あらすじ
19世紀英国。幼い頃に両親を亡くしたベアトリス嬢は、叔母の家に身を寄せる居候。内気で読書好きな性格も災いして、すっかり婚期を逃していた。だからその日も、肩身の狭いハウスパーティーが一刻も早く終わることを願っていたのに、事件は起こってしまった。頭部を殴打された男性の死体を図書室で発見してしまったばかりか、そこであろうことか公爵と鉢合わせ。彼は頭脳明晰で美しいけれど、とても高慢な人物だ。案の定ベアトリスを体よく現場から追い出し、「男性は自殺だった」と嘘を吹聴した。公爵さまが犯人だからなの? しかし嘘の真意を知ったベアトリスは公爵と協力して事件の真相を探ることに。誰にも注目されずに情報を集められる冴えない令嬢と、絶対的な発言権をもつ公爵――身分違いの凸凹バディの運命は!?
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Posted by ブクログ
幼いころに両親を亡くし、叔母の家に居候しているベアトリスは、内気な性格で容姿も平凡。社交シーズンでソバカスをからかわれてからは、いっそう自信を失い、口を開けばどもるようになってしまった。ハウスパーティに招かれたベアトリスは、そこでケスグレイブ公爵と出会い、美しい容姿と最高位の爵位を持ち、常に周りを見下しているような公爵に嫌悪感を抱く。
死体を発見してはっちゃけた内気な令嬢が、真相究明に奔走するストーリー。付き添い人もなく男女が二人でいると知られると結婚するしかないため、行き遅れのベアトリスが「わたしが大声を出せば、平凡で退屈な女と結婚することになりますよ」と公爵を脅すのが面白く、後半で公爵が「ぼくが大声を出せば、きみは尊大で知ったかぶりをする嫌みな男と結婚することになる」とやり返すところが良かった。
ベアトリスが言うほど内気じゃなく、公爵もそこまで傲慢でなく、死人が出たのにワインセラーに死体を置いてハウスパーティーを続行したり、真犯人にたどりつく推理が謎だったりしたが、インドの商売の話とベアトリスと公爵のやりとりが面白かった。
Posted by ブクログ
男性より劣ると言う時代で意見を言えない淑女と完璧な公爵さま。身分違いのバディ物で面白かった!ベアトリスが殻を破って自分を出す姿がとても良かった。続編も期待大。
Posted by ブクログ
淑女あるまじき、でも知性と冒険心に溢れた主人公と、金も地位も名誉もルックスも優れた公爵様とのバディもの。
今回2人の距離はバディ結成!?で終わったけど次はもっと強力タッグ組めるの楽しみ!
事件はなんかあっさり自白でクローズしたのがちょーっと物足りなかった、かな。
2024.9.4
156
Posted by ブクログ
婚期を逃したベアトリス嬢が、招待されたハウスパーティーで死体を発見し、公爵と共に謎を解き明かすストーリー。かと思いきや、物語的なミステリー要素は少ないめかな。トリックとかがある訳でもなく、よりリアルな殺人という印象。
謎解きバディものと見せかけて、実際動いたり謎を解いているのは主人公のベアトリスで、公爵は権力で舞台を整えているという印象。
少し勝気なベアトリスと公爵のこれからの活躍に期待。
Posted by ブクログ
孤児で居候、行き遅れの26歳のベアトリスが殺人現場で遭遇した公爵と犯人探しに乗り出すミステリー1巻
全然協力しない二人がおかしいのと、シリアスな真相シーンの中にある笑える一幕が楽しかったです
十九世紀初頭の英国という事で、ベアトリスには結婚するしか生きる道がない
そういう時代背景を鑑みながら読み進めると、脇役も際立ってきて一層面白みが増しました
ベアトリスから見た他者は必ずしもその人の本質では無い、という部分もスパイスだったし、何より叔母がイイキャラ過ぎました