あらすじ
最新の理論と実験から迫る全く新しい宇宙観。宇宙の90パーセント以上は得体の知れない暗黒物質と暗黒エネルギーからできている。その正体を探っていくと多くの次元と宇宙が見え隠れしているというのだ。急展開を見せる宇宙の最前線をふまえて「宇宙とは何か」を問い直す最新宇宙論入門。(ブルーバックス・2011年7月刊)
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Posted by ブクログ
【総合点】8.0/10点
普通に面白かった。エセ科学系の人でなくって、しっかりしている著者だからこその説得力。今の最新理論はもうSF並になってきているんだなぁと実感。人工知能とかもだし、どんどんリアルのSF化が進んでるね。
ダークエネルギーとかダークマターの名前は知っていたけれど、それらが提唱されたのが割りと最近だというのに驚いた。そもそもダークマターって、クロノトリガーで初めて見かけた気がするんだけど、このゲームの発売って1995年だよね。FFでも宇宙系のネーミングとかネタ多いし、スクエアさんはそっちが好きな人いるんだろうなぁ。
多元宇宙とか多次元宇宙っていうのは、概念を書かれても正直よくわからなかった。二次元と三次元、四次元まではイメージできる。でも五次元からが「???」って感じ。小さすぎて見えないのかも、というのもちょっとわからない。
ただ宇宙の真っ暗に見える空間も、暗く見えるのは単に可視光が出ていないだけで実は光がたくさんあるっていうのもどっかで見たから、「見えるから存在する」「見えないから存在しない」というのは当選違う。そもそも、人とトンボ、あるいは蜘蛛だったら全く同じものを見ても見え方はかなり違うだろうし。人間の感覚器は案外当てにならない。
欲を言えば、どうしたらこの先の研究につながるか?という点が示されていると嬉しかった。ほぼ観測技術が問題なのだと思うけれど、それが今の技術はどのくらいで、どうなったら異次元を見つけられるか?という予想でも良いので示して欲しかった。でも難しい問題なのかもしれない。
【得たこと】
宇宙は本当に謎のスケールがでかい、ということを再確認させてもらった。少なくとも、宇宙が存在する限り、人生に飽きることはなさそう。