あらすじ
各国で工作員が暗躍する時代、とある国――ハグル王国の工作員クロエは、類まれなる変装技術と体術で、難しい任務さえも次々と完遂する日々を送っていた。
しかし、上司の裏切りをきっかけに彼女は組織から忽然と姿を消してしまう。なぜならクロエは、隣国アシュベリー王国の一般市民ビクトリアとして、夢に見ていた「普通(しあわせ)」な人生をやり直す計画を立てていたのだ。
そんなビクトリアはセカンドライフ初日にとある少女を保護したことで、想定外だが幸せなスタートを切り、多くの人々と関わっていく。
新天地で彼女は歴史学者の助手・語学の先生・凶悪犯の脱獄補助と、工作員時代に培った経験と才能を活かして大活躍!!
一方でビクトリアの強さに興味を持つ第二王子や組織の追っ手など、手札が多い彼女に対して迫る影も多く――!?
アクションと心あたたまるビクトリアの人生修復物語、ここに開幕!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
守雨さんの大ファンだが、この作品は特に好き。
彼女の作品は、厳しい過去の記憶をかかえた主人公が、困難な状況の中で幸せを勝ち取っていくというパターンに特徴がある。この作品では組織に愛想をつかし、自殺を装って失踪した元工作員が、他国にわたり、そこでこれまで培った技術を生かしながら、生き抜いていくというストーリーになる。
「なろう」に多く見られる異世界転生ものではなく、より伝統的なスタイルの小説で、ゲーム的な設定だったり、魔法などは一切用いない。異世界というよりは、一昔前のどこかの国ということで十分納得できる世界観である。
主人公も大変有能ではあるが、「有能な工作員」という範疇に十分はいる強さ度合だ。そうした枠内で、とってもドラマチックな物語を展開している。主人公が女性であり、頼りがいのある強くて誠実な男性と親しくなっていき・・・というストーリーなのでどちらかといえば女性向けだろうが、男性が読んでも十分以上に楽しめる。
Posted by ブクログ
なろうサイトで気にはなっていたが、じっくり向きの作品かなと読まずにいました。
書籍化を期に読んで大正解。素晴らしい作品でした。
工作員ビクトリアが普通の人生目指して組織から脱走するが、捨て子を引き取ったり陰謀に巻き込まれたりの大活躍です。
筋立てがキチンとしてて、ビクトリアの計略や体術にワクワクして、登場人物たちもよく練り込まれていて楽しかったです。
書籍終了後は我慢できずウェブも読んでしまいましたが2巻以降も楽しみにしています。
手札ってそういうの!?
あらすじを読んで、試し読み段階では、タイトル詐欺?と読むか読まないかしばらく考えてましたが、思い切って購入。
手札ってなんやねん!と思いつつも読み進めたら、ホントに手札が多い。と面白くなって一気に読み進めました。
最初は感情の起伏が少なく人間不信に近かったのに、だんだんと信用していく様子もニマニマしながら読めました。
Posted by ブクログ
コミカライズが面白かったので続きが気になって購入。こちらも面白かった。ビクトリアさんのことが好きだな。様々なものを捨て去ることができてしまう諦念、それでも情が湧いてしまう悲しさ、自己満足だと分かっていても手を出さずにいられない性分、ノンナさんの手だけは握っていたいという思い、すべてが彼女であり、それらすべてをひっくるめてジェフリーさんが受け止めてくれて良かったなと思った。
バーナードさんも好き。5年後も元気で居てくれると良いのだけど…。
匿名
コミックを読んでみて、原作が気になり読んでみました。結果、コミックにも無かったエピソードがあって(これから漫画に載せるかもしれないが)すごく面白かった!
元工作員のビクトリアが孤児となったノンナを引き取り、どう過ごしていくのかの話です。
ビクトリアが本当にカッコよくて、優しくて素敵です!
ちょこちょこ違和感感じるところもあるのですが(よくこんなに優しくて工作員なんて勤められたなとか、ビクトリアがものすごいチートなので、そんなことしたらすぐに見つかっちゃうよとか)、ちゃんと納得出来るようなストーリー仕立てになってます。
ビクトリアは超人なのですが(笑)普通をやっと経験して、ノンナと一緒にどんどん自分の感情がひろがっていく様が切なくて心地良いです。
あ!ビクトリアはメンタルは強めで、あまり暗いところが無いのも素敵です。
あと、ノンナがめちゃくちゃ可愛い!
