あらすじ
季節の変化は匂いでわかるし、料理のできあがる過程は音の変化で楽しめる。感性の描写が得意な著者・三宮麻由子さんの文には身の回りの様々な情報を全身で感じ取るヒントがちりばめられていて、感じることの楽しさが伝わってきます。本書のタイトルは『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン著)へのオマージュが込められています。「知ること」は「感じること」の半分も重要ではない。お子さんと一緒に感じることを楽しんでください。
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Posted by ブクログ
こどものともという幼児教育誌の付録に連載したエッセイとのことで、幼児期からの経験の大切さを軸に書かれている。麻由子トーンに変わりはなく、五感の視覚以外を駆使して周囲を捉えていく。匂いで季節を感じたり、逆に反響で電車を捉え損ねたり。
そういえば朝ドラで遠景に向かって叫んでいるのに室内の反響があったのには違和感があった。
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「センス・オブ・何だあ?」の感覚を、まさに息子と(息子の感覚を通して、といった方が正確か)体感しているからこそ、面白い一冊だった。
一歳をすぎて、ぐっと活動量が増えた息子と、よく近所の散歩に出かけるようになった。
いろいろなことに気づき、「ん!ん!」と指さし教えてくれるが、その細やかな感覚に、感心せずにはいられない。
最近は、風に揺れる葉っぱがお気に入りのよう。風の吹き方、吹く方向によって、葉っぱの大きさによって、ゆらゆら、バサバサ、ゴーゴー…
一言に「風に揺れる」といっても、さまざまな揺れ方があるんだな〜なんて、独り身のときには、気にも留めなかったことに、妙に感心したり。
息子と共に観察していると、今までは目にもくれなかったささやかなことに、たくさんの発見があり、楽しいと感じる。
もちろん、育児は目まぐるしく、時間勝負のときもあって、だから、毎日毎日ゆったりとした気持ちで過ごせるわけでもなく、急いでいるときは、足早に駆け抜けていってしまうことも多々ある。うわ、ちょっといま、そこに葉っぱはやめてくれ!と心の内で叫んでいることも。笑
が、無駄にスケジュールをいっぱいにして、いらんことに追い立てられるくらいだったら、日々のこうした時間のほうが、よほど豊かで、大切にしたいと思う。読んでいてその気持ちが一層強くなった。
Posted by ブクログ
センスオブワンダーをもじった著書。「ワンダー」=「感じる」ことと、「何だあ」と疑問をもつことを大切にしようというメッセージを、目の見えない著者ならでは具体例を通して描いていく。
裸足で足の裏の感覚を楽しんだり、音で「地図」を描いたり、匂いで季節が進んでいくかんじを掴んだりと、視覚以外の感覚をフルに働かせて豊かな世界を楽しんでいる著者の姿が印象的だった。
何も見えない「シーンレス」な世界に比べて、感覚を働かせて周囲を豊かに感じることができる世界を「シーンフル」な世界と著者は呼んでいる。この「シーンフル」な世界を生きることの幸せを細やかに描いている。
この本を読むと、目の見える自分がいかに「シーンレス」な世界に生きていたのかということを感じさせられる。仕事の生産性を上げることとか、自分の能力を高めることとかばかり考えていたなあと、反省した。仕事のことや、自分の向上心を休ませて、自然と溶け込む時をもちたいなあと思った。
紡に味合わせてあげたい世界も「シーンフル」な世界で、世界を「シーンフル」に捉えていくことのできる感性を育ててあげたいと思った。
この本は小学校高学年くらいから読めるし、子どもたちにも読んでほしい。けれども、各章の最後の文章が子をもつ親に向けて書いてあるために、子ども自身が読むと「自分に向けて書かれていない」と感じてしまうかもしれない。そこが惜しい点。読者を意識して書くことはよいけれど、それを明示してしまうと、その読者層以外は排除されたような感覚になってしまうんだなということに気づいた。
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エッセーも絵本も大好きな三宮麻由子さんがこれまた大好きな『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン著)のオマージュのような本を書かれた『センス・オブ・何だあ?』
カーソンは「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要でないという。
自分の感じ方が、いかに視覚に頼っているのかが、三宮さんの感じ方を知ると分かる。
五感全てで感じたい。そして「何だあ?」で世界を広げたい。
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4歳で視覚を失った著者の暮しの中で出会う鳥の鳴き声、雨の音、キッチンの音、匂い、足の裏の感触、手に触れる質感。ひとつひとつが様々な情報を伝えてくれていることを改めて思い出させてくれる。
外に出たら、音や匂いや風に意識を向けてみよう。いつも見過ごしてしまっている素敵な出会いに気づいていきたい。ホントだよ。
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あたりまえのようにあるこの世界。目が見えない三宮さんは、それをシーンレスといって、楽しむ姿がある。何でも見えている気になっている自分が何かを「レス」することを恐れている気もする。自分自身を見つめ直すきっかけになる一冊。
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これを読んで「味わう」ことを疎かにしていたなと反省した。つい隙間時間はスマホを触ってしまう。
でもなんにもない時間にこそ豊かさはあるのだと教えてもらった。
音を聞く、匂いを嗅ぐ、感触を楽しむ。もちろんご飯もたっぷり味わう。
大事なことを教えてもらった。
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この地球に住んでいる一つの生命体として、一人の人間として、一人の日本列島上に暮らす人として、豊かに感じ、気づくことのできる人生を送っていきたいと改めて思えました。
自分はこれまで、自然の音や空気の匂いを敏感に感じるようにしている方だと思ってきましたが、著者の例示のレベルとは桁違いで、「感じる」幅が広がった気がします。センス・オブ・ワンダー入門編(もしくは姉妹編)と副題をつけたい。笑
Posted by ブクログ
盲目(シーンレス)の著者によるエッセイ。光を失うまでに、周りの大人により与えられた感覚体験が今の著者を作ったというようなことが書かれてた。
私にも3歳の娘がいるので、本物に触れさせることの大切さを感じた。
いろいろな習い事をさせられたけど、そのどれもが楽しむ、感じることを最終目的としていて、将来に役立つかなどという尺度はなかったというところが素敵。この方のご両親を見習いたい。
Posted by ブクログ
4歳の時に光を失った作者が、触覚、聴覚、嗅覚などで感じることの大切さを綴ったエッセイ。視覚ばかりに頼りすぎ、多くのことを見過ごしてしまいがちな日常を振り返るきっかけをくれる。"失敗や間違いを肝を据えてそのまま受け止め、細かくしっかり感じとることも同じく「センス・オブ・ワンダー」に欠かせない「大切なデータ」“という最後の一文は特に心に響いた。