あらすじ
テロリストによる電力送電線の攻撃でパニックに陥るヨーロッパ。機能不全に陥った世界で、イタリア人元ハッカー、マンツァーノがテロに立ち向かう。ドイツ発、衝撃のリアリティでおくるサスペンス巨編!
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Posted by ブクログ
ヨーロッパ全域を襲った未曾有の大規模停電。
元ハッカーのマンツァーノをはじめ、
各地(各国)の電力公社や国自身、そしてテロ対策部隊などがこの危機に向かっていく。
人々ははじめこそ楽観視していたが、
停電が長引くにつれ、不安や恐怖が肥大していき、食料や燃料を強奪するといった暴動も起き始めている。
彼らは、この危機をどのように対処していくのか。
そして、この停電をおこした犯人は誰で、何が目的なのか。
というあらすじ。
登場人物の多さ、視点の切り替わり、場所の移動といったことが注目するところかな。
文章でよむとちょっと大変さがあるけど、
映画にしたら面白そうな内容。
後半に期待。
Posted by ブクログ
福島第一原発の事故の記憶も生々しい現在、リアルに起こりそうな電源喪失テロ。ヨーロッパ全土に巡らされた送電網がほんのわずかな瑕疵によって恐ろしい破滅をもたらした。立ち向かうのはひとりの元ハッカー。キャラクター設定もストーリーのスピード感も爽快なパニック小説。上巻。
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面白い。一気に読めるはずが、ストーリー中に登場する、電力会社エネル社調べたり、ルータ、スマートメータ、等のネットワーク、総務省の研究会どうなってるんだっけ?とか、。フィクションだから、現実の情報なぞネットにあるはずもないのに、マジに調べたりして。。笑
Posted by ブクログ
久々に出会った眠れなくなるノンストップパニック小説。欧州で停電が何日も続いたらどうなるのか、謎に挑む凄腕イタリアンハッカーと警察、そして恋。次々と展開する冒険のせいで本当に寝不足だ。映画化して欲しいです。
Posted by ブクログ
阪神淡路大震災、東日本大震災。二度の震災を経験した。阪神淡路大震災ではど真ん中にいた。
多少、犯罪めいたものはあったようだが、二つの震災の間でも秩序は守られていた。それは、被災地が限定されていたからだ。阪神淡路大震災では、神戸は壊滅的な被害を受けたが、大阪は機能していた。東日本大震災では、東京も計画停電などを強いられたが、機能していた。
でも、この小説のように日本全土がブラック・アウトしたら。
ボクは家族を守れるだろうか。
まずは浄水器を買おうかな。
Posted by ブクログ
何だか某ダムを舞台にした織田裕二の映画を連想しそうだけど、その連想はあながち外れではないです。笑
西ヨーロッパ全土が謎の停電に襲われる。
その原因は、何者かの人為的な行為であると見抜いた元ハッカーを中心にした話が展開していく。スマートメーターやフクシマなどの用語からもわかるように、かなり新しい作品ですな。
こういったパニック物の作品は個人的に非常に好きだけど、本作もなかなか悪くない。
最初は平静を装っていた人々も、停電が長引くにつれ徐々に混乱していく様子はとても現実味があるので少し怖く感じたる。送電の仕組みなどもしっかり書かれているので、物語もしっかりと厚みがある。
今作は上巻ということで、起承転結の起で終わっているけど、続きが気になってしゃあない。
しかし、難点としては用語・人名・組織名がすんなり頭に入ってきません。
西ヨーロッパから中央ヨーロッパの各国を舞台にしているけど、馴染みのない人間からすると違いを覚えるのに一苦労。この部分が結構本に没入させるのを妨げていたりする。ちょっとしたストレスを感じたり。
えと…、これ誰やっけ?
