作品一覧

  • イランの地下世界
    4.4
    「本当に目から鱗が落ちまくり。このイラン観は唯一無二だ」高野秀行氏、熱烈推薦・解説 国民は脱法行為のプロばかり!? 強権体制下の庶民の生存戦略を、長年イランの一般社会で暮らしてきた著者が赤裸々に明かす! イスラムへの無関心、棄教・改宗が進んでいる? 国民の関心はいかに国から逃げるか!? イスラム体制による、独裁的な権威主義国家として知られるイラン。しかし、その実態に関する報道は、日本では極めて少ない。 イスラム共和国支持者=敬虔なムスリムといえるのか? 棄教者は本当にいないのか? 反体制派の国家ビジョンとは?  違法・タブーとされる麻薬や酒に留まらず、イスラム体制下の欺瞞を暴きつつ、庶民のリアルな生存戦略と広大な地下世界を描く類書なき一冊。 ■イスラム宣伝局の職員はイスラム・ヤクザだった ■イスラム法学者たちはアヘンの上客 ■「隠れキリシタン」「神秘主義者」として生きる人々 ■古代ペルシアを取り戻せ!――胎動する反イスラム主義 ■美容整形ブームの裏には低い自己肯定感がある 小さな独裁者たちが「大きな独裁者」を生み出す ■親日感情に隠された本音「尊敬されたい!」 ■メンツ(アーベルー)がすべて、「知らない」と言えない人々 ■おしゃべりこそマナー、しゃべらないのは失礼 ■おらが村こそイラン一! 強すぎる愛郷心 ■イラン人は個人崇拝と訣別できるか 【目次】 はじめに 第一章 ベールというカラクリ 第二章 イスラム体制下で進む「イスラム疲れ」 第三章 終わりなきタブーとの闘い 第四章 イラン人の目から見る革命、世界、そして日本 第五章 イラン人の頭の中 第六章 イランは「独裁の無限ループ」から抜け出せるか おわりに 解説 高野秀行

ユーザーレビュー

  • イランの地下世界

    Posted by ブクログ

    イランは親日的。お酒も男女同席のパーティーもやり放題。
    ヒジャブを着ている女は軽い告げ口から密告までする嫌な奴が多いので要注意、とか、色々びっくりだけれどなるほどなあ、と思えるイラン社会。
    2022年のヒジャブデモの前ではあるが、行った人が、「皆が思っている以上に開放的」と言っていたのが納得できた。

    0
    2025年06月29日
  • イランの地下世界

    Posted by ブクログ

    50年近く昔、パーレビ体制下のイランにそれこそ「モハンデス(技術者)」として通算1年近く、イラン人と仕事や生活を共にした当時のことがまざまざと思い出された。当時のアメリカ一辺倒の素晴らしかった?イランと今や反米のイランだがその国民性が基本的に大きく変わっていないように思え、あっという間に読み終えた。体制が変わっても本質のところは…というところか。
    当時の開放的イランは、今では想像もつかないかもしれないが日本の先を行っているのではないかとさえ思える数々のエピソードが走馬灯のように浮かんできた。

    0
    2025年06月03日
  • イランの地下世界

    Posted by ブクログ

    これはおもしろい。イランについて、まるでそこに住んでいるかのような生き生きとした想像を楽しめた。イスラム教の捉え方、政治の捉え方、日本の捉え方、どれも新鮮。小さな独裁者的な価値観も。日本人の価値観と大きく異なり、双方なかなり理解し合えないのだろうなと想像。

    0
    2024年12月19日
  • イランの地下世界

    Posted by ブクログ

    我々日本人にとって馴染みのないイランが手に取るように分かる。
    馴染みがないからこそ知らないことが多くて、読んでいてワクワクした!内容を思い返してみればシリアス寄りだったんだけど、イラン愛が強い著者の語りが面白くて、ワクワクの方が優っていたかな。日本人にイランを知ってもらおうとする著者の努力も沢山伺えたし。
    そ!し!て!解説には高野秀行氏!!著者自身、学生時代から氏の大ファンだったみたいで、道理で同じ匂いがしたわけだ…!ちなみに高野氏は、本書執筆における影の功労者でもある。

    まず念頭に置かねばならないのが、著者および彼がインタビューしたイラン人たちは皆仮名だということ。
    イスラム体制下の検閲シ

    0
    2024年10月02日
  • イランの地下世界

    Posted by ブクログ

    『深夜特急』を読んだ感覚ではイランは通り過ぎてしまった国なのでイスラム教圏内のグラデーションの一部でしかなかった。
    本書は風変わりな経歴の著者だからこそイランの政治・経済・文化・歴史をイラン国民と時には同化し、時には日本人の立場として書くことができており、その説得力と内容の濃さは傑出している。しかもめちゃくちゃ分かりやすい。
    イスラム体制のイランを知ることは、イランだけでなくモヤがかかっている中東世界全体の輪郭を掴むことができ、とても勉強になった。

    0
    2024年09月14日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!