あらすじ
武家から信頼の篤い蘭方医・久世に疑義を唱えたことで、凸橋家から召し放たれてしまった感九郎。父から勘当もされ、失意のうちに大川のほとりで得意の編み物をしていたところ、異形の男、寿之丞たちと出会う。成り行きから彼らの仕事「仕組み」を手伝ううち、感九郎のある能力が開花。そして召し放ちのきっかけを作った人物に接近する。その正体とは!? 江戸に実在した「編み物ざむらい」と異能集団が活躍する、新感覚時代活劇!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ただの編み物好きな侍の話かと思っていたのですが、それだけではなく、人の生き方について
すごく深く掘り下げられていて、
とても考えさせられる話でした。
人は生きていくなかで、自然と正しいことと、
してはいけないことの線引きを区別していくうちに自然と「檻」が組み上げられ、やがてはその
これまでに自分で組み上げていった「檻」に閉じこもることが正解だと信じて生きていくようになる。
これは、生き方に悩む主人公に、彼にとって、「別の自分」が問いかけたことです。
私自身、まだ人生経験も少なく上手くこれと似たような経験を思い出すのは難しいのですが、
自分が今までの経験から、勝手に決めた偏見で物事を判断したり行動していたことはよくあったかもしれないと感じました。
人が行動する上で、「知識」や「経験」、そこから生まれた「偏見」や「イメージ」は、もちろん必要な時もあるかもしませんが、何も知らないからこそ、そういった「知識」や「偏見」に囚われず行動を起こせることもあるんだなと感じました。
主人公が家柄や、父親の偏見に囚われず自分の「好き」を信じて続けてきたことが、偶然それが仕事に転じて、苦労や悩みを抱えながら努力を続ける姿もかっこよかったです!
Posted by ブクログ
黒瀬感九郎は蘭方医の久世の不正を奉行所に訴え出たことで、凸橋家を召し放たれ、黒瀬家からも勘当されてしまいます。そんな感九郎がひょんなことから出会ったのが「御前」をはじめ不思議な手妻を使う寿之丞達。成り行きで彼らが行う「仕組み」を手伝うことになりますが ―― 。
編み物が得意な感九郎が、人の影の糸を解くとその人が抱える過去が見えるという不思議な力も芽生え、危機を脱するという展開です。少々分かり難いところもありますが、心の檻について考えさせられました。
まだまだ謎が多い登場人物達が楽しく活躍する様子を読みたいと思います。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて読んでみました。とはいえ編み物要素はそこまで多いわけではなく。編み物の内職が自分にあっている主人公が編み物の主体の「糸」をテーマ・キーワードに、幼馴染たちや新しい仲間との出会いにより自分に向き合うという話。ちょっとだけファンタジー要素というか異世界の場面もあった。時代小説だけどそこまでガチガチじゃないので読み慣れてない人にもいいかも。まだまだ解明されてない謎もあるので次回作も楽しみ。
へなちょこだけど特技はある主人公。一部の登場人物は漢字表記とカタカナ表記がある。カバーをして読んでいたので気づかなかったが表紙の背後の2人がジュノとコキリだった。そして源太の最後の告白で気になって途中から読み返してしまいました。