あらすじ
【あらすじ】
「ある日突然、45歳の夫が若年性認知症と診断された」
佐藤彩は、夫・翔太の物忘れが増えたことを最初は気に留めていなかったが、決定的な出来事が起き、病院へ連れていくことに。
そこで医師から言い渡されたのは「若年性認知症」という残酷な宣告だった。いずれ時間や場所の感覚がなくなり、家族の顔でさえわからなくなる病。
なんとか前を向こうとする彩だったが、病状が徐々に悪化するにつれて夫は知らない一面を見せるようになっていき―――。
若年性認知症と向き合う家族の3年間を描いた闘病セミフィクション。
【解説】
古和久朋(認知症専門医) 「認知症の共生社会を目指して」
【「シリーズ 立ち行かないわたしたち」について】
「シリーズ 立ち行かないわたしたち」は、KADOKAWAコミックエッセイ編集部による、コミックエッセイとセミフィクションのシリーズです。本シリーズでは、思いもよらない出来事を経験したり、困難に直面したりと、ままならない日々を生きる人物の姿を、他人事ではなく「わたしたちの物語」として想像できるような作品を刊行します。見知らぬ誰かの日常であると同時に、いつか自分にも起こるかもしれない日常の物語を、ぜひお楽しみください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
解決はきっとしないけど着地点を見つけるってこう言うことなんだなあ
普通じゃなくなったけど、変わることを受け入れて、今の形の普通で、穏やかに過ごしていく家族のお話でした
介護する側もされる側もしんどくて孤独を感じてでもお互いどうにか受け入れようとする姿に涙しました。
大切な人の存在が当たり前になってしまっている時に読んで初心にかえります。
素敵なお話でした。
Posted by ブクログ
Instagramにて、著者吉田氏の『若年性認知症の父親と私』を読み、本書に関心を持ちました。
昨年亡くなった祖父も、生前認知症を患っており、自身の体験を重ねて、著者の思いがひしひしと伝わってきました。
きっと本人もわからないことが悔しく、カタチにできないことに苛立ちが募り、寄り添う人々への負担が増してしまうこと、避けられないことではあるが、どうにか、本人も、周りの人も、笑顔でいられたらと思う。
匿名
自分でなくなっていく怖さ
仕事の激務から適応障害、鬱に移行して投薬治療をしています。最近は、薬を服用しなくなってきました。今まで、考える事なく当たり前に出来た事、スムーズに仕事が出来なくなった自分に愕然としました。自分も驚いてしまうなら、家族はもっと驚いているでしょう。生き方、何が一番大切なのか。この本の病気とは違いますので、比べてどうこう言う事はないですが…。それぞれの歩みと生き方、大切にしたいもの。病気になる前に
気がつけば良かった…。
もし、今辛い方が、この本と出会えたならば立ち止まって…、振り返って、泣き喚いてもいいから、何が大切?
そう考えて下さい。
Posted by ブクログ
若年性認知症を発症した旦那さんと、その奥さん、家族のお話。
若年性に限らず認知症は、当事者も記憶が失われていくことをわかるだけに、とてもとてと辛い。
そして、家族も忘れていく過程を見、いつか自分のことも。。。と、考えるととてもとても辛い。
双方にとって辛い病であると思う。
それに、社会的にも、病名は認知されてはいるが、理解されているとは言い難い部分も多々ある。
この本を手に取る人は、たぶん、認知症に対してなんらかの理由で興味がある人だ。
でも、本当は、そんな人以外の人にも読んで欲しいよな。と、思った。
きれいなまま終わってしまった
半額+クーポンで。
いろいろ考えさせられる作品でした。
もし自分だったら…自分の家族だったらと
考えずにはいられませんでした。
優しかった旦那さんが少しずつ変わっていく中、
がんばって生活を支える奥さんにも涙が出ました。
ただ、環境的にものすごく恵まれている奥さんで、
いまひとつ深刻な感じが伝わってこないというか。
ラストが拍子抜け。え?これで終わり?
ここから先が本当の地獄なのでは?
作者さんの知識不足のせいなのか、認知症のほんのさわり、
きれいなところで終わらせた感じがしました。
内容的に定価購入は高すぎるかなと。
購入するなら割り引き中がいいと思います。