あらすじ
ブラック企業の同期三人組。早朝から深夜まで働き会社に泊まり込む毎日。疲弊しきった三人はある日深夜の居酒屋に行く。一杯のビールで人間らしく笑いあった三人だが、極悪上司の壮絶な追い込みにあい――。
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Posted by ブクログ
ブラック企業に就職した大友、夏野、村沢の3人、束の間の休息で駆け込んだ居酒屋の店員のしんじさん、夏野が学生の時にやっていた六畳間のピアノマンを応援していた女子高校生、夏野のお父さん、夏野を助けられなかった警官の脇見さんらが、8年を経てまた関わりあう。その中心にビリージョエルのピアノマンがある。関わりあっていることに気づいてなかった人たちと、最後の最後に気づいたしんじさんがかけたピアノマン、、、。この場面が胸に響いた。お父さんが夏野にやさしい人になれと育てたことを悔やむ場面は辛い。
逃げられなかった君へ、という元のタイトルの方が内容を示してたけど、8年を経て今も聞かれている六畳間のピアノマンがタイトルとしてはエモいな。
Posted by ブクログ
タイトルと裏面のあらすじが、どう繋がるのかピンと来なかったのですが、それが序盤で明らかになりました。
気配りがあって、一番しなやかなに生きていると思えた者の死。非常に衝撃的でした。
「明るく陽気に前向きに」を地で行くような居酒屋店員が出てきますが、どう頑張ってもそれができる状況にない人もいるとわかりました。
逃げることも時には大切。そういうこともある。決して人生の落伍者ではないのだと思いました。