【感想・ネタバレ】記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記のレビュー

あらすじ

裏切ってでも、書け!

文藝春秋読者賞に輝く圧巻のノンフィクション大作が遂に発売。
巨大メディアを牛耳る「独裁者」に立ち向かった男が、恥辱に満ちた抵抗の半生と、特ダネに情熱を注ぐ反骨記者たちの生き様を描く――

〈概要〉
オールドメディアが後退戦を強いられる中、記者はいかに生きるべきかを問い直す、圧巻のノンフィクション大作。『しんがり』『石つぶて』などの著作で知られるノンフィクション作家・清武英利氏が、野村證券をはじめ四大証券会社の損失補填を暴いたスクープ記者時代から、「読売のドン」こと渡邉恒雄氏と対決した「清武の乱」の内幕に至るまで、約50年にわたる波乱万丈の記者人生を克明に綴る。一方で、特ダネに異様な情熱を注ぐ令和の反骨記者たちも登場。自民党の裏金問題を暴いた赤旗事件記者や、話題作『対馬の海に沈む』で農協の暗部を追及したジャーナリスト、神戸連続児童殺傷事件「少年A」の両親の独占手記を取った元週刊文春記者など、強烈な個性を持つ記者たちの生き様を描く。逼迫したメディア界を揺り動かす、重厚かつ熱量あふれる記者列伝が誕生!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

p110 朝日新聞大阪本社社会部 藤森かもめ 原発の利権

p115 日本では昔から多弁や告白は疎んじられ、沈黙を貫くのが美徳とされてきた

p119 共同通信 長谷川智一 関西電力金品受領疑惑

p139 元日本経済新聞記者 菊地悠佑

p143 疋田桂一郎とその仕事

p158 高杉晋作 面白きこともなき世を面白く すいなすものは心なりけり

p159 鶴岡憲一

p168 毎日新聞 栗原俊雄

p170 しんぶん赤旗日曜版編集長 山本豊彦

p182 取材に必要なのは、問題意識と違和感

p202 東京国税庁広報課や東京国税局広報室 所得隠しや申告漏れの統計は発表するが、個別事案は明らかにしない

p235 週刊朝日編集長 森下香枝

p247 鈴木エイト はじめ取材や執筆活動で食べて行けず、不動産業をしていた。金融機関などに資金を借り、個人で会社をつくり、競売物件を落とし、業者と一緒に安くリフォームし、賃貸収入や施設管理などで生計を立てていた

p249 日農の中堅記者 千本木啓文 窪田新之助

p262 光田譲

p266 東京新聞社会部長 杉谷剛

p282 林則清 元刑事局長

p296 むのたけじ 山のこなたにないものは、山のかなたにもない

p309 東京新聞経済部 押川恵理子

p317 文春リークス 加藤晃彦、竹田聖、神田知子

p326 鈴木隆一 focus

p335 はた融 中日新聞 

p342 菊野晋次 山一證券精算業務センター長

p348 幹部たちが特捜部に呼ばれると、菊野は新任の業務監理本部長である嘉本らと計り、山一本社18階にアジトと呼ぶ業務監理本部の別室を設けた。そこのベッドや冷蔵庫を備え、ビールや酒、焼酎、つまみを用意する。そして、社内の被疑者や参考人たちに、「取り調べでしんどかったら、ここに立ち寄ってビールでも飲んでいってください」と呼びかけた

p351 弱い人の一生を台なしにしやがるのは人間どもだ。だが、その弱い人を救おうとするのもまた人間だ

p365 野依良治教授 serendipity
「幸運は用意された心にのみ宿る」パスツール

p391 朝日新聞運動部編集員 西村欣也 スピードスケート清水宏保の記事

p399 江夏の21球 文藝春秋社の岡崎満義が着想、この投球のすべての意味を解き明かそうと努めた
山際淳司と評論家で元巨人の滝安治をつれて江夏に会い、大阪のホテルで一球ごとにh質問した

