あらすじ
きりこは両親の愛情を浴びて育ったため、自分がぶすだなどと思ってもみなかった。小学校の体育館の裏できりこがみつけた小さな黒猫「ラムセス2世」はたいへん賢くて、しだいに人の言葉を覚えていった。ある事件がきっかけで引きこもるようになったきりこは、ラムセス2世に励まされ、外に出る決心をする。夢の中で泣き叫んでいた女の子を助けるために……。
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Posted by ブクログ
たまたま本屋で見つけてジャケ買いしたんだけど、買ってよかった!!
どこを読んでいても飽きずに楽しめた作品だった。
どの登場人物も特徴的で面白かった。
読んでる時何回も思ったのは、ねこって偉大やなあ、ってこと。ラムセス2世みたいなねこ、欲しい。ねこの「おぼんさん」って名前がとても可愛らしくて、好き。それと、文字で大阪弁とか関西弁を書かれるといつもはうっとおしく感じるのだけど、この作品ではそうは感じなかったなあ。読みおわって、「大好きな作品」になった。と思う。
Posted by ブクログ
むちゃくちゃよかった!!!!可愛くて賢くてちょっと抜けてて、猫は最高
猫が悪く聞こえることわざを使うのは避けたい。世界は、肉球より、まるい
よかったとこ
「猫たちは、月の黒い部分を知っていたし、毛皮を撫でる風の体温を知っていたし、甘い匂いのする土を知っていた。それは人間たちのまったく知らないことだった。そして、猫たちは、言い訳も嘘も為りも虚栄も強欲も知らなかった」
Posted by ブクログ
自分が自分のしたいことをする。自分らしくいるって、大切な事だよといろんな場所でいろんな人から言われていたことだけど、なぜそれが大事なのかを
こんなに論理的に、情熱的に教えてくれたのは初めてだった。
10代のほとんどを悲しみの中で過ごしたきりこが誰よりも人の悲しみに敏感なこと、そしてその生来のものと、マァマ、パァパからもらって、受け継いだ優しさで、その悲しみに駆けつけるきりこは本当に強くて素敵で美しい。
西加奈子の本にはいつも救われる。今後の私の人生をもっといい物にしてくれる。すごい。ありがとう。
Posted by ブクログ
きりこはブスな女の子。
でも両親からの深い愛情と、周囲の大人達の気遣いによって(きりこのブスさに触れず褒める)、きりこは自分を可愛いとおもうようになり、友人にも自分がお姫様であるかのような振る舞いをしてしまう。
ある時、好きな男の子に「ぶす」と言われ強いショックを受けたきりこは引きこもりになるが、愛猫のラムセスと共に世の中でいちばん大切なことを見つけるという話。
Posted by ブクログ
両親から愛情たっぷりに育てられたきりこは自分がとんでもないブスだと思っていなかった。しかし大好きなこうた君からブスだと振られてしまってから塞ぎ込むようになる。
そうやって猫のように眠って暮らしていると予知夢を見る。それは他人の目や評価に縋って生きている人たちの「中身」の怒りや悲しみの声だった。
私が私であること。
私がしたいことをするのは私しかいない。
当たり前だけど、ハッとさせられるのは私自身どこか他人の目や評価を気にして生きているからだろう。
というより、気にしないで生きていけるほど強い人間ではないのだ。
モテたい、ちやほやされたい、認められたい。
この欲求も間違いではないけれど、長い時間が経ってからどこか満たされない気分になってしまうのだろう。
猫はシンプルな世界で全て「分かって」いる。
だから賢そうで気ままに生きていけるのだ。
私自身生まれ変わったら中国の富裕層が飼ってるようなデブ猫になりたい、と日頃から思っている。
それは他人の目がどうしても気になってしまったり、必死に働いて生活していかなきゃいけないプレッシャーからの願望だけれどラムセス2世が言うには人間から猫に生まれ変わるのは難しいらしい。
ひとまず、私自身のやりたいことや声に耳を澄まして忠実に生きていくことから始めてみようか。
Posted by ブクログ
両親からの愛情を浴び、自分が世界一可愛いと信じて育ったきりこは、初恋の男の子に「ぶす」と言われて大きなショックを受けた。小学校の体育館裏で拾った黒猫「ラムセス2世」はとても賢く、人の言葉を覚えてきりこと会話できるようになり、傷ついたきりこを支える。
大人になったきりこは、自分は自分、自分の幸せは自分で決めるという強い気持ちを手に入れる。
西加奈子さんらしい、女の子の繊細な気持ちの動きが描かれた作品。わがままで人の気持ちを考えられない小さい頃のきりこも、ブスと言われて傷ついて部屋に引き篭もった少女時代のきりこも、共感できる。しかし猫との交流で自信を取り戻し、泣いている人を助けに行動し、人の目を気にせず好きな服を着て闊歩するきりこにはびっくり。面白かった。