あらすじ
「おまえは、女の子と恋はできないだろう」――突然、父から突然の宣告を受けた少年は、クラスメイトの女子をひたすら観察することにした。宇宙一美しいゲロを吐く女の子。水の飲み方が妖怪みたいな学校のマドンナ。憧れのプロレスラーそっくりの怪力女番長。小学校から高校までいつもクラスメイトの女子に恋をしていた。面白くて、情けなくて、ちょっぴり切ない恋の記憶。きっと誰もが“心の卒業アルバム”を開きたくなる全21編のセンチメンタル・スクールエッセイ! 2024年7月からドラマもスタート!!
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タイトルに惹かれ購入。スッと入ってくる爪切男さんの文章は大変面白かった。
「困った。ブスなのにバク転ができるようになってしまった。」から始まる物語が一番クスッと笑わせてもらいました。
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私のこの中の一人として語り継がるそうな存在になりたい、と思った。それにはあまりにも私は平々凡々な女の子だった幼少期。変わった部分はあったかもしれないけどこの本の中に登場できるだけの突出すべき「なにか」がなかったと思う。もっと、個性的な小学生になりたかった。
爪切男さんもこれだけの女の子に恋をできる心を持ってる、これだけ詳細に覚えいる記憶力がすごい。ここに登場した女の子からしたら、こんなこと覚えてんな、と思われるからもしれないけど、十何年?後でもここまで鮮明に彼女たちへの恋心を覚えてるなんてなんか人として素敵だなと思った。私は、くそ一途だったせいで、幼稚園・小学生・中高生とあまり恋をしてなかった。たまに、あ、この人良いかなと思っても、次の日には忘れてる。そんな感じで、数人に対しては、そこそこの恋心を覚えててもここまで詳しくは覚えてない。
こんな素敵人に思いを寄せてもらえてたらいいな。でも、余計なことは忘れててくれ。
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『死にたい夜に限って』が良かったので本作を購入!
作者!?の青春時代に好きになってしまった女の子達との思い出に浸る物語!
一つ一つが短めの短編のようになってます!!!
個人的な白眉は『幼なじみの罪とやまぼうしは蜜の味』
【気になってしまう作中の文章】
・鼻くそをほじると、たまにあなたのことを思い出します。
・人を幸せにする素敵なゲロを吐く女の子だっている
・せっかく集めたベルマークを燃やしちゃってすいません
・中島みゆきの歌のように時代は回る。ジャイアントスイングのように時代は回る。
作者と同い年のせいか言い回しと例えが私の中の琴線に触れます!
Posted by ブクログ
全21篇の思い出エッセイ。
小学校~高校時代に著者が恋したクラスメイトとのエピソードが描かれています。(文庫本では単行本未公開編として教師とのエピソードも)
幼少期より母親のいない家庭で育った著者。
スパルタだった父親から「女の子との思い出をしっかり覚えておけ」と言われた事をきっかけに、些細な言動や行動を記憶に刻むようになったと。
クスッと笑えるこの本ができたのもそれが一因なのだろうか。
登場する女の子(1名男の子)も、一見ただのマドンナやクラスの憧れの存在かと思いきや…青髭が生えていたり水飲み場での飲み方のクセが強かったり。
著者のユニークな文章と女の子に対する着目点が癖になる1冊です。
一部下品な表現もあるので苦手に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、私はとても面白いと感じました。
Posted by ブクログ
なんというか、なんというか…とにかく面白かったの一言に尽きる。なんだこのあまりに人間臭いラブレターは。
下ネタが苦手な私にとって、あまりに独特すぎる表現がたまに気になりはしたものの、それを上回る面白さ。爪さんも、爪さんに惚れられた女の子たちもどちらも良い。人間って、恋っていいなと思える作品。
