【感想・ネタバレ】小説 星守る犬<新装版>のレビュー

あらすじ

道ばたでないていた子犬の「ぼく」を、みくちゃんって女の子が拾ってくれた。ぼくの新しい生活がはじまった。みんな一緒の楽しいくらしは、ずっと続くと思ってた。でも、家族はだんだん離ればなれになって、ぼくは一人取りのこされたおとうさんと「旅」に出ることになったんだ――日本中が涙した大ヒットコミック、その感動が小説になって蘇る!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

村上たかしさんのコミック"星守る犬"を、原田マハさんが小説化した、犬と人間の絆の物語。犬好きにはたまらない。

野原で死後1年の白骨化した男の死体とそれに寄り添う死後3ヶ月の犬の死体。ハッピーと名付けられた犬の目線で、その経緯が描かれている。
常に穏やかで優しいおとうさんだが、妻と娘には、失業し、持病のあるおとうさんとは一緒にいられないと出ていかれ、旅の途中で助けた身寄りのない子供に財布を盗まれるなど、人との関係においては理不尽な目にあってしまう。一方で、ハッピーとは深い信頼と愛情での結び付きが感じられ、途中から涙が止まらなかった。

さらに、この死体を荼毘に伏す役を担うことになる、福祉事務所の職員、奥津もまた、子供の頃に犬を飼っていながら、ちゃんと世話をしてあげられなかった後悔を胸に抱えていた。
子供は冷たい。最初は夢中で遊んでいても、成長とともに他のことに気を取られ、ペットの世話が蔑ろになることは多いと思うが、自分はどうだったか。もっと一緒に遊べばよかった、優しくすればよかったということがなかったか、などと考えて少し苦しくなった。

原作のコミックも読んでみたい。

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2023年03月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間はひどく勝手でいっときの興味、好奇心だけで何かを手に入れようとする

でも時間がたてば興味がうすれ見向きもしなくなる
たとえそれが小さな命であっても

家族から見放されたおとうさんと
そんなおとうさんと最後まで家族だった犬のハッピー

1人と1匹の暮らしは決して裕福ではなく
苦しいものだったけど彼らは幸せだった
   



おとうさんとハッピーの絆があまりにも尊すぎて、あまりにも深くて涙が止まりませんでした。

犬は人間と暮らし始めた時から、1番頼れる存在は人間の家族だ

だけど人間はその時、その時の興味や好奇心で簡単に可愛がったり、時には犬を見捨ててしまったりする

そんな現実があるだけにおとうさんとハッピーの家族としての絆がより心に染みると思いました。

犬や猫など大切な家族の一員がいる人には是非読んでもらいたい1冊です。

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2022年11月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

犬との絆が素晴らしく、自分も実家の犬をもっともっと目一杯愛そうと思いました。
でもお父さんのセルフネグレクト感が否めなく、あまり物語に没頭できない所もありました。最後にハッピーがお腹空いたり、人間に殴られたり、お父さんが適切に助けを求めていたらと思わずにはいられませんでした。あとがきの原田マハさんの犬がどこかに行ってしまった話も、家族の雰囲気を察知して出て行ったと美化しているけど、野犬として生きていくのは大変だし、なんだか無責任にも感じてしまいました…うーん、いい話の部分と引っかかる所と両方あるお話でした。

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2025年08月27日

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