あらすじ
年に1度の特別な日がやってきた!
ジュンは、日頃のお礼を込めて、アードルフとクスタにクリスマスプレゼントを
用意しようと思い立つがーー。
美しい絵柄で描かれる、雪と白夜とオーロラの国の温かい物語。
待望の第4巻!
フィンランド・ラップランド地方の町はずれで老紳士たちが営む小さなホテル”メッツァペウラ”。
吹雪の中ジュンと名乗る謎の日本人少年が現れます。
全身和彫りの入れ墨が入った彼はどうにもワケアリのようで…。
放っておけないアードルフは一緒にホテルで働かないかと持ち掛けます。
行き場のないジュンは、ホテルマン・アードルフとコックのクスタと共にホテル”メッツァペウラ”での生活をスタートさせます。
日本の施設で育ち、フィンランド人の血をひいているジュン。
フィンランドを訪れたのも自身のルーツを探るためなのかもしれませんが、まだ多くの謎に包まれています。
日本で世話になっていた「先生」と慕うヤクザの影響なのか全身に入れ墨が入っていますが、性格は素直でとても真面目。
それ故に、何故彼が何も持たずメッツァペウラに辿り着いたのか、今後どうなっていくのかが気になるところ。
ジュンの謎も気になりますが、ワケアリの彼をそのまま受け入れてくれたホテル・メッツァペウラの老紳士ふたりも魅力的。
言葉がぶっきらぼうで一見怖そうに見えるクスタですが、誰よりもジュンを心配しています。
突然訪れたジュンと一緒にサウナ(フィンランド式サウナ!!)に入り言葉ではなく行動で打ち解けようとしたり、不器用なところに職人気質を感じます。
THEホテルマン!といった感じのアードルフも、ジュンの人間性を見抜いた人。
しかも元軍人という過去も気になります。
フィンランドの雪深いホテルを舞台にしながら、心がじんわりと温かくなる物語です。
雪どけと共にジュンの心の中の雪もとけて欲しいと願わずにいられません。
感情タグBEST3
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匿名
優しいクリスマス
生まれて初めて優しくて、穏やかなクリスマスをおくれて良かったね、ジュンくん。
本当にいい子で、ちょっと泣けてきます。
一度日本に帰って…と先生は言われてますが、またフィンランド🇫🇮に無事に戻ってこられるか、心配です。
優しさが一杯
とても素敵な物語です。クリスマスということもあって『相手を想う』ことに主題を置いた物語になっていると感じます。
フィンランドの文化や習俗も良く描かれていて、この作品の楽しみのひとつになっています。伝統のクリスマス料理も美味しそう!
そしてファビーからジュンへのプレゼントが椅子というのが本当に素敵。『メッツァペウラがジュンの居場所だよ』というメッセージのようです。感動しました。
良かった
4巻まで一気読みしました。日本でのジュンは褒められたものではなかったけれど、ホテルへ来てからは人生をやり直している様な感じに見え、応援したくなりました。どういう結果になるかは分かりませんが、母親と無事に再会して納得して今後の自分の人生を歩き出して欲しいです。
Posted by ブクログ
クリスマスプレゼントを貰ったことがないジュンに
マリッカが「悪い子だったの?」と聞くのが無邪気。
墓参りは日本ではいつと訊かれて
お盆を夏の暑い時期としか説明できないのが勿体無い。
学がないと解像度が低くて物事が鮮やかに見えないし
他人にも説明できないものだな。
亡くなった人と一緒に迎えるクリスマス、
お盆とにているなと思う。
ジュンは日本にいた頃のことをさして「日本では」と言っているのだろうに、
連載アプリのコメントで一斉に
「本当に日本は暮らしにくい国」とdisが始まったのには辟易した。
日本のクリスマスと違ってフィンランドのクリスマスは素敵、というのはあまりに視野が狭いと思う。
フィンランドに来たのは先生との約束だったのか。
初心者なのに一体何日あったのかわからないが
あんなにたくさんよく編めたものだ。
あげるジュンも優しいが、受け取ったみんなの反応も優しくて泣けてくる。
当たり前のように母親探しを手伝うと言ってくれたり
一度帰国して戻ってくれば良いと言ってくれたり
こんな2人と会えたのは本当に運が良かったと思う。