あらすじ
こんな大人、身近にいてほしい――
伏見(ふしみ)さんは、とある高校の用務員さん。
背は高め。仕事熱心。缶コーヒーが好き。
そして、丁度いい距離感で私たちと話をしてくれる。
今、“自分は大人だ”と思い込んでいる人に苦しめられている。
今、自分がどんな大人になったらいいのか迷っている。
ちょっとでもそう思っていたら、ぜひ伏見さんに会いに来てください。
ホッとしたり、気づきがあるかもしれませんよ。
感情タグBEST3
なんとなく読みはじめたけど、ハマった
大人と子供の狭間で様々な屈託を抱える高校生たちと、彼らの通う学校の用務員のお姉さんとの交流、と呼べるほど深くはなくてだけどきっと彼らの糧になっているような、そんな曖昧な関係を描いた作品
高校生だった時分に読みたかったな
子育て世代にも染みます。
何かのおすすめで出てきて、無料で1話読んでみました。
こんな素敵な用務員さん、実際にはいないんだけど、なぜかどこかにいそうで、高校生の絶妙な人間関係がよく描かれている作品だな、と思って一気に読んでしまいました。
今は小学生の娘の子育てをしていますが、高校生になった時に、こんな風に達観して子どもを見ることが出来たらいいなぁと思いました。
リアル過ぎる青春の悩み
ほんわかとしてどこかファンタジックな絵柄とは裏腹に、高校生たちのとてもリアルな悩みや葛藤が描かれた物語。主人公?の用務員さん以外、毎回登場する学生が変わりますが、その親たちがまた毒親とまでは言えないリアルなクソ親。完全に問題が解決するわけでもないのがまたリアル。
周囲の大人たちに恵まれない中、用務員さんの言動が彼らの心を軽くして、「大人」へと成長させていく。
直接アドバイスするでもなく、押し付けがましさがないのもまた良い。「先生」ではなく「用務員」だからこそできる学生との関わり方が新鮮で面白かったです。
良質な連作
今や学校の用務員さんもあまり見ないような。伏見さんを狂言まわしにした連作で、最初の痴漢被害にある娘さん、本人がしっかりしているだけに、周りのダメさ(当然、両親も含む)に対する伏見さんの立ち位置の絶妙さが良いです。
先ずはサンデーうぇぶりで読み進めてみたい作品です。