あっという間
あっという間に読んでしまった。小学校から高校まで、本当にあっただろう些細だけど面白いことをここまで人に伝えることって、とてもすごいことだと思う。あと、実はDV並みに厳しかったとされる親父からのアドバイスがどれもとても秀逸だと思う
Posted by ブクログ
学生時代の淡い恋のお話
本を読みながらこんなに笑ったのは初めてです。
クスっと笑えるのもあれば大笑いして転げ落ちたものまであり読んでいて楽しかったです。
この作品を読んで私の恋の数々を思い出せたような。
Posted by ブクログ
とにかく面白い。一般的に考えると異性から距離を取られてしまうような女性たちの汚点を、プラスの面として捉える筆者の考え方に感心した。久しぶりに声を出して笑いながら読んだ本。
Posted by ブクログ
何十年も生きていると他人に知られたくない過去なんて山ほどある。例えば学生時代の黒歴史なんてまさにそうである。社会の荒波に揉まれる中で角が取れ、今ではさも常人かのように振る舞っているが、昔は目を覆いたくなるような言動をしていた。
著者が昔好きだった女の子たちをそれぞれショートエッセイにまとめた本作。顔が可愛いから好きだったとかそういうありきたりなのではなく、可愛いけど水の飲み方が下品というギャップが好きだとか、たぶん相手が閉まっておきたい過去を炙り出して、それを好きだったとさえ言っている。かと思えば、地味で目立たない女の子1人だけが、バク転したことを褒めてくれたとか、2人しか知らない、そのままにしていると通り過ぎる過去を回想するお話もあったりする。隠し金庫と玉手箱どちらが開かれるのかが楽しみで、ちょっと昔のことが懐かしくなる。そんな素晴らしいエッセイです。
Posted by ブクログ
めちゃめちゃ面白い。クスッと笑える、ほろ苦い学生時代の女の子との思い出を語ったエッセイ。出てくる子はみんな個性的だけど悪い子は出てこない(クラスのいじめっ子は除く)から楽しく読める。
登場する女の子たちの変わった部分をユーモラスに描き、当時から傷つけないように本人に伝えようとしたりする作者の純粋さが癖になる。読んでると学生時代に少し戻りたくなった。
Posted by ブクログ
タイトルと表紙がドストライクでした!
(表紙 なんか1人くらい男混ざってる?笑)
人には必ずその人しか持ってない魅力(しかも誰かを好きにさせるほどの、、、!)があるって素敵だな、それを持っている人もそれに気づく人(作者)も!!と思った。
1人に対して1章だからサクッと読めてそれでいてクスッとなるし褒めてしかない内容だから、読んでいていい気持ちにしかならない、仕事前の隙間時間に読むのにおすすめすぎる本でしたー!
Posted by ブクログ
恋した女の子ごとに短編小説のように分かれてるので読みやすい。
学生の時、自分のことをこんな風に見てきた爪切男みたいな人がいたのかな〜
大人になってからの恋が書かれてなかったのでもっとデープな内容も短編小説を楽しむような感じで読んでみたい。
Posted by ブクログ
タイトルに魅せられて購入。
著者が小学生から高校生までの間に
出会ったクラスメイトの女子との
エピソードが、ときに甘く、ときに切なく、
そして過度におかしく綴られている。
ユーモラスな文章が
笑いを誘う。
ひとつひとつのエピソードも
展開が面白い方に上手く転がっていて、
虚実入り混じってるのでは?と疑う箇所も
散見されるが、
本編の一節にもあるように、
「自分の中に残り続けているものが歴史になる」
のであり、
とすれば、これは紛れもなく
爪切男氏の歴史の、
そして恋の教科書なんだと思う。
履修後、あなたはきっと恋をしたくなるはずだ。
Posted by ブクログ
女に翻弄され続ける男、爪切男。大好きな作家さんのひとりです。
でも、この本はどうかと思う。
だって!
クラスメイトだった女子たちの素敵な思い出話を読めるかと思ってたのにページをめくれば、鼻くそを食べる子だの、ことあるごとに嘔吐する子だの、青ヒゲが生えている子だの、コンプレックスを刺激しまくるエピソードばかり...
