あらすじ
愛知県名古屋の繁華街大須にある寺院で、天才発掘師・西原無量たちは謎の陶製の巨大な筒を発見する。
名古屋大空襲時の不発弾の可能性があり、現場は一時騒然とするも、調査の結果、陶管の中身は刀剣であることが判明する。
胸をなで下ろしつつも、その刀剣に首をかしげる無量たちだったが、その後しばらくして陶管の所有権を主張する「板垣辰五郎」なる人物から連絡が入る。
不審な男の主張に疑念を深める無量たち。そこへ「板垣少佐は所有者じゃない。嘘をついている」と告げる別人からの電話が舞い込んだ。
謎の陶管とそれをめぐる人々に違和感を抱いた無量たちは、名古屋で出会った作業員の韓国人・ソンジュと陶管の調査をすることに。
しかし、そんな矢先、陶管を保管している作業所に、陶管を持ち去ろうと試みる侵入者が現れる。
出くわした作業員を見て侵入者は逃げ出し、陶管は無事であったが、目撃者によると侵入者は軍服を着ており、逃げ出すと煙のように消えてしまったというのだ。
謎の刀剣とそれを追う亡霊、そしてそれを狙う者たちの影。
いったいこの陶管に封印された刀剣に、何があるというのか――。
大人気発掘ミステリシリーズ第19弾は愛知編!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
冒頭から忍ちゃんがカメケンをやめてびっくりしていたら、無量のライバル的キャラが出てくるし、忍ちゃんそっちにつくんかーい!とびっくりさせられるという。
無量を守るためだとは思うが(要は無量より優れた人を引っ張り込んで無量の価値を下げる)守りたい相手に誤解を招くやつだよ、それは。
とにかく、忍ちゃんの挙動に振り回された気がする。
初期はさておき、最近はずっと日本ネタだったのが気になっていたところ、日本に全振りする理由が「正式に」つけられた今回。
これで心置きなく日本で掘れるね無量。
今回は草薙剣に徳川家、太平洋戦争時の極秘作戦まで絡んで、時代も技術も錯綜して読み応えがあった。
敵というか妨害してくる勢力が今回は割と穏やかで(当社比)発掘された物が盗まれず、メインキャラが人質に取られず、平和な話だった気がする(当社比)
萌絵さんがちょっと体張ったくらいか。
歴史ネタが結構込み入っていたので、大立ち回りが控えめだったのはバランス取れていたのかも。
ただ気になるのはやっぱり忍ちゃん周りよな……どうなるのやら。