あらすじ
雪の夜、木挽町の芝居小屋の裏手で、菊之助なる若衆が果たした見事な仇討。白装束を血に染めて掲げたるは父の仇、作兵衛の首級(しるし)。二年後。目撃者を訪ねる武士が現れた。元幇間、立師、衣装部屋の女形……。皆、世の中で居場所を失い、悪所に救われた者ばかり。「立派な仇討」と語られるあの夜の〈真実〉とは。人の情けと驚きの仕掛けが、清々しい感動を呼ぶ直木賞・山本周五郎賞受賞作品。(解説・中島かずき)
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Posted by ブクログ
心温まる素敵なお話だった。読んでいるうちに菊之助とその周りで関わる全ての人を応援したくなった。途中からあだ打ちの真相がそうであれと願いながら読み進め、最後は納得がいく、気持ちの良い謎解きであった。悪は討たれるそんな世の中であってほしい。
Posted by ブクログ
読めば読むほどに真っ当な仇討ちとしか思えない。これに一体どんな真相が隠れているっていうんだ? それを必死になって探す意味がわからん。聞き手(主人公?)もまったくしゃべるシーンないし。もしかしてこいつが裏で糸を引いてるんじゃないの? なんていう突拍子もない推理をして見事に外している愚か者はどこのどいつだーい? 私だよ。
江戸は木挽町の芝居小屋で起こった大仰な仇討ち劇。そこで起こったことの一部始終について、芝居小屋の関係者の目撃証言とその半生を聞いて回る青年。どうやらこの仇討ちには不可解な秘密が隠されているらしい。
そんな触れ込みで読み始めたものの前述したとおり、話を聞けば聞くほど至極当然の理由で仇討ちは為されているように思える。全然真相が見えなくてこちらもどんどんフラストレーションが溜まっていく。しかし、終盤でとある事実が開示された瞬間に脳汁ドバドバが止まらなくなり、そこからは一気に駆け抜けてしまった。さすが山本周五郎賞、直木三十五賞受賞作。おみそれいたしやした。
『木挽町のあだ討ち』の「あだ」が平仮名表記されているのにもきちんとした意味があるなんて思わなかったなあ。ただ、子どもたちでも読めるようにしたのかな?^^ くらいにしか思ってなかった。それだったら「木挽町」も平仮名にするよなぁ! あたしって、ほんとバカ。
Posted by ブクログ
時代小説はとっつきにくいんだよなあ…と思って読み始めたけど、どこにもとっつきにくい要素がなかった。たぶん最初の章の一八の語りが軽妙だからだろう。
木挽町の芝居小屋に縁がある登場人物たちがリレー方式で語っていく感じは、すごくミステリ味を感じて(前情報は一切見ずに読んだので…)、これからどこに着地するんだろう…という気持ちで読み進める。読んでいくにつれて、徐々にぼんやりとした全体図が見えるように(というか真実に辿り着くためのパーツが揃う、的な面白さがある)なり、終章で種明かし編が始まる。
この、全体を通した爽やかさもさることながら、一つ一つの章の強度も非常に高い。一癖も二癖もある登場人物たちの考え方、その根拠になる来し方、それらが説明くさくなく描かれていて、これだけでもオモロい。俺はほたるさんが好きだね。全員好きだけど。
結末も救いがあって読後感がめちゃくちゃ良い。なんだかんだみんな幸せになってほしいと思っていたから。
Posted by ブクログ
あとがきの通り、とても気持ちの良い小説だった。
あだ討ちについては途中薄々勘付いたが、木挽町の皆の来し方を聞いて回るのはなぜだろうと思っていた。武士の生き方しか知らない友人にさまざまな立場の人の人生を知った上であだ討ちについてどう思うかを問いたかったからだと分かってとてもスッキリした。
Posted by ブクログ
映画化されているというので 先に原作を
それぞれの章で独立した語り手の視点で語られている
語り手は、次の語り手に話を引き継いでいるので
少しずつ仇討ちの理由が分かってくる構成
最後まで読んで「ああ こういうことだったのか」と 心打たれる内容でした
これから映画見てみます
Posted by ブクログ
かなり後半まで、なんの話なのかわからず挫折しそうだったけど最後まで読んでよかった。ラストの答え合わせでそれまでの登場人物がもっと好きになった。
Posted by ブクログ
最初読み始めてる時は、どこがミステリー?来し方?なんでなん??って感じで、仇討ちね、うんうんみたいな感じで読んでた。
そしたら最後の5章から、どんどん、んん!?ってなってきて、作兵衛はそりゃ死んでないよね〜ってなってきて、"仇討ち"ではなく"徒討ち"でシンプルにうますぎて鳥肌だった。
とりあえず江戸のみんなが優しくて、愉快で、それでいて自分の人生に誇りを持ってる感じが伝わってきた。