まぁそうか、爪切男が爽やかなアオハルエピソードを書くわけがないか。私としたことが...
爪切男さん、覚えていますか。
『死にたい夜に限って』にサインをしてもらった(元)
書店員です。あの日は万引き騒動がありてんやわんやでした。
そして私はあなたのことが大好きです。
でも、あなたと同じクラスじゃなくて良かったと心から思います。なるべくそういう風に回想されたくないから(切実です)
思い出はいつも麗だと聞いていたんだけど、おかしいなあ。
Posted by ブクログ
以前より作者さんのネットエッセイを読ませていただいており、同年代のおじさんの健康や生活を見直す姿勢が可笑しくも共感でき、興味が湧き購入。
タイトルのまま、学生の頃の女の子との思い出が語られるのだけど、面白い。
特に小学生の頃は子供らしくもバカっぽいのでついつい笑ってしまった。
よくもこんなに憶えているものだと感心するし、もてないと言いつつも、中々上手くやっているようにも見える。
たしかにどの女の子も魅力的にみえてくるし、好きになってもおかしくないのもわかる。
タイトルに偽りなし。エッセイというものに苦手意識をもっていたんだけど楽しく読めた。
Posted by ブクログ
面白かったー!!
snsで、ずっと喪の著者洛田二十日さんが紹介しているのを見て、読んでみました。
面白い!
著者の爪切男さんが、とにかく女性に優しい。女の子を傷つけないように自分が犠牲になることを厭わない。
ドラマ化されるとか??面白いだろうなぁ。
Posted by ブクログ
おもしろかった!読んでいると、自分の小学生時代の同級生のこととか思い出されて、その気持ちもプラスされてのおもしろさ。どうやってこれをドラマ化するのか、興味あるわぁ
Posted by ブクログ
タイトルに凄く共感
小中学生の頃に好きだった子が
何人か頭に浮かんできました。
ただし、当時のクラスメイトの女子、
全員好きだったかと言われたら
半分ぐらいかな?
本書の小学生編の嘔吐ぐらいまでは、
あまり共感出来なかったので
⭐︎4つとしておりますが、
それ以降の話はなんとなくわかる〜
確かに好きになっちゃう
ベルマークは切ないねー
Posted by ブクログ
「おまえは、女の子とは恋はできないだろう」
父から宣告を受けた少年は、クラスメイトの女子をひたすら観察する事にした。
宇宙一美しいゲロを吐く女の子。憧れのプロレスラーそっくりの怪力女番長。みんな素敵で、みんな好きだった。
ちょっと変わったクラスメイトと筆者さんとの、情けなくて切なくて甘酸っぱい恋愛スクール・エッセイ。
過去に女の子に言ったこと、やったことに思い悩み、些細な思い出を思春期特有の自意識と共に繊細に描いていて、優しくて感受性豊かな人なんだなって感じがします。
出てくる女の子達はみんなそれぞれに特異性というか、異端さを持っていて、ともすれば排斥されてもおかしくないような特徴を、そこが魅力。かわいい。好きだった。と言える筆者さんの純粋さを微笑ましく思いつつ、好きになった方々個性の尖りっぷりよ。
こういう人の欠点めいた部分に惹かれがちな人は、いざ恋人ができたとき、恋人が相手のためにと垢抜け頑張ったりするとスッと冷めると言う悲しき連鎖を起こしたりするので気をつけようね……。
エッセイとして面白いとともに、なんだか強烈に共感性羞恥を感じます。自意識過剰だったあの時。自分が世界で1番かわいいと思っていたあの時。特別な存在になりたいと望んでいたあの時……。幼い頃の私はなかなかのナルシストだったもので、読んでると古傷が開いていたたたた! ってなりますね。筆者さんとクラスメイトだったら、もしかして仲良くなれていたかも(笑)
Posted by ブクログ
センチメンタルで笑えるエッセイ。
ちょっとバカリズムの小説を思い出す。
ちょっと好き嫌い分かれそうな本かもしれない。汚いの苦手な人は特に。
爪切男さんはマゾだから(←本人も自分で書いてたから問題無し)、変わった趣味や癖がある女の子たちが愛らしく、かわいらしく書かれていたけど、他の男子から見たら「うっっ…」って後ずさりしていくだろう。
人のマイナスに見える一面って人間らしくて、おもしろい。
ベルマークの話と、『世界で一番美しい嘔吐』が印象に残ってる。
…にしても、誰から構わず「好き好き」言い過ぎじゃないか!