岡崎 愛すべきは細部に宿る
わかって気にならないといのは、取材で最も大事なこと

p425 努力したものが成功するとは限らない。しかし、成功するものは皆努力している ベートーベン

p437 鈴木悟 毎日新聞社の運動部記者 政治部へ

p455 外山滋比古 われわれは、忘却によって、頭がよくなっている。忘れるのを恐れるのは誤りである

p470 トヨタ 優秀な係長の下で部下は伸びる

p478 今日の負けのどう対処するか。方法は2つある。もう野球をやめてしまうか、練習して力をつけるか。それしかない。 岡崎郁

p479 寺山修司 振り向くな、振り向くな、後ろには夢がない

p489 悪口は意地の悪い人の慰めである
上に立つものは部下に慕われ、かつ恐れられなければならんよ。どちらかしかできないときには、部下に恐れられることだ

p490 マキャベリ 君主論
恐れられるよりも慕われる方がよいか、それとも逆か。人はそのいずれでもありたいと答えるであろうが、それらを併せ持つことはおよそ困難であるから、2つのうち一つを手放さなければならないときには、慕われるよりも恐れられていたほうがはるかに安全である。なぜならば、人間というものは、一般に恩知らずで、移り気で、空惚けたり隠し立てをしたり、危険があればさっと逃げ出しーーーー

p492 市田隆 読売社会部

p516 鈴木尚広(相馬市出身、2軍コーチ) 中村天風の著作を持ち込む 天風は人間は健康でも、運命でも、それをだんぜん乗り越えていくところに、世目の価値がある。今日一日、怒らず、恐れず、悲しまず、正直、親切、愉快に生きよ

p561 弁護士正木ひろし
任をすて、侠をすて、表裏ある生活に平気になって、しかして人のあとをついていくほど楽なことはない

p563 むのたけじ
どのように生きるかあせる人は多い。なんのために生きるか悩む人は少ない。生きる目的がはっきりすれば、どのようにしても生きていけるのに

p567 人間の人生は幸せ、不幸せという尺度でははかれないのではないでしょうか?幸福や不幸ではなく、満足か不満足かで聞いたほうがいいんじゃないですか?その意味では私は自分の人生のとても満足しています。

p569 嘉本は常々、会社の評価など、人生のある時期、ある組織の、ある人たちによってくだされたものに過ぎない。といい、破綻に至るさなかに、会社の不正に物わかりのよい人間になってたまるかと叫んでいたという

p573 弁護士大井倫太郎 なにかに落胆するのは、他力への期待があるからで、ただ自分を信じて進むことだ。面倒なことは多いが、面倒は大事なことだ

p577 読売大阪本社社長 中村仁

p595 きっかけはニ課刑事として捜査を担当した知り合いの中才宗義が警察を定年退職したあと、一切の天下りを拒んで、ハローワークでみつけたプール管理者の仕事を始めたことだった

p598 スベトラーナ・アレクシエービッチ 一の人間によって語られる出来事はその人の運命ですが、大勢の人によって語られることはすでに歴史です

p599 wowow プロデューサー 岡野真紀子
石つぶて、トッカイ、ディアファミリー

後列のひと、無名人の戦後史
空あかり 山一證券しんがり百人の言葉
切り捨てSONYリストラ部屋は何を奪ったか

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2025年09月02日

Posted by ブクログ

新聞にも紹介されていた話。会社の関係で読む機会を得た。
記者から巨人軍の球団代表に転身した著者の半生が描かれている。著者が今までに知り合った人にまつわるエピソードをより集めたものだが、記者ならではの斜に構えた視点は、生きづらそうと感じるものの見習うべきところもある。
著者のことはあまり知らなかったが、著作の名前は聞いたことがあったので、機会があったら読んでみようと思う。
この本自体は、テーマらしいテーマがなく、半生記のため興味深くは読めたが、何度も読み返したい、と思う内容ではなかった。

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2025年10月25日

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