あらすじ
王太子ラウルの唯一の妃となったリードの前に、同じ転生者であるコンラートが立ちはだかるが、リードたちの機転により戦争は回避された。リードはリケルメ王にコンラートの狙いが、ユメリア大陸の資源奪取と植民地化だと伝えるが、リケルメもまた大陸進出を目指していることを知り愕然とする。一方、ラウルは人々の幸せのためにリケルメやコンラートとは違う道を選ぶことを示し、リードの気持ちに寄り添う。最悪の場合、リケルメと袂を分かつ事態になりかねない中、リケルメの娘であるパトリシアがやって来て…?
【電子特別版】はなのみやこ先生書き下ろしショートストーリー「家族の絵」を特別収録! 本編終了後、リードはラウルの母であるレオノーラを訪れ…?
感情タグBEST3
出版社様、あるいはブックライブ様。
この作品は連載ものです。巻数が無く、また連載物としての纏まり方もされていませんが、前作3冊を読んでいないと愉しめない作品です。前作を読んでいなくても楽しめる作品とは全く違います。そういうご認識を持たれた上で、電子版の販売戦略を練り直して欲しいです。
このように申し上げるのも読者の購買欲(=読書熱)や利便性への配慮が、この作品のシリーズに対し欠けているからです。
今作、連載ものでは無いと誤解し購読したとします。3割も読まないうちに詰まらない、買って損した、と初読みの方は感じることでしょう。試し読みでブラバかもしれません。斯くいう私は新刊購入に際し、時間の経過と記憶力の低下もありまして、前作3作を読み直しもしました(作品が纏まっていないので、マイ本棚を、時系列ではなく作者名に組み換える、という手間をとっても!)。もちろん愉しみたいからです。せっかく購入したのですから。
そしてこの作品は、前作を読んでいないとわからないことも多く、作者様は意図せずとも、新しい読者の怒りのボルテージが上がるような書かれ方をしている、と改めて気付かされました。「前話までのあらすじ」のようなものも無い。巻数表示も無い。フォルダにも纏めていない(あるにはあるけれど2作だけ入れて残りは放置ですw)。無い無い尽くしの扱われ方です。酷いなぁ、と存じます。
今作では前作のエピソードに触れられるシーンが、冒頭から多いのです。それってはっきり言って具体性が無いので記憶に無いと全く面白く無いのです。巻数表示あるいは同一フォルダ纏めがされているのであれば初読みさんにも連載物と解り問題ないのですが、この作品はそういう意味で優しく無いですよ。誰も得をしない販促が非常に残念です。とてもとてもとても面白い作品なのに。
出版社様が、あるいはブックライブ様が、作品の魅力を損なうような電子版の売り方をしているのは何故なのか、本当に理解に苦しみます。
作品はホント面白いので、不便さで☆を減らす事はしませんが、作者様は、電子版のこと、ブックライブのこと、ご存じでないのかもしれませんね。紙版の方を有難がる方なのかもしれませんし。……卑屈になって参りましたので、御仕舞いです。ホント面白い作品なので、この売り方、この不便さ、残念至極です。
3冊目?
この作品、巻を重ねる毎に壮大な物語へと進化しているように思えます。
パトリシアの恋のエピソードは些か偶然が過ぎる展開もありますが、リディの優しさと賢さが際立つ物語で良かったです。
ラウルの出生に纏わるエピソード、亡き兄とアルベルトのエピソードも感涙必至です。これからはアルベルトもラウルとリディを支えてくれることだと思います。
後書きに『シリーズ3冊目』とありますが、このシリーズって4作品ありますよね?