まぁ、女の子たちには渡さない自分だけのラブレターだから、いいのかな…笑
Posted by ブクログ
自分の人生で出会った異性(もしくは同性)のことを、人はこんな細かく覚えているものなのか…?
しかも、今の自分が「黒歴史」として葬り去りたいような恥部を晒され、しかもその汚点が愛おしいのだと言われたら。
自分ならば発狂して叫びながらグラウンドを無我夢中で走り抜け、いつの間にか虎になっていそうだ。
ほんの少しのすれ違いで話さなくなったり、もしもの展開を妄想したり、相手の言動をうまく勘違いして盛り上がったり。
エピソードによっては爽やかで共感できるものもある、というか多いかも。相手を純粋に想う気持ち、それが報われなかった虚しさを本人の前で誤魔化す態度。告白しないまま消えていった淡い恋。
誰かを好きになるのは眩しくて愚かで美しい。
…と言うとでも思ったか!
自分が捨て去りたいような過去を、化粧や服装で何とか誤魔化している本性を、幼少期だからこその奇妙さを、こんなにきちんと言語化しないでくれ恥ずかしい!
鼻くそ食べる子のエピソードは、読みやすいからこそリアルにイメージできて、読んでいて気持ち悪かった(いやでも幼少期の皆も自分もしていたのかそんなこと?ん?)。
ここまで言葉にされるとその粘着質の度合いが怖い。
Posted by ブクログ
著者からのクラスメイトの女子への時を超えた告白集・ラブレター。
好きになった女子との思い出を美化することなくありのままの姿を好きになったというところがすごい。
ありのままの姿と言っても、キレイなものではなく、鼻くそを食べるところとか、嘔吐するところとか、ひげが生えているところとか、ワックスまみれになるところとか、ウソをつくところとか。クラスメイト女子からすると知られたくない過去の姿だと思う。
著者は女子の事をよく憶えているなぁ、と思いました。まえがきに書いていたように、女子の事を「覚えて」いたんだなぁ。
これを女性の視点で読むとどう思うんだろうと思いましたが、解説で女性の作家さんが解説をしていて、ナルホドと納得。
とてもおもしろかった。まえがきからおもしろかった。さらっと読めるテンポの良い文章が良かったです。
爆笑する恐れがあるので読むときは、人がいないところで読む方が良いと思います。
Posted by ブクログ
「狩れ、逃さずに全員狩れ」 「それは理屈じゃないからや。フィリピンパブが好きで好きで仕方ないんや。本当の好きって気持ちは常識に囚われる必要は無いし、誰にも邪魔されないものなんやぞ。大人になったらわかる。良く覚えておきなさい。返事は?」 学校とは、ちょっとした事がきっかけで全てが変わってしまう残酷な場所だ。 「カヒミ・カリィ」から「クラスの変わり者」へと変わった秋山さん 一見普通に見える大多数の女達が実は歪な形をしている事をいち早く見抜き、己の文才によって恐ろしく滑稽な生き物を紙の上に爆誕させるのだ。 現に私達が歪な自分自身を隠すのに最強の鎧だったコギャルという武装に対して彼は「やがて彼女は、派手な格好をしてピーチクパーチク騒ぐだけのコギャル軍団の仲間入りをしてしまう」「ケバいメイクとだらしない服装に身を包んだ秋山さんは見るに堪えないものだった」と非情な程手厳しい もしかしたら彼は寂しいのかもしれない。歪さを抱えたまま大人になった自分を置いて、皆が歪なところを捨ててしまうのが。