あらすじ
グラウィスの元婚約者・ローザにさらわれ、「呪いの子」として闇オークションにかけられたミセリア。一億で落札されそうになるが、すんでのところでグラウィスに救出され、ローザは国外追放される。違法なオークション現場を突き止めたグラウィスたちは、国王陛下から褒美として「呪い」の秘密を握る国家医師・カリゴを尋問する権利を与えられる。しかし、カリゴ医師から衝撃的な言葉が告げられて――!? 愛を知らない冷徹伯爵×健気で素直な不遇令嬢、身分差ラブストーリー。「呪い」の秘密が明かされる、注目の最終巻! (C)筒井美雪/フレックスコミックス
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匿名
少し蛇足だった気がする
呪いの子の真相は、難解ではないものの
犯人の信用を悪用したなかなかに悪辣なものでした。
それが白日の下に晒されても、ヒロインや呪いの子を虐げて来た人々が特段に罰せられることはなく
今ひとつスッキリしないのは仕方がないとはいえ
その後に続く妹の衝動的犯行。
しかし「ヒロインが気にやむだろう」と極刑ではなく生涯投獄。むしろ地獄の仕打ちでは?
(貴族牢ならまだマシかもだが、それでも永久投獄は気が狂うと思う)
イマイチスッキリしないところに、更にスッキリしないものが重なり
どうにもモヤっとする。
結局、とにかく絵がひどかった
お話としては、オークションをグラウィスが止めてローザを追求するところから、カリゴを追求して、ミセリアとグラウィスが結婚するところで終わります。
内容については、なんかもうすべてが雑だなという感想。
まず、国王陛下の登場があまりにも唐突で思わずツッコミたくなった。一応軽く読み返してみたけど、国王陛下の登場の伏線とかは全くなかったと思う。もっと序盤から、実はグラウィスと仲が良いとかの情報を出していれば良かったのに、あまりにも唐突すぎる。
次に、「国王の前で嘘をつくのは重罪」というセリフがローザの時とカリゴの時にそれぞれ登場するが、重罪ってどれくらい? 人身売買をしたローザは怯えて嘘をつかず、呪いの子と偽装するために毒殺し続けたカリゴは平気で嘘をついたということは、その間くらいか? 重罪という表現がだいぶフワッとしすぎていて、たとえば殺人罪とか国家反逆罪に相当するとかもう少し詳しく言わないと、なんかモヤっとする言い回しだなって思った。
また、カリゴを追求するときの部屋が仕切りのカーテンが二重にあり、あまりにも変でした。最初のカーテンからはニゲルとルーカスが、次のカーテンからは国王陛下が出てきたが、国王陛下が出てきたところで「どんだけカーテンあんだよ」と思わず笑ってしまった。そもそも、部屋の中がカーテンで仕切られてるだけで密室ではなく、話の内容が誰かに聞かれる可能性があるのに、カリゴがあっさりと真相を話し出すのは、かなり変だと思う。逆上してうっかり話しちゃうとかなら分かるが。
ただ、アウラがミセリアに送っていた花が、カリゴの毒薬の効果を弱めていたというのは、伏線を回収しつつアウラに対して皮肉も効いていて良かったですね。
あとは、カリゴの動機もなるほどなと思いました。もし続編があれば、亡くなった王子の死因が実は暗殺だとか、新月 0 時に生まれる子が「奇跡の子」と呼ばれる理由を探るとか、掘り下げられそうな話があって面白そうです。
総評として、話の内容はツッコミどころはあるものの、グダらずにテンポよく、最近のシンデレラストーリーの王道を一通り詰め込んでいて良い感じだが、絵がとにかくひどくて 、1 回読んだだけだと話があまり頭に入ってこないくらいひどかった。作画担当を別につけた方が良いのでは?