あらすじ
超現実を描く『ねじ式』など衝撃の名作集!
不安、緊張、そして心地よい無力感を生む、まさしく「夢」の増殖としか呼びようのない衝撃作『ねじ式』の他、『ゲンセンカン主人』『オンドル小屋』等、つげ世界の精髄を結集した必読の一冊。
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Posted by ブクログ
アックスの特集でコメントを書くように20年ぶりくらいで読み返した。『ねじ式』は改めてとても変でめちゃくちゃなのだが、めちゃくちゃなりに筋が通っていて、凄みがあり、何より絵にも凄みがみなぎっている。蒸気機関車の見開きがすごい。黒で描いた後にホワイトでヒッチングをしていて面倒な車輪のシャフトまで丁寧に書き込まれている。暗闇を走っているようだが、明暗が変で昼か夜かも分らない。どんな気合でこの絵を描いたのだろう。最後のモーターボートに乗って腕をかざしている堂々たる感じもかっこいい。そのコマの海原の波の書き込みもすごい。わずか22ページで世界をひっくり返してやろうとしているかのようだった。
他の漫画も面白かった。旅情あふれる漫画と金属加工工場の話が多かった。絵の傾向が3パターンくらいあった。実体験がネタになっていそうだった。セックスがレイプ気味なのが多い。