と思いながら何度も冒頭のページに戻って確認しないとついていけません。
この辺りのストレス度合で作品を楽しめるかどうか評価を大きく分けるポイントかも。
Posted by ブクログ
イタリアとスウェーデンから始まった大規模停電が、他のヨーロッパの諸国にも広がった。
上下水道もストップ。交通機関もストップ。病院も自家発電の燃料が底をつき、薬剤の補給もなく閉鎖。食糧の輸送もできず、店には商品が消えてゆく。
各地の原発も核燃料を冷却できずにメルトダウンする原発がでてくる。
元ハッカーのイタリア人マンツァーノは、偶然電気メーターに見慣れないコード番号が表示されていることに気づき、この大停電がテロによるものではないか?と行動を起こす。
停電が十数日間に及んで暴動が起きるなか、元ハッカーであったことが災いしてテロの一見ではないか?と疑われ、逃避行を続けながらも、サイバーテロを見つけ出すマンツァーノ。
前半は各地で起きる停電の状況を描き続け、登場人物が多すぎてうんざりしてくるが、途中から俄然面白くなる。
電力が失われた恐怖と、マンツァーノの逃亡劇と、ハッカーとの攻防。
原発事故にせよ、サイバーテロにしろ、全くあり得ない話ではないので、背筋が寒くなりながら読んだ。
Posted by ブクログ
久しぶりの長編小説を読んだ。
ヨーロッパを襲う大規模停電がメインである。
東日本大震災を体験した日本人には、あまりにもリアルな内容である。
ITを基盤にしたインフラは便利な反面乗っ取られるとすべてがコントロールを失う。
電気がなくなればどうなるか。
電気があって当たり前の社会でえは、水、食糧からすべての生活が奪われる。
原発も非常用電源には燃料が必要になるがその燃料も供給が止まる…
今後、スマートグリッドの導入も近いかもしれないが、これを読んでしまうと考えさせられる。
ITにすべてを委ねると便利だがすべてを失うことも考えられる。
私も何が正しいものか結論はでていない。
ぜひたくさんの方に読んでいただき、考えて欲しいと思う一冊であった。
Posted by ブクログ
ヨーロッパ全域を襲った大停電。原発事故も発生する。舞台は広範囲に及び登場人物も多いので最初は全体像がつかみにくい。でも、カットバックの手法でぐいぐい読ませる。下巻の展開がまったく読めない。
Posted by ブクログ
ヨーロッパでの大規模停電が人為的に引き起こされたら...という非常にリアルなフィクション・サスペンス。
「効率」という大きなキーワードのもと、1つのシステムとして繋がってきた電力供給体制の安全性や"スマートグリッド化"への視点が本書を通じて磨かれると感じた。
ヨーロッパの電力事情や供給体制に関する情報量が膨大であり、ここまで著者はどのように調べたのだろうと驚く。本書はフィクションであるが状況設定が非常にリアルで、とても「物語」とは思えない出来。
一巻約500ページかつ上下巻と分量は多いが、その分下巻でも非常に重厚な展開が期待出来そう。
Posted by ブクログ
突然発生した大停電は瞬く間にヨーロッパ全域へと拡大した。混乱が続き暴利・暴動を生み、衣食住の安心安全が奪われ、医療・介護・原子力発電所・経済・政治あらゆる社会インフラが麻痺してしまった。イタリア人の元ハッカーが停電の原因にいち早く気づき各所へ連絡するがイタズラと思われ相手にされない。ようやく彼の言葉に耳を傾ける人間が出てきたが・・・。洋書は人名が覚えられなくて文章を読むのに慣れるまで時間がかかる。今回は特に人物・地名が多いため大変だったが、慣れるととても面白く読みやすい作品。時々出てくるフクシマが悲しい。
Posted by ブクログ
通常この手の“世界規模のパニック大作”で舞台になるのは、決まってアメリカ合衆国の大都市部のいずれかというのが定番なところを、欧州全体が主要舞台となっている。どころか、他の地域はほとんど出てこないというのが異色中の異色♪
邦人からすれば聞き慣れない(読み慣れていない?)地名や人名がわんさと出てくることに初めは違和感があるけど、それを乗り越えさえすれば リアルな極限状況 がじわじわと迫ってくる、展開は多少もどかしくとも壮大なスケールで広がるディザスターものが味わえる。主人公が八面六臂の大活躍をすることはするんだけども、基本的には普通の人間(元スゴ腕、ではあるけど)なので、荒事にもトラブル、サバイバルにも弱い♪ そこがまた欧州らしさ(?)があって良い感じにもなってるように思う。しかし悲惨な目に遭ってるな~、というw
何と言っても、すでに東日本大震災と福島第一原発事故が、重大な伏線としてこの小説に取り入れられていることには驚かされる。まだそれほど時間が経過していないあの巨大な災害は、もちろん日本人の記憶にまだ生々しいけれども、まさにそれをキッカケにしたような巨大災害を題材にした長編小説が、こんなにも早く登場するとは思わなかったので意表を突かれた感じがする。
