかり
こりゃ他の者達と常識を共有するなんて出来ないわけだ。根本から見ている世界が異なる彼は他の者達と認識をすり合わせられず「信頼できない語り部」が誕生すると…
本作の傾向を考えるとき、<ならず者>退治関連にあれだけの紙幅を費やすのは一見風変わりであるように思える。多くの異世界ファンタジーの例に漏れず、主役となるウォルカ達はそんじょそこらの相手では太刀打ちできない程の実力を身に付けている。実際、<ならず者>を打ち倒すシーンそのものは短くあっさりとしているし
ならば、どうしてあそこまでのベージ数が必要なのかといえば、理由があろうともウォルカ達にとって<ならず者>を殺すのはリアルな現象だから。ユリティアやウォルカが人を殺す感傷を消しきれないように、人が人を害す光景に気を悪くせざるを得ないように
だから本作にとって、威張る悪人を倒す工程はあまり意味を持たないんだろうね。むしろ悪を名乗る人間によって害された者達にこそ寄り添おうとしている。その為には<ならず者>を倒すシーンよりも、<ならず者>によって傷つけられた人や想いをこそ描く必要がある。その中核に多くの傷を持つウォルカが居るわけだ
だからって、自分に刃を向けたシアリィへの対処を優先して自分を心配する仲間達を後回しにしてしまうとか本当に重症ですよ…
ウォルカが最も望んでいるのはあのクソッタレな世界で理不尽に傷つけられた者を出来る限りハッピーエンドへと連れて行く事。だから絶望の中で妹を守ろうとしたシアリィを傷つける理由なんてウォルカは一欠片も持たなくて
その行動はシアリィやルエリィを救う上ではこの上なく正しいのだけど、再びウォルカが傷つく様子を目の前で見せられた挙げ句、再び何も出来なかった自分と向き合う羽目になったリゼル達は当然の如く病み具合が深まるわけで
おまけに助けられる命は望外な程に助けたというのに、それでも神への憎悪を口にするウォルカの姿まで見てしまったらなぁ…。また、そんな姿まで晒したウォルカ自身は思考をあっさり切り替えて一人で立ち直っているのが本当に悪辣ですよ…。そりゃリゼル達がクソデカ感情を持つのも仕方ないというもの。だって自分達を助けてくれたウォルカ自身は何度も傷ついて今も新たな傷に苦しんでいるのに助けを一切求めないんだから。その上でリゼル達を幸せにしようと覚悟を固めているならば、彼女らに出来るのはウォルカの傍で微笑み続ける事ばかり
だというのに、肝心のウォルカは根本から常識やら見ている世界が違う為にリゼル達のクソデカ感情の源泉が判らないと。これは既に手遅れな気がしてしまうな……
パーティ内でも既にややこしい感情が飛び交うウォルカの周囲。ここに来て更に聖女関連でもややこしさが増してきますか
ディアが懸念しているように、ウォルカが聖都から出ていってしまったら実力者が居なくなるという意味でも痛手なのに、アンゼもウォルカを追って出奔してしまうだろうという点では彼の存在はもはや政治的な意味を持つようになってしまっている
また、聖女すら呑み込みかねない実力を隻眼隻脚の状態で放てるなら、尚更に彼を取り込んで義足を用意して恩を売って完全に取り込んだ方が良いという話になる。リゼル達にはウォルカが隻眼隻脚になってしまった事は痛みばかり感じる事案だけれど、関係のないディア達にとって付け入る隙となるのか
気になるのは思わずディアに口走ってしまった神への憎悪かな…。それは神というより原作者への恨みであるのだけど、ここでもやはり転生者である為に見ている常識が異なる点が作用してしまうね。てか、「普通の精神状態だとは思えなかった」って凄いコメントだな……
ただ、それによって聖女達には強烈な印象を残したわけだから、ウォルカの将来を考慮するなら良い会談結果だったと言えるのだろうか…?でも、これによって聖女達、中でもユーリがウォルカにクソデカ感情を持つフラグが経ってしまったような気が…
ウォルカの意に反して彼の包囲網は狭まってきて、原作キャラが彼に関わりを持つ可能性も増えてきた。おまけにウォルカの実力はただの剣術バカの範疇から明確に逸脱し始めた
果たしてウォルカは守りたい者達を守れるのか?その過程で更にリゼル達が病みはしないか?というか、ある程度前向きに物事を捉えているウォルカを見て感情が曇る者がこれ以上増えやしないかと懸念しつつ期待もしてしまう面白い展開になってきたね
というか、この巻の範囲内だとウォルカ達に助けられただけの少女として終わったルエリィだけど、プロローグやシアリィがウォルカにした事を考えるとこの娘も病み要因としてカウントされそうな予感がひしひしとするんだけどな……
匿名
周りの目が勝手に曇ってく
曇りっぷりが肝で、そこが面白い作品ですが
病んでいるのはどっち?
前巻の引きから、事件が進みます。
原作中では早々に退場のモブのはずが
最強剣士並みなのは些か違和感があります。
被害者達の、ある意味ありきたりなエグめの末路。
ダークファンタジーの世界の中にあって
主人公のメンタルは、メタ視点で、自身の欠損も1パラメータに過ぎない捉え方。
その世界の人間としてみた場合、普通に考えれば狂ってます。
そんな狂った主人公の発言に、周りは勝手に「闇」を感じて曇りまくり。
とは言え、主人公のメンタルがそもそも常識的におかしいので
病んでいるのは、むしろ主人公の方と感じます。