あらすじ
ある集落で共に育った少年、よしきと光。
よしきは光にすり替わった「ナニカ」と共に歩むことを決意する。
しかし、変質の兆しは、周囲の環境だけではなく、ヒカルにも表れはじめていた。
このままではいられないと実感した二人は、「ナニカ」の正体に迫るため調査を続けていく。
「クビタチ」の歴史、「ノウヌキ様」の正体、「忌堂の罪」とは一体なんだったのか。
その全てが明かされた時、「ナニカ」であるヒカルが下した決断とは――。
巻末には、「共に生きる」ということを描いた描き下ろし短編も収録。
ある日、死んだはずの人が帰ってきたとしたら、あなたは今まで通りその人のことを好きでいられますか?
ある集落で暮らす幼馴染のよしきと光は、いつも通り何気ない日常を過ごしていた。楽し気な会話をする二人であったが、半年前に光が1週間行方不明になったときを境に、よしきは「今の光が光ではないナニカにすり替わっている」という疑念を抱いていた。次第にその疑念は確信へと変わり、本人にその旨を打ち明けることにしたが…。
本作では、「偽物でもそばにいてほしいと願うよしき」と「自分が何者なのかもわからないけれど、心の底からよしきのことが好きな偽物の光」の不安定で歪んだ友情が描かれています。現実ではありえない内容ではありますが、この二人の心理描写が事細かに描かれており、どっぷりと感情移入できる作品です。
また、光とナニカがすり替わったことで、集落全体では徐々に異変が起き始めるのですが、この異変一つ一つが非常に恐怖心を煽る要素となっているため、ホラー作品としてかなり上質な体験ができると思います。
本作は、ホラーとしてもヒューマンドラマとしても、非常に魅力的な内容となっておりますので、是非ご一読ください!
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匿名
すすむ
二人の関係に巻き込まれ、
周りも少しずつ変わります。
周りとの距離も良くも悪くも。
良い作用も、あると思います。
ハッピーエンドになるのでしょうか。。
まだまだ続けてね
よしきに懐いて、今の居場所から居なくなりたくない、よしきと一緒に居たいと言うヒカル。なのに本能に負けてよしきを傷つけてしまう。ちょっとウザいと感じた事もあったけど、よしきを傷つけてしまう自分と居場所を失いたくなくて泣いてしまうヒカルをみてると、可哀想になってしまう。
気分はすっかり暮林さんですわ。
すっかりこの世界にはまり込んでしまいました。まだまだ謎解きは終わっておらず、新しく登場したたなかはヒカルの脅威なのか何なのか?あさこは大丈夫なのか?
このままヒカル達の夏をずっと見ていたい気持ちです。夏の表現が秀逸です。
巻末に、6巻からは新しいパートに入ると書いてあり安心してまーす!
Posted by ブクログ
Webサイト「ヤングエースUP」で連載中のモクモクれんの「光が死んだ夏」第5巻です。アニメ化が発表されています。ある集落で暮らすよしきと光はずっと一緒に育ってきた。しかしある日、よしきが光だと思っていたものは別のナニカにすり替わっていた。一緒にいたいと思ったよしきは光の姿をしたナニカとの、いつも通りの日々を始める。村の外の人間である田中の登場で一気に物語が加速し始めました。ヒカルは自分がナニカであることを分かっていたけど、よしきはやっと光とヒカルが別な者とはっきり理解したと思う。暮林さん,、どうなった?
Posted by ブクログ
前巻のラストが衝撃だったが、お試しで首を切られても困るし
これで光が死なないという勝算が田中にはあったのだろうか。
しかしこんなことをしかもよしきの目の前でする必要はあったのか。
暮林さんも良い人そうでいて得体のしれない人ではある。
光に情が移っていたりよしきをビンタするのは気が引けたり
優しい人だなとも思うのだが、こういう話では
優しいと命取りになりそうで怖い。
光は普通の病院に連れて行かれても平気なのだろうか。
医者には彼の体はどう見えているのか。
その辺りは光をコピーできているのだろうか。
朝子は見てしまったけれど誰にも言わないし、
よしきにも言わないで光に言ってしまうんだな。
真っ直ぐな子だなと思うし、泣いている姿が悲しかった。
でも、人が亡くなるというのは本当はそういうことだ。
泣く朝子を見て、光が暮林さんの元に向かうのもちょっと意外。
暮林さんがいっそのこと自分がと思うところが
大人として気持ちもわかるしこの人はこの人で優しくて
誰が訪ねてきたのか不安になる。
忌堂家の罪は成程と思いつつも、まだ謎が残る。