スマートグリッド、スマートメーターといった、つい最近新聞等で目にするようになったものが重要なキーアイテムになっていたり、このご時世の情勢をいち早く取り入れているところは素直にスゴイ♪
欧州全域で電力が奪われた為に原発メルトダウンと放射能拡散の危機が、ゆっくりと広がっていく描写は充分に恐ろしく、日本人としても記憶に新しい分、まさに旬の題材になっている。
手段や技術の面でとやかく言うべきではないと思う。そういう本ではなく、小説なのだから♪
元ジャーナリストの小説処女作、ということでしたが、次回作も読みたくなるような重厚な出来で、評判になったというのも頷ける。話題性から言って確実に映像化されるんだろうけど、相当の予算をかけないと、巷に溢れるつまらない低予算災害パニックものの1つに加えられてしまうだけになる可能性が高いだけに、慎重にやって欲しいなぁとつくづく思う。ネタ不足のハリウッドが予算と時間をかけてジックリ取り組めば面白くなりそうだけど、それだと米国テイストになっちゃって原作らしさが失われるかも知れないw
ん~、映画よりも、原作のエピソードを極力削らないで済むように、何分割かにしてTVムービーでやったらどうか?などと考えてしまう
Posted by ブクログ
この小説に限っては最初に翻訳者の解説を読んだ方が、スムーズに読み進めることができるようになってます。
なぜって、多い登場人物のなかでも、重要となる人物5人の名前や設定を軽めに記載されていたからです。
3.11の津波による原発施設の沈黙とメルトダウン報道から作者は着想を受けたそうですが、反原発を訴えるというより、原発を発端としたパニック小説。
場面がどんどん変わっていくため馴染みのない都市の名前が出てきてもどの国の都市だ? と調べながら読み進めました。有名な都市なのでしょうが、よほど好きで、なんどもヨーロッパ各地を歩き回ってるの! なんて人じゃあないと日本人には地理を把握するのは難しかな。
どうせなら都市の下に国名を書き足して欲しかった。
場面の転換が早く、キャラの把握が中途半端だと読んでいて分からなくなるのは難点だけど面白い。
大陸かつ、各国が電気を共有しているからこそ、日本人には想像を絶する大規模連鎖は目が離せない。
角川さんは、もっと大々的に売り出せばいいのに。それだけ面白い作品でした。
Posted by ブクログ
読み終わった感想
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後半からは余り進展なく,ジワジワと行く感じでしたが,
一気に読めました。
人物が出る度に?と思い,思い出すのに若干時間が
掛りますが(ヨーロッパの人の名前は覚えづらいと思います),
下巻が楽しみです。
まだ半分位読んだところの感想ですが・・・・
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ヨーロッパ全土が停電!しかもテロの可能性が・・・と
ありがちなストーリー展開で進んでいくのかと思いきや
意外と緊張感を持って進むストーリー。
突飛な感じではなく,現実味を持ってジワジワと
被害が拡大して行く様など冷める事無く読めています。
沢山の国の登場人物が登場し,覚えるのが大変です
が,それぞれが徐々に絡み合う感じなど,今のところ
楽しんで読んでいます。
今,実際に大規模停電が起きるとどうなるのか?
実際の生活レベルでどの様な影響が出始めるのか?
など,フムフムと読んでます。
Posted by ブクログ
昨年、計画停電を経験して電力のありがたさをわかったつもりでいたけれど、この本が描く世界は想像を絶する。
後半にかけてフクシマを思い起こさせる状況に突入していく様は、背筋が寒くなる思いがする。
下巻に「期待」という言い方は変かも知れないが、あくまでフィクションであることを前提に、面白いと言いたい。
Posted by ブクログ
欧州でテロによる大規模停電。真冬にライフラインが停止し、原発のコントロール不可に。話が欧州各地に飛んでちょっと混乱するけど、読み応え有り。途中、チェルノブイリと並んでフクシマと出てくる。物語のメインテーマではないが、改めて福島第一原発の重大さを実感する。欧州で小説の題材になり、事故の経緯もあの事故をなぞっている。政府や東電が考えている以上に世界では重大事故とみなされている事がよく解る。
Posted by ブクログ
それは交通事故からはじまった。トラックに下敷きになった乗用車、鳴りやまないクラクション、灯っていない信号機ー。
火力・水力・原子力、あらゆる発電所が制御不能に陥り、ヨーロッパ中が停電に見舞われる。
原因はなにかー。
ハッカーのマンツァーノはいち早く異変に気付き・・・。
というお話。
考えたこともなかったですが、水道も電気でコントロールされてるんですか・・・?!?!
