あらすじ
美しき廃墟のポストアポカリプス紀行、第3巻。
”宇佐”の元を目指す小夜、イサミ、カノコ。
3人は、”宇佐”の行く先を知る屋敷使用人ロボットと出会った。
ロボットは「ひとつ頼みを聞いてほしい」と、
小夜達を自身の仕える屋敷へ招待する。
【宝島社「このマンガがすごい!2024」オトコ編第6位の話題作】
仕事で疲れた日、友達と一日中遊んだ日。一人きりの部屋で、充実感とともに孤独を感じる時間はありませんか。
スマホでも紛れない物寂しい夜には、心地よい虚無感ややるせなさ、そして一筋の希望に、身を委ねてみませんか?
突如発生した「断罪者」の瘴気によって、人類の大半が死滅してから50年。
少女は「結晶病」に侵された人間を浄化しながら、生存者を探索し続ける。
「終末世界の話を読んだら、気持ちが沈むじゃないか」?
いいえ、そんなことはありません。
私の思うポストアポカリプス作品の醍醐味は、絶望的状況に抗おうとする、登場人物の希望を味わうことです。
この作品では、皆が前を向いています。
だから私も、明日も会社に行こう、休日は友達と遊ぼうと、未来を楽しみに眠りにつくことができるのです。
筆者が描く絶望が滲む廃墟の美しさにも、息を呑むこと間違いなし。
この作品の静寂を、じっくりとお楽しみください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この作品においては、機械(アンドロイド)がすでに亡くなってしまった主人(友人?)の願いを守り続ける様子が散見される。しかし、随所に散見されるのが、「こうしてあげた方が亡き主人にとっては幸せなので、こうしてほしい」という明確な意思である。
一方で作中で機械の奏でる音楽に死ぬ間際の人間が祈りを捧げる(音楽に捧げていたとも言えるが)様子も存在しており、人間と機械、ひいては人間と機械と神の境界線が曖昧になっているのがこの作品の魅力ともいえるのではないだろうか。
Posted by ブクログ
ちょいちょい読み進めてた『ウスズミの果て』(岩宗治生)。
荒廃した世の中で【生きる】以外の目的を持てた人は、まだマシなんじゃないかと思える。
そういう意味では目標・目的ってホント大事だわ。
本書や『虎鶫』(ippatu)や『i am regend』(フランシス・ローレンス)のような世界観ってすごくシビアで残酷なんだけど、
その中で生きてる人を見ると、何か元気もらえるのよね。
次巻はきっと星⭐︎5の予感
仲間が加わったことで、物語の展開に合わせて会話の幅が広がっていく様子がとても自然でスゴイと思いました。
間に挟まれるエピソードもいつも感動的で切なくなる内容で、毎巻末のアーカイブもエモくて気になっています。
次巻はまた新しい驚きがありそうで、⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎星5つの感想をかけそうで楽しみです!