あらすじ
この国を出よ!
中国がGDPで日本を抜き、韓国ではサムスンやLG電子が業績を伸ばす一方で、我が国は立ち往生している。
大前研一氏と、同氏と交流のある柳井正氏の2人は、そんな日本に警鐘を鳴らし、世界に飛び出す必要性を説いている。実際にユニクロでは、世界戦略を進め、上海やパリなど世界各都市に旗艦店を出店して成功を収めている。
2大論客による警世憂国対論集。
●主な内容
もう黙っていられない――柳井
絶望的状況なのに能天気な日本人――柳井
「失われた20年」に国民の財産300兆円が失われた――大前
今の日本は「ミッドウェー後」とそっくり――大前
“ジャパン・パッシング”が本格化している――大前
「成功者に厳しい税制」が国力を削ぐ――柳井
フリースもヒートテックも「顧客の創造」だった――柳井
GEやサムスンは人材育成に1000億円かける――大前
「政治家育成」「一院制」「官僚リストラ」の三大改革――大前
ほか
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
著名な経済評論家の大前さんと、ユニクロを育ててきた柳井さんが往復書簡のような感じで「今の日本はダメだ。もっと世界に目を向けないと」と訴えている本。こういう本ってやっぱり面白い。正直なところ、お二人にはそれほど好感をもっていなかったんだけど(というか別世界の人って感じだろうか)、(わが身を棚に上げておけば)わりとうなずけるところも多かった。
理論家の大前さんと実践家の柳井さんとだと、失敗をしていないぶん大前さんの言うところのほうが、論理だっていることもあり素直にうなずける。柳井さんのほうはある意味、企業の立役者にありがちな厳しさや無茶を強いるような感じが。
Posted by ブクログ
○マッキンゼー出身、各種コンサルタントを務める大前氏と、ユニクロ創業者であり、会長兼社長の柳井氏との対談本。
○現在の日本社会、日本人、ビジネスマン、政治家や官僚について、各々の立場から批評・提言。
Posted by ブクログ
大前研一さんのファンです。
非常に意識(モチベーション)が高くなる対談形式の本作。
この本に載っているデータを、自分で再度調べてみるとさらに
読んだ意味が高まるかと思います。
逆に、著者のバイアスがかかりまくった言い分を鵜呑みにするのもよくないのかなと。
というのも(こういう本を上梓なさるビジネスマンの人は皆さんえてしてその節があるのだが――)、人の心を忘れがちというか、本を執筆する上で仕方ないのかもしれないが、どうしてもビジネス第一路線になる。
それで現に成功している人間の精神状態を、自分にも反映しようとして押しつぶされそうにはならないでほしいのです。
それぞれがこの本を読んで感化されるのはいいけど、ここに書いてあることを実践することだけが成功への道ではないし、ある人にとっては近道である人にとっては遠回りかもしれない。そういう理解が大事だと思う。
こういうキャリアポルノにも似た経営者の啓発本は、自分の中で噛み砕いて着実に進んでいくための糧になると良いですよね。
この本の内容が間違っているといいたいわけではなく、こういう本を読んで世にはばたきたいと思うような人材こそ自らの目で情報を精査することの必要性があるといいたいだけです。
それにつけても言葉遊びが節々に出てくるのが面白かった。至ってまじめなんですけど。
とにかく若者の読むべき本だと思います。
Posted by ブクログ
ビジネスを最優先におく価値観なら賛同し、行動に移していけるでしょう。実際に安定を求める人、内向きな人がが多いのは、そう出来ない理由や環境が人それぞれあるから。ただ著者に言わせれば、その環境でさえ、変えてしまえと言うのだろうなと思った。