あらすじ
犬も歩けば棒にあたる――。その故事のごとく、一歩外に出てみれば、そこにあるのは幸運か災難か!? 巧みな人物造形と心理描写で多くの読者から支持される著者が、街で見た人物や光景を日記形式で描く人間観察記。あなたの身近の風景も、著者の手にかかれば、一瞬にして物語になる!
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Posted by ブクログ
「×月×日」から始まる、一篇3ページ程度のストーリー。
最初これは日記の体をしたエッセイなのかと思った。
さすが作家というのは、普段の生活からストーリーを引き出すのが巧いものだ。
何気ない日常の隣でどんな会話がなされているのか、人ごみの中にどんな異彩を放つ存在があるのか、その耳は、目は、逃さないのだな。
日ごろの観察眼のたまものということか。
けれど、こんなにこんなにドラマって落ちているもの?
明らかに変だよ、その人っていうのが次から次へと彼女の前に現れる。
ほのぼのとした情景、一切なし。
これは、日記の体をした、日常系ショートショートですね。
きちんとオチが付くものばかりではない。
けれどちゃんと、いや~な感じは残していく。
だとすると、一気に読むのではなかった。
いくつかは事実に基づいた話もあると思うけど、「日常系の」という縛りが付いたショートショートなど、それほど大量に書けるものではない。
なんとなくパターンが透けて見えて、後半はちょっと読むのに飽きた。