あらすじ
「本当に目から鱗が落ちまくり。このイラン観は唯一無二だ」高野秀行氏、熱烈推薦・解説
国民は脱法行為のプロばかり!?
強権体制下の庶民の生存戦略を、長年イランの一般社会で暮らしてきた著者が赤裸々に明かす!
イスラムへの無関心、棄教・改宗が進んでいる? 国民の関心はいかに国から逃げるか!?
イスラム体制による、独裁的な権威主義国家として知られるイラン。しかし、その実態に関する報道は、日本では極めて少ない。
イスラム共和国支持者=敬虔なムスリムといえるのか? 棄教者は本当にいないのか? 反体制派の国家ビジョンとは?
違法・タブーとされる麻薬や酒に留まらず、イスラム体制下の欺瞞を暴きつつ、庶民のリアルな生存戦略と広大な地下世界を描く類書なき一冊。
■イスラム宣伝局の職員はイスラム・ヤクザだった
■イスラム法学者たちはアヘンの上客
■「隠れキリシタン」「神秘主義者」として生きる人々
■古代ペルシアを取り戻せ!――胎動する反イスラム主義
■美容整形ブームの裏には低い自己肯定感がある
小さな独裁者たちが「大きな独裁者」を生み出す
■親日感情に隠された本音「尊敬されたい!」
■メンツ(アーベルー)がすべて、「知らない」と言えない人々
■おしゃべりこそマナー、しゃべらないのは失礼
■おらが村こそイラン一! 強すぎる愛郷心
■イラン人は個人崇拝と訣別できるか
【目次】
はじめに
第一章 ベールというカラクリ
第二章 イスラム体制下で進む「イスラム疲れ」
第三章 終わりなきタブーとの闘い
第四章 イラン人の目から見る革命、世界、そして日本
第五章 イラン人の頭の中
第六章 イランは「独裁の無限ループ」から抜け出せるか
おわりに
解説 高野秀行
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Posted by ブクログ
高野秀行氏が推薦・解説、というのをみて興味を持った。
イランで暮らし、イラン人との交流のなかで得てきた温度感が伝わってきて、すごく面白かった。外から見たイランではなく、内側で間近で見聞きしたものが率直に書かれていると感じる。特にイスラムについては未知の世界なので、国家から強制される信仰の話は興味深かった。スカーフ・ベールの扱いの話には一番驚いた。あまりにもものを知らない自分を恥じた。
独裁の話には他人事どころか日本で現在進行中であり、暗澹とした思い。
色々あるけれどたくましく生きているイランの人々が、いま外からどれだけの理不尽な目に遭っているかと思うと居た堪れない。日本こそ武力にはNOを突きつけなければならない。
Posted by ブクログ
長くイランで暮らす経験を持つ筆者が、イラン人の生活や国民性、彼らのいいところも悪いところも熱く語る本。筆者のイラン人の友達や知り合いたちに関するエピソードがふんだんにあり、ありふれている飲酒や法律違反、独裁体制を馬鹿にしつつ利用する人々の実態、おしゃべりで行き過ぎた親切、見栄っ張りな性格などなどが生々しくて面白いのですぐに読めてしまう。歴史などにも軽く触れていて、現在のイランの現状が簡単にわかるようになっているのも良かった。
政教一致の負の側面として、宗教が政治の不満をも一身に背負うようになってしまい、求心力が低下するというのはなるほどと思った。宗教革命以降は女性の服装も一変したというのはいつか読んだ覚えがあるが、そんなにイラン人女性たちがヒジャブを嫌っているというのは知らなかったなあ。この人の書く本はまた読みたい。