あらすじ
超現実を描く『ねじ式』など衝撃の名作集!
不安、緊張、そして心地よい無力感を生む、まさしく「夢」の増殖としか呼びようのない衝撃作『ねじ式』の他、『ゲンセンカン主人』『オンドル小屋』等、つげ世界の精髄を結集した必読の一冊。
感情タグBEST3
最高
この世で1番好きな漫画です!持ち運ぶの大変なので、電子でも買ってしまいました!!退屈な時、憂鬱な時、ひねくれている時に読みたくなります笑
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つげ義春さんの作品は学生時代によく読みました。50年ぶりに再読。学生時代に読んだときと同じところで、同じような感覚になって、なんというか、タイムスリップしたような不思議な懐かしい体験でした。歳とって、いろいろ経験して、考え方もずいぶん変わったと思っていたけど、変わっていないところは全然変わっていないんだなとしみじみ思いました。
Posted by ブクログ
アックスの特集でコメントを書くように20年ぶりくらいで読み返した。『ねじ式』は改めてとても変でめちゃくちゃなのだが、めちゃくちゃなりに筋が通っていて、凄みがあり、何より絵にも凄みがみなぎっている。蒸気機関車の見開きがすごい。黒で描いた後にホワイトでヒッチングをしていて面倒な車輪のシャフトまで丁寧に書き込まれている。暗闇を走っているようだが、明暗が変で昼か夜かも分らない。どんな気合でこの絵を描いたのだろう。最後のモーターボートに乗って腕をかざしている堂々たる感じもかっこいい。そのコマの海原の波の書き込みもすごい。わずか22ページで世界をひっくり返してやろうとしているかのようだった。
他の漫画も面白かった。旅情あふれる漫画と金属加工工場の話が多かった。絵の傾向が3パターンくらいあった。実体験がネタになっていそうだった。セックスがレイプ気味なのが多い。
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初めて読んだときは、ねじ式の世界に何か意味があるのだろうと思って何度も読み返した。単に不安で不快にさせるための描写だとは思えなかった。そして、不自然に出てくる多くの看板や海に浮かぶ軍艦など意味を求めて細部を読み返した。
でも、ようやく最近になってそれらには特に意味がないのだろうと気が付いた。男はメメクラゲに触れて、血管をやられ、医者を探して(眼医者ばかりで)手術してもらって、ボートで帰る。ねじ式の世界ではこのストーリーは合理的に完結しているようだが、読者にとっては何一つ理解の点で解決していない。
そして、今の自分がねじ式を通して抱く感情は日常における異世界の近さだ。日常におけるボタンの掛け違えや、触れてはいけない個所をめくってしまうことによる異世界へのリンク。こんなところに異世界があったのだという存在への驚きを予感させる。
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決して現実にあって欲しくはない、シュールでグロエロな話たち。
しかし、どういうわけだかその先が見たくてたまらなくなる。
自分の歪みを思い知るなぁ…。
非現実的であっても人間臭さは秘めていると思う。
だから一度読み終えても、また引っ張り出したりしてしまう。
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イシャはどこだ!
のコマで完全にやられました。
完全なキ○ガイよりも、
一見マトモそうな人がマトモじゃない、
話が通じてるようで通じてない、
という不条理の方が断然恐ろしい。
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未確認生物。人体構造。
結論に至らぬ議論。
死への不安。
機械による破壊。
だいじょうぶ?(恐れは未知の中にあり。)
時々、彷徨っている目的も
忘れるほどに困惑する時はないだろうか?
ねじさえしめれば
『日常』と言う不確かな秩序を保ち続ける事が
出来るのだが。
それこそが目的の『平穏』
しかし、『平穏』はちょっとした事で
ぶつり、と切れる細い血管の様…
Posted by ブクログ
つげ義春先生の短編集。
夢日記から出来た事もあり幻想小説を絵にしたような漫画です。
とても不気味で、救いがなく不安感が伝わってきます。
繊細な感性で成り立っているびっくりするほど芯が細い漫画。
コレを理解するのはきっと私には絶対むりであろう。
しかしとても惹きつけられます。
それだけ内容が素晴らしいのです。
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「ねじ式」「ゲンセンカン主人」「ヨシボーの犯罪」「チーコ」「初茸がり」「噂の武士」「長八の宿」が好き。
ゲンセンカンはいろんな解釈ができそうで気になる・・・あとこの作品、間のとり方が映画みたいでいいです。特に前世について語り合ってるシーン。影の使い方に凄味がある。
Posted by ブクログ
これと「赤い花」の文庫が出たときの衝撃と喜びは忘れません。つげ作品って、やたら分厚い作品集ばっかりで(当時)、コレクターズアイテムみたいだったから、
「これで人にもすすめられる!!」って嬉しかったな。つぎはマンガ家残酷物語を
どっか文庫にしてくだされば・・・是非!!