電気がないよりも水が使えない(トイレの水が流れない)のは精神的なダメージがでかいです。居住区域を清潔に保てないのは辛いなぁ・・・。
我々の通常の生活は、すべて電気がないとダメなんですねぇ。
電話もアナログ回線しかダメだから、スマホはもとよりIP電話も使えない!ひゃー!こえぇえええ!
早く下巻を読もうっと!コワイコワイ!
Posted by ブクログ
登場人物が多いのと舞台となる場所が細かく切り替わるので、その場所でどこまで話が進んでいたのか把握しずらいけれど、読み始めたら止まらなくなった。何ヵ所か福島について言及されており、そのたび胸が苦しくなる。それにしても上巻終了時点で停電から4日ほどだが、下巻での混乱を想像するのがつらい。
Posted by ブクログ
スマートシティー、スマートグリッドなど環境対応型の新都市構想が産官あげて隆盛な今日、新たな近未来社会のリスクを本小説が提言していると言っても過言ではない。先述のスマートシティーのコンセプトは、各家庭、各事業所の電力の使用状況を双方向型の電力メーターにより管理する事により総使用電力に対して効率よく発電を企図するものである。欧州では国家を越えて送電網が張り巡らされているのでその及ぶ範囲は、ほぼ欧州全土という広大なスケールとなっており、その範囲が広域に及べば及ぶほど何かの拍子にまるでドミノが倒れるがごとく、電力の供給が止まる可能性は高まっていく。
小説冒頭は、ニューヨーク大停電を彷彿させる欧州大停電のシーンから。電気に依存した現代社会の恐怖が始まる。
Posted by ブクログ
マルク・エルズベルグ「ブラックアウト」上・下(角川書店 2012)は、ヨーロッパ規模で起こった停電を舞台に重苦しいストーリーが展開する。ドイツ発、衝撃のリアリティで迫ってくるサスペンス巨編だ。原発のメルトダウンなど、身近な事故を背景に繰り広げられる人間の生きざまは空恐ろしくさえある。上下巻の文庫版だけど、スピード感にも溢れているので、一気に読破できる爽快感もあり。
Posted by ブクログ
スマートグリッドがテロ攻撃にさらされたら……?ヨーロッパ大停電パニック。原子力発電所にも異常が起こり、メルトダウンするくだりは大震災の記憶を呼び起こす起こす。後半は少し展開がだれるが、下巻に入って一気に物語が進む。面白かった。
Posted by ブクログ
201302/登場人物の多さと頻繁な場面転換で前半ややこしかったけど、話が流れ出してからはスルスルと。それにしてもこういう非常時でもLOVEい展開挟まるのは海外モノらしいな(笑)
Posted by ブクログ
ブラックアウトとは、「停電」のこと。電力送電線の異常により、イタリアとスウェーデンで突然大停電が発生する。その余波のように、大停電はまたたくまに冬のヨーロッパ全域へと拡大する。交通機関をはじめ、衣食住のすべてを家電に頼っている現代です。社会インフラはマヒし、町では食品の奪い合いや暴動が発生。やがてイタリア人のピエーロ・マンツァーノは、この事態が人為的にひきおこされたものだと気がつく。停電をモチーフにしたパニック小説だったが、停電に右往左往する町の人々の様子は、買いだめや暖房の用意、水の汲み置き、懐中電灯の用意など、3.11の後の計画停電の騒動も思い出した。いざ大停電になったときの心構えや準備など、まだまだ不十分だと、まずわが身を反省させられる本だった。被害がヨーロッパ全土に広がったため、登場人物も舞台もかなり多く、事態が同時進行なので、何回も前章に戻ってあらすじを確かめなくてはならなかった。その分、ちょっと間延びした感もあるので、下巻に期待したい。
Posted by ブクログ
感想は下巻に譲るとして、
ミレニアムに続き、非英語圏の作品が売れているのは素晴らしいこと
『フクシマ』が、いかなる衝撃をもって世界に受け止められたかが窺える点で興味深い。
Posted by ブクログ
登場人物がとにかく多くて、最初は全然集中出来なかった。
上巻を読み終わって、やっと集中できる形に。
原発の深刻な事故など、東日本大震災がかなり影響してるなぁ…という印象。
でも、やっぱり『チェルノブイリやフクシマのように…』ていう文を見ると、ショックだった。
Posted by ブクログ
サイバーテロによりヨーロッパ全土が停電するという話。長期的な停電が社会に及ぼす影響が丹念に描かれる。かなり深刻な内容で興味深いですが下巻になかなか手が伸びない(^_^;)