あらすじ
※本書は、角川書店単行本『隠居すごろく』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。
巣鴨で六代続く糸問屋の主人を務めた徳兵衛。還暦を機に引退し、悠々自適な隠居生活を楽しもうとしていたが、孫の千代太が訪れたことで人生第二のすごろくが動き始めた……。心温まる人情時代小説!
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Posted by ブクログ
隠居の徳兵衛さんと孫の子どもたちが活躍するけど、現代ではなくこの時代だから成り立つ話だと思った。徳兵衛さんも楽しかったんだろうな。行ったことがある場所だったので地図があるとイメージしやすくて良かった。
Posted by ブクログ
これは傑作! 笑えて、泣いて、考えさせられて、いやーいい小説でした。子供達のかわいいこと! 手習いや飽きて遊びまわってるところ、泣いたり、芝居をしたり、全てが目に浮かぶよう。ミステリーを主に読んでいると後味の悪い物があったりするから、か偶にはこんな小説を読みたくなる。愉しい読書でしたよ。
Posted by ブクログ
しわい屋で短気な主が、隠居後に変わっていくお話。
すっごく面白くて、登場人物皆が生き生きと描かれて面白かった❗読みながら、このわちゃわちゃした感じ大好きだわーって感じた……から、最後のさらりと描かれてた部分が凄く辛く悲しかった。正直、読後感しんどかった。
隠居後の話だからあってもおかしくはないけど、個人的でワガママな感想としては描いて欲しくなかったので星四個(泣)
Posted by ブクログ
とっても良かった。「ほっこりする」とはこのことだなぁ。
最後数行がとっても暖かくて、じんわりと暖かい涙が滲む。
散々働き尽くして、さあ隠居生活始めるぞ!と意気込む徳兵衛が千代太を筆頭にした子供達のドタバタに巻き込まれる姿にクスッとくる。
何だかんだ文句言いつつ突き放せない徳兵衛が愛しい。
商い一筋だった頭が固くて面倒臭い(!)おじいちゃんといった印象の徳兵衛だったけれど、
子供達や出会う人々の「人情」に触れて徐々に変わっていく様子にとても優しい気持ちになる。
同時に千代太が徳兵衛から「商い」を教わり成長していく姿も見ていてとても嬉しい。
子供達のやり取りも可愛くて、時に頼もしくて読んでいて楽しかったなぁ。
お芝居の場面はちびっこが可愛くってきゅんきゅんしてしまった。
江戸の商いや暮らしについて知れて楽しかった。昔も今も商いの基本は変わらないんだな。
『江戸版お仕事小説』としても楽しめた!
しかし数字にてんで弱い私。お金については難しくてピンと来てないけれど。米……?匁……?
時代小説は大好きだけど難しい内容のものも多くて、分厚いものはいつも躊躇いがち。
そんな躊躇はなんのその。面白くってさらさらと読んでしまった。
西條奈加さんの時代小説好きだなぁ。