あらすじ
転生王女・アニスフィアの弟で、唯一、パレッティア王国の王位継承権を持つ王子・アルガルド。
魔法が使えることにこそ王族、貴族としての価値を置くこの国で、
彼はいかにして周囲に、魔法に、そしてアニスフィアに絶望したのか…。
今までひた隠しにしていた本心を互いにぶつけ合う、
未来を願った王女と未来を憂いた王子による、姉弟喧嘩の結末は――!
感情タグBEST3
続きが楽しみ
ここまで一気に読みました。
魔法に憧れ魔法を使えないヒロインの王女は魔道具をつくる鬼才。
弟王太子の婚約破棄現場から元婚約者を攫い、彼女とともにドラゴンまで倒してしまうヒロイン破天荒過ぎる。
婚約破棄の元になった彼女の正体が意外でした。
話の展開はぶっ飛んでいるのですが、心の機微を丁寧に追っているので引き込まれます。
とくに婚約破棄された王太子の元婚約者の、与えられた役割から予期せず解放されたときの戸惑い、自分がしたいことがわからないなどのあたりには共感。
ヒロインが狭い世界にとどまらず自分の世界を持って突き抜けているのが気持ちいいです。
そろそろ次の巻が出る頃合いでしょうか、楽しみです。
原作ライトノベルがあるようなのでそちらも検討中。
これは辛い
いわゆる百合作品、男キャラにこれほど心揺さぶられてしまったのはこれが初めてかもしれません。お辛いです。アニメ版のOP「アルカンシェル」のサビの歌詞が、アルガルドのことを考えると重く悲しく聞こえてくるんです。レアリテ、リアリティ。想像を形へと変えられなかったのがアルガルドなんでしょうね。世の中には理想を実現できず歯痒く思う人間も多くいるんだということを感じさせられる一幕でした。