あらすじ
偽物を身につけるとごまかしをしたくなり、創造性の高い人は不正をする度合いも高い!? イグノーベル賞を受賞したデューク大学教授が、今度はユニークな実験で誠実さとウソの本質を解明する!
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Posted by ブクログ
人は、どのような時にずるをするのか、ずるに焦点を当てた本。耳がいたい。
「そこの解答だけ見るつもりで見えてしまった隣の問題を、自分で解けたことにして、なんとなく出来ている気になる」よくあることだ。この導入部分からすでに引き込まれた。
本書では様々な実験について記述されているのだが、その中でも「偽物を身につけるとずるをしやすくなる」という実験が興味深い。
クロエのサングラスを 本物・偽物(偽物と伝えていても本物を使用)・なにも伝えない という3つのグループに分けて、サングラスをかけたままテストを行う。
すると、偽物だと伝えていた人がずるを多くしたという結果になった。偽物で他人は騙せても自分は騙す事が出来ないのだ。
また、偽物のサングラスを掛けた人は、他の人に対しての疑心も強くなるという実験もある。
他人を疑い深くなるということ。「自分がそうなんだから、他人もそうに違いない」という心理なのだろうか。
他人は自分を映す鏡という言葉がとても良く当てはまる。
反対に、サングラスが本物だと伝えられたグループは、なにも伝えていないグループよりも、ずるをしないという結果になった。
奮発して買ったバッグや靴を身につけていつときはシャンとした気持ちになるもの。
女性は、下着にお金を掛けなさいと言いますが、気持ちの問題というものは行動に現れるから、そういう風に言われるのかもしれないと思った。
日常生活に使えそうだと思ったのが、コイントス決定法。ただのコイントスで決めるわけでない。
まずは、どちらか迷ったときにコイントスを普通に行う。ここまでは、普通のコイントスと同じだ。
大切なことはその結果に対して自分がどう思うか。
少しでも「もう一回やり直したい」と思ったのなら、もう一方を選ぶ。コイントスの意味がない!と思ってしまうが、真理を突いている方法だ。コイントスをどちらか決定する手段としてではなく、自分でも分からない自分のの気持ちを知るための道具として使う。
選択に迷ったときは、試してみようと思う。
Posted by ブクログ
【読み易さ】
やや易しい
【気付き】
★★★・・
【ハマり】
★★★・・
【共感度】
★★★★・
人がずるをするのはときはどんな時か?
ずるを減らすにはどうすればよいか、
実験を元に、人のずるを誘発する条件を検証していく。
・ごまかしによって獲得するものが現金から遠ざかるとごまかしが増える
・偽物を身に付けると、ごまかしへのハードルが低くなり、他人を疑い易くなる
・創造性がごまかしを生む
・他人のごまかしを目撃するとごまかしへのハードルが下がる
・不正行為の基準が文化等によって異なる
仮説を証明する実験結果が平均値のみであり、
被験者の数も明らかになっていない為、データの信憑性に疑問が残る。
ユーモアが取り入れられていて読み易い。