【感想・ネタバレ】T・Pぼん(タイムパトロールぼん) 2のレビュー

あらすじ

全35話完全収録の新装決定版、第2巻!

生涯を懸けて追求した「歴史」や「遺跡」への愛を、比類なきスケールのSFへと結実させた、藤子・F・不二雄渾身のライフワーク。新装決定版シリーズ、第2巻!
全世界・全時代を通じて不幸な死を遂げた人々を助けに行く未来の組織、T・P(タイムパトロール)。その存在を知った平凡な中学生・並平凡(なみひらぼん)は、先輩隊員リームの指導を受け一人前を目指します。歴史の定めに抗いながら、目の前の命を救おうとする彼らの冒険と葛藤が深い共感を呼ぶ、歴史SFアドベンチャーの傑作です。
藤子・F・不二雄作品約30年ぶりの新作アニメシリーズ化を期し、いまこそ多くの人に手に取っていただき、長く愛される決定版となるよう、新装版全5巻を刊行します。
『藤子・F・不二雄大全集』版を底本とし、全35話を発表順に完全収録した究極の決定版シリーズ。4月30日に1・2巻を同時発売。以降毎月末に1巻ずつ発売。
また、7月末より、B5判の「愛蔵版」全5巻も刊行開始します。
装丁は『藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス』(通常版・B6判)を手がけた佐々木暁氏。「ビッグコミックススペシャル」のレーベルで刊行します。

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Posted by ブクログ

不慮の死をとげてしまった人物を救出するタイム・パトロールの活躍を通じて、世界津々浦々の歴史上の有名なエピソードを紹介していくシリーズ2巻目。太平洋戦争沖縄戦の特攻隊、平安末期玉藻姫の金毛九尾の狐伝説、西部劇時代のアメリカ、古代ギリシャ、シンドバッド、アリババが出てくるアラビアンナイトとバラエティに富んだ話が並ぶが、月刊誌とはいえ(月刊誌だとしても凄いことだが)、一つ一つの話がみんな面白い。命を救うことで歴史が改変されてしまう人物は救出できないので、マラトンの戦いではアテナイ軍、ペルシャ軍双方6千人の死者を出す戦場の真っただ中で、両軍分け隔てなく歴史に影響を与えないかどうか一名一名確認しながら瀕死の兵隊を救出していく場面はまるでトリアージさながら。歴史を改変しないよう注意深くという割に、現場で自分たちのとった行動こそが今に伝わる有名な歴史エピソードそのものになってしまうという、タイムパラドックスの定番ネタも地についていて、こういうのはやはり読んでいてニンマリしてしまう。改めて思うのだが、当時のSFまんがを牽引していたのって手塚治虫や石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)のイメージが強いのだが、もっとも作者自身がSFマニアなのって藤子・F・不二雄のような気がする。最終エピソードをもって唐突にヒロインが交代するのだが何か事情があったのだろうか? 

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2025年09月06日

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