あらすじ
人生の折り返し地点を過ぎ、将来に漠然とした不安を抱える久志は、天文学者になった同級生・慧子の帰郷の知らせを聞く。手作りで天文台を建てるという彼女の計画に、高校3年の夏、ともに巨大タペストリーを作ったメンバーが集まった。ここにいるはずだったあと1人をのぞいて――。仲間が抱えていた切ない秘密を知ったとき、止まっていた青春が再び動き出す。
喪失の痛みとともに明日への一歩を踏み出す、あたたかな再生の物語。
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Posted by ブクログ
綺麗で読みやすい作品でした
千佳と久志の2人の語り手からなる物語。人は誰しも完璧じゃない、ひとつの星を見つめて歩いてる。
星食の時期があって星の光を見失ってるかもしれない。それが短いか長いか分からないがいつか星食は終わり光はまた輝く。
大事な人の死、自分の知らないところで友達仲間が何かを思って何かをしていた。多種多様な6人の物語。何かを目指し行動してる姿は周りに伝播する。とにかくやれることをやらなきゃ、だれもが何者かになれるわけではない、幸せホルモンの振れ幅は関係ない。
人にはその人の役割がありパズルの形がある。ぴったりハマらなくてもうまくっつくように出来ている。
あとがきを見て、物語序盤の彗子は時系列でいうと逆なんだろうと納得した。綺麗な作品でした
Posted by ブクログ
いつまでも夏という季節を大切にしようと思えた作品。
途中、恵介と慧子の関係について「ん?」となったものの、2人とも完璧ではない普通の人として、そういうことは起きるものだと思えた。
Posted by ブクログ
青春はいつだって取り戻せるし、年を重ねてからも夢中になれることだってできる!
青春時代を共にした仲間と天文台を作るなんて、なんてロマンのあることだろうなと思いました。
青春時代のお互いに知らなかったことが明らかになったり、現在抱えている問題から1歩先に進むことができたり、前向きになれるような物語でした。
最後の方にFMラジオで流した松任谷由実の「ジャコビに彗星の日」を実際に聞いてみたら、歌詞の中にもFMラジオが出てきたりと、物語に共通するワードが出てきて、、、良いクライマックスになったと思います。