「そうだった、ぼくは淡々としていなければならないのだ・・・君は子どものくせに命の恩人だ」
数あるセリフはほとんどそらで言えますが、どうしてもこのセリフがいちばん惹かれる。
ちくしょう、目医者ばかりではないか!!
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ずいぶん前から知っていて、ずっと気になっていたのですが、ようやく読むことができました。
今までに読んだことのないマンガでした。
支離滅裂なようで、すごく意味がありそうな作品ばかりです。エログロナンセンスという感じでも、絵はエロチックではないんですよね。
でも、精神的な不健全さが満載で、クセになります。
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本当に読んだのは「ねじ式・紅い花」だけど…。一編一編読んだあとに心にぽっかり穴が空く感じ。で、考え始めるとダムみたいにぐるぐるそのなかへ渦巻いていく。よくわからなくて抜け出したいけどどんどんページが繰れてしまう。いままで読んだ中で一番わからなくて妖しい本。
Posted by ブクログ
顔歪めてんじゃねーよ!映画版も少し粗いがよかった。独特の哀愁と超現実的な幻想世界。このやり方には諸行無常も通じない。忌野清志郎と同じタイプの、小憎らしいアンチクショー。決してイケメンを描かなかった、いや描けなかった、職人気質のシュールレアリスト。
Posted by ブクログ
大学のキライな教授がつげ義春ファンということでどうも食指が動かなかったのだけど、
ある講座でしりあがり寿が話題に出したことで急に読む気が!
で、刺激された!
絵がどうとかは知らん。
短編として!
たとえば、「山椒魚」。
どうしてこんな処に棲むようになったのか分からない。
気がついたら悪臭と汚物によどんだ穴の中にいた。
環境や食べものがかわると体質まで変化するのであろう。
俺はいつのまにか俺でなくまったく別のいき物になってしまったのだ。
うん、私も!
Posted by ブクログ
結構危険
読後、目に入るあらゆるモノに不安を感じる。
そして後、怠惰の波に飲み込まれる…
途中、水木しげる先生の本を読んでいたんだっけ?、と甘い錯覚に酔わされる…
Posted by ブクログ
????……みたいな感じだった。
面白く感じる話もあれば意味深なのも多い。『オンドル小屋』や『長八の宿』はなかなか良かった。あんな風に騒がしく雰囲気を壊す連中っているし、そういう記憶はいつまでたっても腹立たしいままだ。ただ表題作の『ねじ式』はなんなのかよくわからんかったなぁ。なにかを暗喩しているのか。『ゲンセンカンの主人』は輪廻だとか人の業を表してるのだろうか。
全体的によくわからん
Posted by ブクログ
二十数年振りに買い直し。
今、読み返すと、振り幅がけっこうあったのね。
抽象的なタイトル作、得意の旅情モノ、町工場モノ、退廃系……。
自分はベタに「ねじ式」と「ゲンセンカン主人」、「長八の宿」がお気に入り。
個人的評価は『無能の人』→『紅い花』→『ねじ式』の順は変わってないみたいだ。
昭和エロス漂う『紅い花』も買い直さねば……。
Posted by ブクログ
土曜日の小春日和。その爽やかな気持ちを一気に不安の底に落とすこと間違いなし!でも、日向でしか読めないような気もする。つげさんはもうこれでお終いにしましょう。
Posted by ブクログ
初めて触れるつげ作品。
前後のつながりがわからない妄想マンガや、旅館であったことなどをつづる旅行記や、メッキ工場で働いてた時代の自伝的漫画などが収録。
しゅ、シュールだ……
生きることの苦しみ、エロス、飄々としていたり滑稽だったり。
Posted by ブクログ
ねじ式を含めたつげ義春の短編集。この人の世界観は全てがねじれていてゆがんでいて一体どこに連れて行かれるのか恐怖を感じながらも怖いものみたさで読んでしまう。それでも理解できず置いていかれる。んでもう一度トライするの繰り返し。絵柄も作品ごとに何だか違うし、この人が今どこを旅しているのか…興味を持たずにいられない。
Posted by ブクログ
ワタクシが読んだ記憶の中の『つげ義春』さんの本は、ずっと以前に出ていた漫画全集のものです。『つげ義春』さんを、どう感じるかで、意見が分かれるところもあります。ずっと、ずっと以前にNHKで放送があったかな?記憶の奥のほうに、あります…あいまい・は続きます…