工作員の部隊から逃げてきたので、不穏な感じにもなり、一時はビクトリアが安心できる人から離れることになりますが、最後一緒になれて本当に本当に良かったです!
ちなみに、私的に意外だったのは、幼少期に一番つらい思いをしたのはジェフリーとジェフリーのお兄さんだと思いました。あの経験を経てあの優しさ…本当に強いと思う。
一つだけ…。
挿絵のジェフリーだけは私のイメージとは異なりました。漫画の方が原作のイメージに合います。
ともあれ、文章は最後までとっても楽しく読ませていただけました。
基本的に話の区切りはついているので、ためしに1巻読まれるのもおすすめです。
ヒロインの魅力炸裂です
ヒロインは元工作員のエースだったのに脱走、他国で別人になって生きていきます。強くて、自身も追われる人間なのに、捨てられた子供を見捨てられずに引き取ったりする優しさを持っていて、本当に魅力的です。彼女を取り巻く人々はそれぞれにそれぞれの立場で彼女に接し、それぞれ彼女を愛します。それは、とにかく彼女が真摯に生きていくからです。みんなの優しさもとても素敵です。
家族として幸せを掴みましたが、物語はまだ続くようですね。彼女の手札、楽しみにしています。
アクションとスリルと愛の物語
工作員として有能で国に尽くしていたが、脱走して人間らしく生きていく物語。読みごたえアリです。
クロエの人生が、国にいいように使われていたのが胸に痛い。おかしいと気づけてよかった。決して遅くはなかったと思いたい。
ビクトリアになって最初の出会いは、母親に捨てられたノンナにとっても奇跡のよう。ジェフリーとも出会い、良き出会いが重なっていく。幸せすぎると不安になるものだが、過去からの追手に対しては上手く働いてナイスなタイミングで逃げられた。そして、離れたことで正直になれて良かった。
ジェフリーに再会できて、アンナに戻って、3人で家族になってこれからもっと幸せになってほしい。
面白かった。
工作員っていう設定の話が初めてで、ワクワクドキドきしながら、読みました。
いきなりお母さんになっても、平常心。
でも、男性からの好意は、全く通じないとこが、彼女らしくて、いい味出してた。
匿名
おもしろかったです。
主人公が元職業の経験を活かして数々の危機を乗り越えていく姿にドキドキしつつ、血はつながってないとはいえ親子がお互いに思いやる会話に癒やされ、たまにこそっと入る主人公のツッコミにくすっと笑ってしまう要素もあり、お話の構成がバランスよく、一気に読んでしまいました。
最後はハッピーエンドだし、2回目読んでも新たな発見があっておもしろいので、買ってとても満足しています。続刊も楽しみです。
手札ってどういう意味なんだろう?と思いながら読みはじめて
主人公と周りの優しさに癒されました。
綺麗に終わっていて、1巻なのに驚きました。
この後どう続くかも楽しみです。
Posted by ブクログ
ハグル王国の元エース工作員のクロエ。
ビクトリア・セラーズとしてアシュベリー王国で母親に捨てられたノンナと出会い引き取ることに。
第二騎士団長のジェフリーに後見人になってもらう。
歴史学者のバーナード、外国語を教えているクラーク、酒場の店主ザハーロなど、知り合いも多くできるが、追手の気配を感じ取り、ランダル王国の牧場でしばらく過ごし漁師町へ。
カディスの夏祭りへ、そこでジェフリーと再会し、アンナ(元ビクトリア)と結婚し娘のノンナとともにシェン国へ。
Posted by ブクログ
web小説発ということもあり、とにか自由に伸び伸びやってる感じがした。それ故に読み始めは文体が読みにくい感じもしたが、慣れてくれば普通に楽しめた。
登場するキャラクターも多すぎず、さらに安心感のあるキャラクターばかりなので抵抗感がない。特に子供の描写が可愛いのが良い。
Posted by ブクログ
気持ちが妙な方にもっていかれそうな状態に効いたのですごい。こういうのは絵より文字のほうがいい。読者の年齢層どれくらいに設定されてるんだろう。分からない。
匿名
工作員の足抜の話
工作員クロエが足抜を図り、その能力で人助けをしながら、縁の出来た人達の力を借りて、組織からの脱退を完了させるまでの話
粗筋やレビューで受けた印象とちょっと違うと思ったけど、内容は面白かった