【感想・ネタバレ】死亡遊戯で飯を食う。2【電子特典付き】のレビュー

MF文庫Jライトノベル新人賞《優秀賞》受賞作!
前人未踏の連勝記録を目指す少女の生き様を描いたデスゲームもの。

裏社会でたびたび行われる平均生還率7割のデスゲーム。
なんとなく、漠然とそれに参加し、その賞金で生計を立てていた社会能力ゼロの少女・幽鬼(ユウキ)。
少女はとあるゲームに参加した際、志半ばで倒れた師匠の意思を継ぎ、未だ誰一人として到達したことのない99連勝を目指すこととなる──。

本作は幽鬼のドライで俯瞰した視点から淡々と描かれる、既存のデスゲームものとは一線を画すものとなっている。

過激なスプラッタ表現はほぼナシ、絶望や恐怖による感情の揺さぶり、パニック要素もほぼナシ。
そのような場面は読み手の想像に委ねる形でライトにしつつ、冗長にならない文章に仕上げられている。

また、プレイヤーは全て美少女であり、毎度異なるコプスレをしてゲームに参加となる点はいかにもラノベ的。
しかし、キャッキャウフフな要素には乏しく、大半の少女はあっけなく退場していく点は非ラノベ的。

人の死すらもあっさりと扱い、もはや無機質ともいえる程淡々としたその内容は、独特の緊張感を醸し出し、気になる先の展開にページを捲る手が止まらなくなる力を持っている。

デスゲームものラノベとして非常に挑戦的な本作。試してみてはいかがだろうか。

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Posted by ブクログ

女の子達がその時々で変わる衣装を着てデスゲームに挑みます。
連勝記録30回目のクリアを目指す主人公ですが、それには不吉な謂れがあり、勝率が一気に下がるというものです。
1巻では正直、主人公に人間味が少ないように感じられましたが、2巻からは勝利への執着や目標に対する泥臭さも相まって人間らしくなっていきます。
読んでて感情が昂り、読む手が止まりませんでした。
2巻で終わるのももったいないです。
続読をオススメします。

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2023年07月13日

Posted by ブクログ

キャンドルウッズ戦後の復帰戦と、幽鬼が「三十の壁」に挑む2つのお話。
話の流れは前巻と同様で、新しい遊戯のネタを見るだけでも十分に面白いが、幽鬼の考え方や行動原理などがクリアに理解できる点や、登場人物がポンポン死んでゆく本作においても、話の間の「繋がり」が感じられたのが、特に良かった。
個人的には、2つ目の話の前に、「日常」を挟み込んできて、「非現実」であるゲームの現実感を浮き出させていたのが特に秀逸であったと感じた。
正直に言えば、今後は単なる遊戯だけでなく、「外の生活」との繋がりがより描かれることに、期待したい所。

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2023年02月03日

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